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第6話 騒動後の一日

 ティルが全力で走っていた。

 

(間に合って! お願い! お願い!! 間に合って!!!)


 焦燥感にかられる。

 体はとうに限界を迎えていた。

 だが、そんなのは関係なかった。

 自分が死んででも、アリサを助ける。

 その一心で更に身体能力強化の魔法を使う。

 体中が軋む。

 折れた肋骨が内臓に刺さった。

 激痛が体中を襲うが、ティルにとっては痛みとすら認識していなかった。

 そして目の前に広がった光景に、かなり焦るティル。

 クマの魔物が腕を振り上げ、今にも殺せる態勢を取っていたからだ。


(クソッ!! この角度じゃあ魔法を使っても巻き添いにする! 余波だけでもあの子は……!! もっと速く!もっと! もっとぉぉおおお!!!)


 魔力保護による体への負荷軽減を圧倒的に超える程の身体能力強化を行う。

 一瞬にしてアリサとクマの魔物の間に割り込んだ。

 その際に魔物の片腕を剣で切り飛ばしていた。

 だが、それは振り上げていない方の腕だ。

 左腕まで届かなかったからこそ、振り上げていない右腕を斬ったのだ。

 痛みで怯むことを期待して。

 不運なことに、クマの魔物は斬られたことに気づいていなかった。

 その高い技能が裏目に出てしまったのだ

 

 (防御が間に合わない!! 全盛期ならこんなこと……!!)


 ティルは、上手く攻撃を流すがそれでも直撃したとき並のダメージを受ける。

 左目の目元を深々と斬り裂かれ、魔物の爪が胴を容赦なくエグった。

 剣で防ぐことで致命傷は避けたが、剣が限界を迎えて折れてしまった。

 そしてこれがアリサに当たっていたかと思う、怒りが込み上げてくる。

 ティルは感情を取り戻して、初めての怒りを感じていた。

 しかし、それが何の感情かは、彼女自身、理解出来ていなかったが。


「消し飛べ! 万象滅殺(エクスティンクション)魔法(・レイ)!!!!」


 赤黒い破滅の光がクマの魔物を消し飛ばした。

 天を貫く赤黒い破滅の光。

 射線上の物理法則から原子まで全てを悉く滅殺した。

 大気に穴が空いたことでそれを埋めようと、空気が真空状態の場所に流れ込み、暴風が巻き起こる。

 

 ティルは、身の丈の合わない魔法を使った代償として、体中の魔力回路がオーバーヒートを起こしていた。

 焼き切れている場所すらある状態だ。

 体から血が吹き出しそうな状態だが、ティルは無理矢理抑え込んで我慢する。


「無事でよかった」

「……お、お姉ちゃーーん!!!」


 アリサが堪えてたものが溢れ出す。

 号泣する彼女を抱き寄せた。


「大丈夫、大丈夫だから。ほら、泣き止んで」

「う、うん」


 嗚咽をしながらも、アリサは涙を拭ってティルを見る。


「なんでこんなところにいるの! ここは危ないんだよ!?」

「だ、だって……この子を……」

「お人形さんなら怪我しても私が治したのに! 私はアリサの方がとっっても大切なんだよ!」

「ご、ごめんなさい……」


 またアリサが泣き始めた。

 ティルが優しくアリサの頭を撫でた。

 そして堪えていた物が限界に達するのを感じた。


「アリサ、ちょっと向こう向いてて」

「うん……」


 ティルは、アリサに背を向けさせた。

 そして堪えていたものが溢れ出す。

 鼻や目、そして肛門などの体中の穴から血が溢れ出した。

 

