神様の事情
遥かな昔、まだこの世界に人間やエルフといった種族が何もいなかった頃
神々と異世界の邪神との間で戦争があった
どこからともなく現れた邪神は自らを破壊神と名乗ってこの世界を壊し始めた
あまりのことに怒った神々は対抗するが、力の差が開きすぎており、次から次へと傷つき倒れていく神々
そんな中、精霊の祖神シルフェインが自らの力全てを解き放って邪神を弱らせることに成功
そこを一気に神々が畳みかけ、ようやく討伐することができた
それによって力を失ったシルフェインは自ら精霊の祖となり精霊たちを生み出した
やがて他の神々も自らの分身である祖を作り出し、世界に人が生まれる
反映し始めた人々を神は見守った
しかし、邪神もまた祖となり種族を生み出していた
それが魔族である
好戦的な彼らはこの世界を支配しようと多種族に攻撃を仕掛け始めた
彼らに対抗するため、神々は勇者を生み出す
シルフェインをそんな勇者に加護を与え、力をつける任を自ら買って出た
それから数万年
同じことを繰り返し続ける
邪神は魔王となり、魔族と共に戦争を仕掛ける
それを勇者が相打ちで倒す
そしてつい50年前
歴代で最も強い勇者アイシスが生まれた
神々から力を注がれ、不老の彼女はシルフェインの元、精霊たちと修行をし、力を手に入れた
やがて勇者と魔王は激突し、ついに元邪神の魔王は討ち果たされた
以前のように器に魂を移すこともできずに魔王はかつて邪神が倒された場所で息絶えた
最後に魔王は思い出す
何億年も前のことを
時を超えたことを
でも、今は語られることはない
邪神と、破壊神と呼ばれた魔王は安らかに眠った
神々は破壊神の正体を知った
だからこそ彼女を眠らせた
破壊神の正体を知ったことで彼女の死を悲しむ神は少なくない
ここでは語られることのない破壊神の物語はここで終わりを迎えた
世界は平和だ
神々は安心して全てを人に任せる
「まさかあの子が…。 時を超えたというのは本当だったのね」
「あぁ、気づかなかった。 あの子には不憫なことをした。 大神様の都合で生み出され、我らの都合で神となり、人のために死んだ」
「せめて祈りましょう。 あの子のために。 優しい子、サニア」
神々は消滅した破壊神のために祈った
全てを見守る神々は人々の安全を守る
災厄から、疫から、害から、悪から
そして時に試練を与える
人々の成長のために
「シルフェインちゃんに会いたい」
そう言ったのはシルフェインの親友、妖精の祖神エラリウラ
「あと子供に会いたい。 降臨していい?」
「ふむ、シルフェインもお前に会いたがっていたな。 少しくらいなら許そう」
天の神ラシュアはエラリウラに許可を出した
「やった! ありがとう兄さま!」
エラリウラは嬉しそうに下界に降りる準備をし始めた
「気を付けて行くんだぞ」
「うん!」
手を振りながら下界へ向かう
ラシュアも手を振り返した
エラリウラはシルフェインの元へ走った
事情があるのです
これ書くかどうか迷いました
まぁサイド的な話しなので気にする必要ないやつです




