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人肉管理職  作者: はんぺん小僧
9/12

■■**/13/67_35:16:652 図書館

十二日目


 今日の天気は曇り。今日は休日ということもあり、私は図書館に行ってきた。それはヒトに対しての知識を得ることと、単なる好奇心からだ。


 朝はほとんど寝ていたので昼から行ってきた。その図書館は、様々な用途のある人が様々な本を読みに来る。かなり大きな図書館だ。そんな大きな図書館なのだから、きっとヒトに関しての本もあるだろう。出発する時そう思っていた自分が馬鹿になった。


 ヒトに関する資料はなかった。図書館は三階まであるのだが、その端から端まで見たつもりだ。生物の専門書から、図鑑まで、完璧に見た。それで分かった情報は、ヒトが雑食であること。それだけだ。それが何の役にたつかも分からないが、少なくとも雑食であることは予想できたし、それがなんだと言う話だ。やはり隠しておきたいものなのだろうか。確かにあんな事実を公に公表したら非難の嵐だろう。きっと他の動物を食い始めるか、ヒトの野生化を目指す運動をして私の勤めている工場は倒産だ。そうなったら私はまた無職。妻に養ってもらうことは何としても避けたい所なのだ。


 とぼとぼと家に帰ったわけだが、家に帰る途中良いことを考えた。私が説明会の時に配られたパンフレット。大して目に通してなかったが、ヒトについて何かしら書いてあるだろう。私は急いで家に帰り、パンフレットを眺めた。そこには確かに、人についての文章が書かれていた。挿絵はついてなかったが、ヒトの体の構造について細かく書かれていて、とてもためになる文章だった。まあそれが日々の作業に役立つかと言われれば、そうではない。衛生管理にヒトの生態はあまり関係がない。しかし、知っておかねばならない。そう思ったのだ。これからこの仕事を続けるにあたって。


 明日からはどこになるだろうか。あの暑い防護服を着ると思うだけでも、少し憂鬱だ。まあでも、きっと何とかなるだろう。そう思った。妻に夕食だと言われたから、今日はこれでしまいにしよう。


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