「カハッ!!」


 ティルは、アリサに悟らせないように声をなるべく堪えて吐血した。

 大量の血を吐き出す。

 両手が真っ赤に染まり、血の水溜まりができるほどだった。

 その時、ソフィーが戻ってきた。


「アリサ! ティル! 無事でよかっ――た……」


 血を吐き出し、今にも死にそうなティルを見て、ソフィーが目を丸くする。

 ソフィーが口を開こうとした瞬間、ティルが口元で人差し指を立てて何も言うなと合図した。

 それを見てソフィーは、ティルの意図を汲んだ。


「ほら、アリサ行くよ」

「でも、お姉ちゃんが……」

「ティルは、お仕事がまだ残っているの。だから、一緒には行けないんだよ」

「うん、わかった」


 アリサを説得した後、ソフィーはアリサを抱き寄せて、その間に手持ちのポーションをティルに渡した。


「ありがとう」

「いえ、お気をつけて」

「うん」


 ティルは、二人が見えなくなるのを待ってから、体を押さえて苦しんでいた。

 魔力回路の損傷により、膨大な魔力が制御出来なくなったからだ。

 魔力は、体を内側から破壊していく。

 それだけならティルにとって転んだ程度の痛みだった。

 しかし、魔力回路は魔力を返して魂に干渉して、回路の損傷をそのまま魂にすら伝達してしまっていた。

 それによりティルが苦しんでいたのだ。

 魔力回路は、魂に干渉することができる数少ない干渉方法の一つなのだ。

 ティルは、ポーションを飲んで何とか自壊を防ぐ。

 回復魔法を使いたいと思う彼女だが、魔力回路の損傷で魔法が使えない。

 自壊の進行が遅くなると、ティルは外壁に背を預けた。


「そろそろ終わる頃かな」


 日が暮れ、月明かりに照らされながら星空を見る。

 少しすると近づいてくる人影があった。

 それはソフィーとリティ達だった。


「こっちです!」


 どうやらソフィーが連れてきたようだ。


「ティル様!!」

「終わったの?」

「はい! 街に侵入した魔物も、先程、掃討が完了しました」

「それはよか……た……」


 状況が終了したのを確認すると、気が抜けてしまい、そのまま意識を手放してしまった。



 それから二日が経った。

 未だにティルは、目を覚ましていない。


「見舞いに来たぜ」

「まだ、目覚めてないみたいです」


 隊長のアベルとセキが見舞いに来た。


「あ、隊長さんにセキも、いらっしゃい」


 アリサが眠い目を擦って、二人を歓迎した。


「やっと仕事が一段落ついてな」

「ほんと大変だったよ」


 セキが今にも力尽きそうな声で言った。


「にしても、あんな魔法が使えるとはな」


 セキの後にアリサが口を開いた。


「アリサも凄いと思ったの」

「そうだな。ありゃすげーぜ。こっちにも光が見えたぞ」


 個々が感想を言っていく。


「誰にも言ってない?」

「安心しろ。誰にも言っちゃいねーよ。あれだけの魔法が使えるのに使わなかったのを見るに、ティル嬢は、魔法が使えることを隠したていたいようだしな。それにアリサ嬢との約束だ。ちゃんと守らないと」


