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人肉管理職  作者: はんぺん小僧
1/12

■■**/13/56_12:90:990 通勤初日

一日目

 

 今日の空は青天。雲一つ無い珍しい日だ。まるで私の就職を祝っているようにも見える。そんな事は無いと思うが…

 なんせ五回、私は仕事をクビになり、そして五回、就職に成功した。まあ、第一印象だけは良いらしい。そして今日、就職は六回目となる。その新しい職は、ずいぶんと地味な職だった。


 『人肉管理職』 それが私の職だ。


 会社名は「カニバ食品工場」社長の名前であるカニバ・アントローから取ったもので、この工場は主に人肉を扱っている。

 ヒトの飼育から加工まで、全てその大きな工場で行っているので、役割が分担されており、常に人手は募集していた。そう聞いたからこの仕事に就こうと思ったのだ。ただそれだけの理由だ。それだけの理由なのに、採用になってしまった。それも数ある仕事の中で精密さが求められる『管理職』に。


 自分で受けたのに、採用となるとふいに溜め息が出た。人付き合いが苦手で、昔から集団行動が下手だ。それは社会に出ても治るものでは無い。

 今日は幸い入社説明会と言うことで、工場を回りながら仕事内容を説明するだけだった。全ての役割と、その仕事内容を説明するのは、いつ別の役割に変えられるか分からないから、だそうだ。私の管理職もいつか変えてほしい物だと、その時そう思った。


 その後、私含む新入社員は多目的室に連れてかれ、自己紹介をした。ほとんどの名前は覚えてないが、付き合いやすそうな奴、その逆も然り、様々な社員がいた。私はどのように見られたのか気になるところだ。


 家に帰り、妻に今日一日の出来事を話した。すると妻は日記でも付けたらどうだと言う。なんでも、「習慣を付ける」と言う事が大事らしい。

 ともかく。この日記も、この仕事も、長く続くことに越したことは無いのだ。


 

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