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竜と少年の物語  作者: ふるたく
5/9

異変

僕は、大好きな、白竜のリュカをナナミに紹介した。


でも本当は、『誰にもワシの事を教えてはいけない』と、白竜のリュカに言われていたんだ。


だから僕のした事は本当は良くない事だった。


、、、でも。


結果的には問題無かったんだから、後悔はしていない。


、、勿論、リュカとの約束を破った事は悪かったと思う。


でも、それはリュカのためでもあったから。


だから、僕はリュカに謝った事は"事前にリュカの許可を取らなかった"、ということだけで、別段、ナナミにリュカの事を教えたのは悪い事だとは思っていなかった。


むしろ、良い事をした、とさえ、思っている。


だって、リュカとナナミが知り合った事は良い事づくめだったから。


ナナミも、リュカも楽しく話していたし、僕も最高に幸せだった。ナナミもリュカから色々教わって、人生に役立つ知恵を貰えるだろう。


ほら、プラスしかないじゃないか!



僕は一人ニヤニヤしていた。


だから、僕はもっとリュカの事を皆んなに知らせるべきだと思った。


こんなに物知りで皆んなの役に立つ最高に良いヤツなんだからもっと皆んな、リュカと話すべきなんだ!そっちの方が皆んな幸せになれるんだから。


__________________________________


ナナミを白竜のリュカの所に連れて行った日から数日、僕はリュカの所行けずにいた。



それは騎士試験が近くなっていたからで、王都へ行ったり手続きをしたり身体検査をしたり鍛錬したりで忙しかったからだ。


ナナミはナナミの方で大学受験で忙しく、リュカの所には行っていないらしかった。(ナナミは大学受験をするほど頭が良いのだ)


でもリュカに会えないのが数日続くなんて、それは別に良くある事で何も気に留めていなかった。


早く3人で集まりたいな〜、と、ふと思うくらいで。


結局、なんだかんだ忙しく、ナナミとも、リュカとも会えずに寂しい数日間が経った、


その日、僕は連日の疲れが重なり、いつの間にか自室で寝てしまっていた。


、、、、、、。


、、、、、、。


、、、、、、、。


、、、夢の中で、僕はナナミとリュカとの2人と一匹で遊んでいた。


ゲームをしたり、お喋りをしたり、リュカの昔話を聞いたり


楽しかった


夢の中でも最高の夢だった


ずっとこの時が続けばいいのに


夢なら醒めなければいいのにって


思った



思ったのに



でも、、、




ガヤガヤガヤガヤ



、、、、何やら騒がしい音、がして、目が覚めてしまった。


リオウ「なんだよ、、、うるさいな。こんな夜中に、、、」


楽しい夢を中断された苛立ちから思わず愚痴る。


時計を見ると時間は深夜2時


こんな時間になんなんだ、



僕は窓の外を見た


____________________________________



窓の外にはナナミが見えた。


ふと気がつくと、さっきまで騒がしかった音が嘘のように無くなっていて、辺りは普段の深夜と同じように静かになっていた。


ホーホー


と、森からフクロウの鳴く声がする


外にいるナナミはじっと、森の方を見ている


じっと、何かを、、、、


僕は何か胸騒ぎをして服を着替え、外のナナミの元へ走っていった。


____________________________________


リオウ「ナナミ!」



外で、ぼーっとしているナナミに大きな声で声をかける。



、、、僕がナナミに気付いてから、着替えてここに来るまで、ナナミはずっとこの外でぼーっと森を見ていた事になる。


そこまで長い時間では無い。


が、


今は、深夜だ。


そして、さっきのガヤガヤ、という音


僕は何か、言いようの無い不安を感じていた。


ナナミは僕の声でこちらに気が付いて


ナナミ「あら、リオウ?どうしたの?」


と、笑顔で


そんなに急いで何かあったの?と、言うような、とぼけた事を言ってきた。


まるで僕の方が変な行動をしているかの様だ。


、、、、、、、。



ナナミに聞きたい事は色々あったが、まず、その前に何より驚いたのは地面に残る大量の足跡だった


そして、見慣れぬ5台の馬車の姿


それは


リオウ「騎士団の、馬車?」


一人呟く。


僕はこう見えても王国騎士団を目指している。騎士団の事は結構、知っていた。


この馬車は、騎士団の馬車だ。


しかも、5台。


5台という事は相当な人数の騎士がここに、この村に居る事になる。


それは、何か、近くで戦争でも起きてるのかと思う程の人数だ。


ナナミ「どうしたの?リオウ。こんな夜中に。眠れないの?」


そんな僕の不安に気がつかぬような穏やかな口調。


それが逆に、僕にヒントを与えていた。



リオウ「話したの?リュカの事」


ナナミ「、、、、、、、、」


ナナミは答えない。


戦争出来る人数の騎士団がここに来る理由、それはリュカの事が原因としか


思えなかった、、、、。

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