 アベルの言葉を聞いて、アリサが安堵した。

 前にアベルにカマをかけられ、アリサはうっかり話してしまったのだ。

 昔、ティルがアリサには魔法を使えることを話しており、他言しないように約束もしていた。

 だから、その約束を破ってしまい、アリサはどうしようとずっと考えていた。

 しかし、今回の言葉を聞いて少しは不安が和らいだようだ。

 そしてそれからも他愛もないやり取りをしていると、ティルがゆっくりと瞼を開ける。

 それから何度か瞬きした。


「ここは? ……知ってる天井だ」

「お姉ちゃん!? 目が覚めたの!!?」

「おはよう」


 その一言でアリサは、涙を堪えられなくなって、ティルに抱きついた。


「よしよし。もー泣き虫なんだから」

「だ、だって、もう起きないんじゃないかって……」

「ごめんね、心配させて」


 ティルが優しくアリサの頭を撫でる。

 アリサも嬉しそうにしていた。


「あ、隊長にセキじゃん!」

「よ! 体はどうだ?」

「う~ん……何とか動かせる」


 手足に力を込めて確認した。


「俺、ソフィーさん呼んでくる」


 セキがそう言って部屋を後にした。


「私、どれくらい寝てたの?」

「聞いた話だと、約二日だとさ」

「そんなに……。あはは、どうりで寝起きスッキリなわけだよ」

「はっはっは。それだけ寝て寝不足なら逆にすごいぞ」


 二人が仲良さげに笑っていた。

 それを見て、アリサは泣きながら笑っている。


「泣き止んだ?」

「……うん」

「ならよかった」


 ティルが微笑する。

 そしてソフィーが走って部屋に入ってきた。

 無事なティルの姿を見て、胸を撫で下ろす。


「心配させないでよ」

「ごめんなさい……」

「でも、無事に起きてよかった」


 それから一泊置いて、ソフィーが口を開く。


「食事の準備はしてるけど、食べれる?」

「軽くなら」

「今から持ってくるね」


 ソフィーがそう言って、部屋を後にした。

 そして少しして料理を持って帰ってきた。

 ティルは、食事をしながら事の顛末を聞いていた。

 

