装填 俺がゲームに戻ってきた理由
「さて、この状況を説明してもらおうか……悪友?」
「状況を説明しろか……まあ、お前には正直に言った方が良いか。一度でいいからバレットゲイルオンラインで一緒に戦ってくれないか?……頼む!!」
「この状況で人にものを頼むとは……よほど常識が欠如しているようだな。俺が了解すると思うか?」
この状況とは俺が夕飯を作ろうとしているところに強襲を仕掛け、昔の黒歴史で脅して、隣の家に押し込み、複数人で囲んで拝み倒す。と言う状況だ。不法侵入と脅迫、誘拐、監禁の現行犯だ。我々はテロに屈しない!!とは言わないが人にものを頼む態度ではないと思う。
その見事なジャンピング土下座をみて「昔はウォーシミレーションではよく対米土下座外交したなぁー」と思ったが素直に了解するほど人ができているわけではない。
まあ、それでも、土下座外交をされたらとりあえず話を聞かないと俺が社会的に死んでしまう。聞くだけ聞いてみよう。
「まあ、聞くだけ聞いてやる。頭上げて、分りやすく説明しろ」
俺がそう言うと説明し始めた。内容はまとめると
BGOプレイ中に粘着プレイヤーに付きまとわれて攻略の邪魔になっている。
その粘着プレイヤーとプライベートマッチをすることになった
その粘着プレイヤー達はレベルは低いが数が多くほぼ確実に負けることが予想される
そのプライベートマッチに負けたらRMTで200万円相当のレアアイテムを奪われてしまう
助っ人を募集することにしたが信用できる奴で一番強いの俺だったらしい
とのことだ。正直に言って俺はあのゲームに関わりたくないし、そんな時間はない。
そもそも、レベル格差が絶望的な不平等を生み出すはずのMMOで、プレイヤースキルの格差が絶望的な差を生み出すはずのVRで、数に押されてしまう状態で一人増えたところで大して変わるとも思えない。
「他を当たれ。俺は忙しいんだ。帰るぞ」
そう言って俺は立ち上がり、ドアに手をかける。
「俊、どうしてもだめか?」
当たり前だ。俺は、もうやらないと決めたんだ。だかr
「優紀もういいだろ!? いくらベータテスターでサービス開始からいると言っても5年も離れたんだ!FPSで5年もブランクがあったらまともに使えねぇーだろ!!他を探そう!!」
竜輝に言われたことは少し……めちゃくちゃ腹が立った。俺はドアにかけていた手を離し、怒鳴り散らした。
「てめぇに何が分かるんだ!!大好きなことができない辛さが分かるか!? 目の前にあるものを我慢する苦しみが分かるか!?好きなことを好きなだけするお前なんかに分かるのか!?」
……やってしまった。もうこのまま続けるしかない。
「俺が戦力にならないだって?いいぞ。やってやるよ!たかが30人。たかが1小隊その程度簡単に蹴散らしてやる!かわりに俺の要求を聞け!そして俺はお前らの指図を受けないからな!!その条件でよければ参加してやる」
「おれはいいぞ。俊……ありがとう」
「よせよ、いきなり怒鳴り散らした俺も悪かった……また明日な」
俺は家に帰る途中で必死に考える。やべーよ!やべーよ!5年のブランクだとエイムもそう簡単には戻らないぞ!そもそも近接機動砲打撃戦ビルドのDMRなんぞブランク明けに使えるものじゃねーぞ!練習しないと!!




