表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
399/464

翼人族の国再び5

 はい、変なことを言わなければよかったです

 フラグというんでしょうねこれは

 あああ、なんであんなことを

 連携をとるSランクの魔物、それが僕らの目の前に、というか周りを取り囲んでいた

 これは骨が折れそうだ

 ハクラちゃんも一匹なら倒せるだろうけど、これだけの数に囲まれたら厳しいだろうな

 そう思ってハクラちゃんをちらっと見ると刀を抜いてすでに神力を解放していた

 周囲が凍えるほど寒くなってきて地面が凍り付いた


「絶対零度、奏白(かなしろ)


 前方に氷のとがった柱が一気に駆け抜けていく

 それによって鳥魔物数匹が串刺しになる

 モズの生え贄みたいだ


「包囲を抜けましょう!」

「うん!」


 体制が崩れた魔物たちの隙間を通って包囲網を抜けると僕は再び囲まれないように雷魔法を撃って、追って来ようとした魔物を蹴散らした

 おお、うまくいったよ

 雷に打たれた鳥魔物は痺れて動けなくなってる


「白雪の園、一の型、白円」

「え、新しい型?」

「はい、私オリジナルの剣術です」


 動の型じゃなく静の型で構成されたハクラちゃんオリジナルの剣術

 これが一番彼女にあってるから動きが全然違う

 凍っている真っ白な地面を走って円を描くように鳥魔物を切り裂いていった

 静かですごくきれいな剣技

 あのSランクの魔物をハクラちゃんはあっという間に倒してしまった


「ふぅ、Sランクにしては弱い魔物でしたね」

「まぁSランクもピンキリだからね」


 そうは言ったものの、これは多分ハクラちゃんが強くなりすぎたんだと思う

 それに僕の魔法もだ

 今までだったらSランクにダメージこそ与えられてもここまでの威力はなかったはずだ

 直撃した魔物は黒焦げで、その周りにいた魔物は痺れて動けなくなる

 僕もしっかりと成長できてる

 それが分かっただけでも神様の試練に挑戦して本当によかったと思える


「今ので全部みたいですね」

「うん、進もっか」


 また警戒しながら歩いて行くと池が見えて来た

 そこには一匹の綺麗な鳥が優雅に浮かんでいてこちらを優しく見つめている


「きましたのね、あたくしはヤコ様が天使のセセリ。ここではあなた方の実力を見させていただきたいと思います」

「あなたと戦えばいいんですか?」

「いいえ、あたくしは戦闘する術を持ちません。ですのであたくしが呼び出す神獣と戦っていただきます」


 セセリさんは泉から羽ばたくと僕らの前にゆっくりと降り立った

 そして翼を大きく広げるとバサリと自分の姿を覆い隠して、翼を再び開くと美しい青髪の女性が出て来た

 まさしく天使のような女性でハクラちゃんまで見惚れてる


「フフ、あたくしの本当の姿はこの姿なのですが、鳥として飛ぶのも好きなのですよ。では召喚しますので少し下がってくださいな」


 彼女は大きな胸元から青色の宝珠を取り出すと池の中に投げ入れた


「すぐに来ますので戦える準備をしてくださいな。相手は神話級、手に負えなければそのまま帰っていただきます。では、頑張ってくださいね」


 そうだ、これは試練、最大限の力を持って対峙しなきゃいけないんだ

 僕は魔法をいつでも撃てる準備をして、ハクラちゃんは刀を居合の体勢で構えた


「出でよ、彗鳥メティア」


 セセリさんの声で池が盛り上がって水を纏った大きな鳥が飛び出した


「行くよハクラちゃん!」

「はい!」


 僕は精霊魔法で牽制、ハクラちゃんがとびかかれる隙を作った

 でもメティアにはその魔法が一切効いていない

 どうやら纏っている水が魔法を無効化しているみたいだ


「精霊魔法! レブロサンビト!」


 雷の精霊魔法、水の属性なら効果はあるはず

 そう思ったけどなんとこれまで無効化されてしまった

 あの水なんて厄介なんだろう


「一閃、白波!」


 ハクラちゃんの剣技までもその水が高速回転することによっていなされている

 どうすればいいんだろう

 考えている暇もなくメティアは水の球を流星の如く撃ってきた

 一撃一撃が地面にクレーターを作るくらい威力が高くて、衝撃波だけでも僕らにダメージを与えている

 どうやら魔力波も一緒に放ってるみたいで、それが僕らの体に衝撃を与えてるようだね

 正直痛いし怖いけど、僕は立ち上がって精霊魔法の中でも威力の高い闇の精霊魔法を放つ


「ディブロダークネスラ」


 キーンという高音が発せられて周囲が暗くなっていく

 メティアの上に真っ黒な闇の魔力玉ができてゆっくりと落ちる

 これは制御がかなり難しくて、集中力が必要だからハクラちゃんに頼んでその間守ってもらっている

 相変わらず水球は僕に向かって撃たれているけどハクラちゃんが刀でその弾を切って防いでくれた

 でも切った時に出る魔力波でハクラちゃんが傷ついている

 集中を最大限に高めて闇の魔力玉をメティアにあてた

 水のシールドと魔力玉が当たってバチバチと力の渦巻きを産んだ


「いけぇ…、こ、っのぉ!」


 相手の抵抗もすごいけどこっちだって全力だ

 さらに闇を込めて魔力玉を増幅させるとようやく水のシールドが壊れた

 ここまで大きな魔法を使ってようやく壊せた

 でもメティア本体にはダメージは無くて、今度は水の鎌のようなものが僕めがけて飛んできた


「精霊様!」


 魔力を大きく消費したために動けないでいると、その鎌をハクラちゃんが防いでくれた

 刀で受け止めきれなかったからかハクラちゃんの左腕が宙を舞って霧散する


「うっぎぃ! くっふぅ、痛いぃいいい!! ああ!!!」


 魔力を帯びた鎌だったからハクラちゃんに大ダメージを与えたみたいだ

 手ごわい…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