「――ってことは、今回の襲撃は人為的な可能性が高いってこと?」

「ああ。森に誘魔香の痕跡があった。使用者と思われる者は、そこから少ししたところで美味しく食われた後だったしな」

「何か、証拠品は残ってた?」

「いや、ごっそり無くなっていた」

「口封じ、か」

「そう見るべきだな」


 二人が困ったと溜め息を吐き、眉間を押さえた。


「そうそう、ティルには報酬が出てるぞ」

「報酬?」


 なんの報酬か、理解できずにティルが首を傾げた。

 セキが催促するようにアベルの名を呼ぶ。


「アベル隊長」

「ああ、わかっている」


 アベルが懐から袋を取り出した。

 ティルがソフィーに視線を送った。

 それだけでソフィーは、ティルの意図を汲んだ。

 袋を受け取り、ティルの前で開く。


「!? なにこの金貨の量」


 そこそこの量の金貨と二枚の白金貨が入っていた。


「お前が倒した魔物の買取を冒険者ギルドがしてな。その売却額だ」

「ちゃんと中抜きしてるんでしょうね?」

「もちろんだ」

「ならよし。これはありがたく貰うね」


 しっかりと騎士団の運用分が抜かれてるのを確認すると、ティルは嬉しそうに報酬を受け取った。

 アベルは、口にこそ出さなかったが、少女が中抜きなんて言葉を使ってるのを聞いて、言葉にならない気持ちを抱いていた。

 そしてティルが金貨の入った袋を見ていると、不意にセキが声をかけてきた。


「そういえばティルはまだ団長と合ってないな」

「そうだね。パパに何かあったの?」


 ティルが不思議そうにセキを見る。


「めちゃくちゃ怒ってたぞ。アベル隊長といなかったら、俺も怒られてた……」


 怖かったと言うセキを見て、ティルは固唾を飲む。


「……逃げていいかな? 絶対怖いじゃん」

「やめとけ。火に油だぞ。それに動けるのか?」

「体中痛いけど……ま、大丈夫っしょ」

「雑だな~」


 あれだけの怪我をして、痛みで顔を歪ませていないティルを見て、セキは心配したのが馬鹿馬鹿しく感じていた。

 セキが呆れ顔で彼女を見ると、ティルが不服そうに膨れていた。

 それを見てセキが可愛いと思ってしまった。


「そういえば私、全治どれくらいなの?」

「全治一ヶ月ってお医者さんが言ってたよ」

「それならすぐ治るね」

「……そ、そうだね」


 ソフィーが反応に困っていると、アベルが話に割り込んできた。


「それよりも、動けるなら団長のところに行ったほうがいいんじゃないか?」

「じゃあ、動けないってことで」

「ふむ……ちょっとベッドから降りてジャンプしてみろ」


 ティルが言われるがままに行動に移した。

 痛みを感じていないような彼女の行動に、三人は違和感を覚えていたが特に気にはしていなかった。


「どう?」

「よし、団長のところに行こうか」

「あー嵌めたなー!!」

「勝手にやったのはお前だろ」


 アベルがしてやったという顔をしていた。

 彼もまたティルを戦線に出した件で、団長にかなり絞られていた。

 その意趣返しができて満足そうにしている。


「じゃあ、私は旦那さまに報告してくるね」

「ソフィーやめ――」


 止めるのが一瞬遅れた。

 そのせいで手遅れになったことを悟る。

 ティルは、嫌そうな顔をしながらため息を吐いた。


「じゃあ、ちょっと言ってくるね。アリサはここで待ってて」

「はーい」


 アリサの可愛い微笑を見て、覚悟を決めた。

 部屋から出ると、後ろからアベルが声をかけた。


「骨は拾ってやるからな~」

「おねが~い」


 ティルは返事を返して、背中越しに手を振った。


 

 それから少ししてティルは、父アレスの執務室でこっぴどく叱られていた。

 そして開幕でいいゲンコツをもらっていた。


「――だけど、領民を守るのは私たちの役目じゃん」

「お前の言う通りだ! だがっ! ティル、お前はまだ子供だ! 子供が逃げても誰も責めない。それはお前も分かってるはずだ!」

「それでも皆を守りたかった。やりたいことをできるだけの力があって、やらないのは怠慢だよ! しかもそれで誰かをなくしたら……」

「言いたいことはわかる。それなら避難所で避難した者を守ることだってできただろ。現にお前がいれば、アリサが屋敷に戻るなんてことはなかったはずだ」

「それは……ごめんなさい」


 ティルは言い返そうと思ったが、口を閉ざした。

 兵士は戦い、民を守るのが仕事だ。

 だからこそ、その中で命を落とすこともある。

 皆、それをわかっていてやっている。

 それを知っているからこそ、ティルは何も言わなかった。

 それを言ってしまったら、彼らの覚悟を侮辱することになるとわかっていたから。


「まあ、その、なんだ。よく頑張ったな。ティルのおかげで、兵はみな無事だった。よくやったな。騎士団の奴らもお前に礼を言っていたぞ」


 少しバツが悪そうに頭を掻きながら、アレスが褒めた。

 彼もティルの成果については、認めていた。

 ただ、親として危ない橋を渡ってほしくなかったのだ。


「ありがとう。……これからは、善処するよ。でも、いざってときは多分、今回と同じことをする」

「ならもっと強くなれ。誰かに心配されないほどに。今回、お前は自分の身を大事にしていなさすぎだ! 守る対象に自分も含めなさい!! 現にお前のその目元の傷は、治っても一生消えないそうだ。体にも多少それらしい痕が残る。幸い、体の方はかなり薄くなるようだが、目元は……」

