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人肉管理職  作者: はんぺん小僧
11/12

■■**/14/00_34:20:652 問題

二十六日目


 今日の日は曇り。この日記もかなり続けてきた気がしたが、まだ三十日もいってない。これからも続けようとは思うが、何分今日はそれどころじゃない問題が発生した。


 その事実を初めて聞いたのは今朝の朝礼からだった。私は工場長から、次の作業場所を聞いた。次に私たち、いや、私が働く場所は、『人肉加工所』。名前の通り、ヒトの肉を加工する場所だ。本来この場所は、長年衛生管理をしているものか、いわゆるヒトの残酷な姿を見ても大丈夫な者しか行っては行けない。耐性がない者だと、まともに食事も出来ないそう。何故そんな場所になってしまったのか、工場長に聞くと、

「働き手が少ない」

との事だった。いくら何でも初心者にやらせるべき物ではないはずなのだが…。頼まれたからにはしっかり遂行しなければなるまい。


 加工所は思っていたより賑やかな場所で、常に誰かが誰かを指示している状況だった。感染対策は充分にしており、工員の消毒も徹底していた。やはりミスは許されないのだろう。人だかりであまり見えなかったが、チラッとヒトの肉らしき物が見えた。鮮血の色をしていた。ここで血を抜き、解体をし、そしてまとまりのある肉にする。勿論忙しいから仕方ない事だと思うが、とても血生臭い臭いのする場所だった。ここで作業するのは大変だろう。そう私は思った。


 と言う問題と、もう一つ。これまた朝礼で聞いた話だ。どうやらヒトの正体がバレつつある、らしい。小耳にした噂だし、信憑性もない話だ。しかし、もしこの世界にヒトの容姿を知ってしまう一般人が一人でも出てしまったら、我々の未来はとても暗いものになるだろう。一体どうなってしまうのか。その答えは、きっとそう近くもない日に分かるだろう。


 今日書くことはそれだけだった。心配なことが増え、眉間にシワがよることが多くなった。こんな状況で良いのか?そんな愚問を繰り返す事すら滑稽に見えてしまった。



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