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5 魔族の国8

 後処理も終わり、祠を建て終えた僕らは魔王城へと戻った

 既にアイシスがキーラに彼のことを伝えたらしい

 

「そうか、父上がそのようなことを…。 ありがとうアイシス。 私は、なんだか救われた、のだ」


 涙を目にいっぱいに溜めて前を向くキーラ

 

「大丈夫か?」


「うむ! 父上の分も吾輩がしっかり生きてやるのだ!」


 どうやらキーラはもう大丈夫みたい

 元気になってくれてよかった

 

「問題も片付いたことですし、パーティーでもしましょう。 料理の手配をしてきますね」


 リドリリさんがそう言って部屋を出ていった

 

「ところでキーラ、強硬派のことはどうなった? いまだに異を唱える者がいるってきいたが」


「うむ、そっちはもうあらかた片付いたのだ。 強硬派筆頭だったシュロンがこっちについてくれたのだ。 時機に自体も終息するはずなのだ」


 何の話か知らないけど、もし何か問題が出たら僕も手助けしよう

 そうこうしているうちに、パーティーの用意がされ、料理が運ばれてきた

 朝から何も食べてないのでおなかがすいたよ

 いやまぁ精霊は食べなくても生きていけるけどね

 こういうのは気分の問題なのですよ


 運ばれてきた料理は豪華絢爛

 鳥の丸焼きに様々な肉料理、新鮮な野菜のサラダ、様々なスープやシチュー、魚料理(なんと刺身やお寿司まである!)、キーラの好物のカレーもあった

 どこから用意したのか、ジュースサーバーのようなものまである

 さすが魔王城、すごいとしか言いようがない

 このどれもがヴュッフェ形式で自由に取っていいみたいだ

 早速僕らは少しずつさらに取っていろいろなものを味わった

 ここでも性格が出るね

 

 アイシスやシュロン、エンシュは山盛りに注いでいたし、テュネは魚料理ばかり、フーレンは気に入った味のものがあるとそればかり取ってる

 アスラムはどんな味だったかを人に聞いて試し試しと言った感じだ

 キーラはというと、小食なのか、少し食べては休憩し、また食べて休憩しを繰り返していた

 ちなみにリドリリさんは大量に取って食べるタイプだった


 僕はパスタ料理に舌鼓をうち、とろけるお肉にほっぺが落ちそうになるのをこらえるのに必死だった

 中には見たことのない料理もあって、パイのような料理なんだけど、中にはフルーツソースで煮込んだリゾットのようなご飯が詰まってる

 甘辛いソースがご飯とベストマッチ

 ここにとろけるチーズを追加すると最高においしい

 

 デザートも出てきたみたいだ

 フルーツの盛り合わせ、大きなケーキ、チョコファウンテン、シュークリーム、マシュマロ、タルト等々

 特にケーキは甘さも程よくて絶品だった

 フワフワのクリームにとろけるようなスポンジ、砂糖菓子のように甘いイチゴはエルフの国製だ

 あぁ、幸せ

 飲み物は紅茶にしてみた

 おかしによく合うんだけど、これ、ご飯ものにも合うように作られてるってリドリリさんが言ってた

 砂糖は少し、ミルクは多め

 食後に飲むとすっきりした


 パーティーも終わり、僕たちはこれからのことを話しあった

 すでに魔族とは和平が決まり、これからどんどん交易も増えると思う

 エルフたちとの交易は始まっているので僕たちが人間や亜人に呼びかけていけばみんな受け入れてくれるはず

 50年前の戦争はみんなの心に深く傷を残していると思うけど、それは年月が回復してくれるはずだ

 でも、忘れないようにしないとね

 

 さて! あとのことはここに派遣される精霊たちに任せよう

 報告を聞くだけで済むようにしておくのは忘れずに、僕らはジューオンの観光に行くことにした

 結構広いだけあってたくさん見るところがあるみたい

 それに、プランティアの観光もしたい

 楽しみだなぁ


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