「うん、わかった。でも、後悔はしてないから。こうなる覚悟もあった。戦うってそういうことでしょ」


 ティルは目元の傷をなぞりながら言う。

 その目を見て、アレスは言葉を失った。

 子供がそれほどの覚悟を持てるのかと、心の中で思ってしまったからだ。

 普通、女性なら傷が残ることを後悔するだろう。

 それが兵士などの職に就く者でも、気にするものはいる。

 だからこそ、そんな職についたこともないものが、それを言える強さに感服していた。

 そしてこれ以上は、ティルもわかっているだろうと思い、アレスは説教を終えることにした。


「本当に後悔はないんだな?」

「うん! むしろ、こんな傷でアリサを守れるなら安いものだよ」

「そうか。なら、俺から言うことはない。部屋でしっかり休めよ」

「そのつもり」


 そう言ってティルが部屋を出ようとして、ドアノブに手をかけたままアレスの方を見た。


「回復したらまた稽古をつけて。今のままだと、まだ弱いってわかったから。今度は、自分の身も守らないとだからね」

「ああ。そのためにもしっかり休むんだぞ」


 ティルは、それを聞くと部屋をあとにした。

 部屋を出るとアベルとセキ、そしてアリサが出迎えた。


「どうだった?」


 アベルの問いにティルが応える。


「頭が陥没するかと思ったよ。いや、もしかしたら陥没したかも」


 ティルが両手で頭を擦りながら言った。


「あれは痛いもんなー」


 セキがわかるわかると言いながら頷いた。

 アベルも隣で頷いていた。


「お姉ちゃん大丈夫?」

「ふふ。ありがとう。アリサに触ってもらえたからもう治ったよ」

「えへへ」


 ティルがアリサの頭を撫でると、嬉しそうに微笑した。


「さて、俺達はそろそろ戻るぞ。仕事もあるからな。ゆっくり休めよティル嬢」

「お大事にティル」

「ありがとう。二人も仕事がんばってね~」


 こうしてティルとアリサは二人とわかれた。

 二人と別れてすぐに、二人はティルの部屋に移動した。

 ソフィーは、仕事で席を外している。


「アリサ、魔法について黙っててくれて、ありがとう」


 誰からも魔法について聞かれなかったことから、アリサが黙っていたのだとティルは推測した。

 あの場でティルの魔法を直接見たのはアリサだけだからだ。

 

「約束だから……でも、隊長さんに……」


 その一言でティルは、だいたいの事情は察した。


「あー、カマを……うまく話すように誘導されたんだね」

「うん。ごめんなさい」

「気にしなくていいよ。流石にそういうのがうまい人相手だと、私も失敗しちゃうことがあるから」

「ありがとう」


 アリサが満面の笑みを浮かべる。

 その笑顔を見て、ティルが死にかけていた。


 なんていう可愛さ!! クフッ!


 心の中で吐血する自分がいた。

 彼女には、致命傷になりかねない凶器だった。


「お姉ちゃんの魔法すごく綺麗だった」


 アリサが率直な感想を言う。

 昔に見たものは、本格的な物じゃなかったからだ。

 ちゃんとした魔法を見て、アリサは心のそこから感動していた。


「ありがとう。でも、あの魔法は、そんなに綺麗なものじゃないよ」


 魔法の効果を知っているからこそ出る言葉だ。

 だが、アリサが感動したのはそこじゃなかった。


「ううん! すごく綺麗だった。あんな魔法陣みたことないよ」

「そういえば魔法のお勉強を始めてたんだよね?」

「うん! でも、習った魔法はどれもお姉ちゃんみたいに綺麗な物じゃなかった」


 ティルが使う魔法は、異世界の魔法だ。

 そして無駄がない、完璧な魔法陣なのだ。

 魔法をかじったものが見れば、初心者でもわかるほど綺麗なものだ。


「そっか……綺麗か。そう言われたのは、初めてだよ。ありがとう」


 厄災と恐れられてからは、言われたことがなかった。

 それ故に、少し複雑な思いを抱く。


「お姉ちゃん、アリサに魔法を教えてほしいなの。ダメ?」

「うーん……」


 唐突に言われて戸惑いながらも、ティルは少し悩んだ。

 この世界に異世界の技術を入れていいのかと。

 しかし、先日のことを思うと教えるべきなのかと。

 そしてすぐに答えを出す。


「いいよ。教えてあげる。でも、授業はどうするの?」

「アリサが教えてほしくて、教えてもらってるから大丈夫だよ」

「基本は午後からやるよ。お姉ちゃんは、午前中に剣の稽古があるから」

「わかった。ありがとう!!」


 こうしてティルはアリサに魔法を指導することになるのだった。

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これからもよろしくお願いします。

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