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三鬼仙それぞ2

 エルフの国ではかなりの歓迎を受けたっす

 うーむ、それにしてもここの男性はどれだけ女好きなんすかね

 ソウカなんてまるで女王のように男性に囲まれて果物を貢がれてるっす

 本人困ってるっすけどね

 かくいうあたしもキキもまとわりつかれて結構疲れたっすよ

 

「キキ様、お疲れではありませんか? マッサージでもどうでしょう?」

「ソウカ様、今朝採れたてのヒツゴの実です」

「アカネ様、お飲み物です」

「ちょっと、邪魔っす! 今ルニサニアさんを待ってるんすからあっち行っててほしいっす」

「それがお望みとあらば!」


 ありゃりゃ、一斉にいなくなった。まだ柱の影とかから見てるけど、一応は邪魔にはならなくなったすね

 それから少し経つと物凄ーーーーく綺麗なエルフの女性が現れたっす

 そう、彼女こそ代々ルニサニアの名前を受け継ぐエルフ族の女王、ルニサニアさんっす

 見た目は人間でいうところの20歳くらいなんすけど、実は千と数百年生きてる年長者っす

 それだけに魔力は絶大で、精霊魔法や古代魔法までも使いこなす精霊様に次いで魔法最強っすね


「よくぞ来てくださいましたね。そしてお久しぶりです」

「お久しぶりですルニサニア様、以前は姫も大変お世話になったようでして」

「いえいえ、お世話になったのはこちらの方です。急に表れた神話級の魔物をあっという間に討伐してくれたんですもの。私の力では倒せず、国は壊滅していたことでしょう。あの時はお礼も言えずじまいでしたが、改めて今度お伺いしてお礼をしますわね」

「そんな、姫たちも当然のことをしたまでですので」

「フフフ、それにしても、姫もあなた達も、驚くほど成長したわね。もう私などとてもじゃないけど追いつけないわね」

「そんなご謙遜を」

「それで、今日はどのようなご用件です?」

「あ、それなんすけど、あたしら魔力があっても魔法を使ったことがないんす。それで、ルニサニア様なら師匠になってくれないかと思ったんす」

「あら、いいですわね。もちろん教えますよ。でも私の修行は厳しいですよ?」

「それは望むところっす!」

「いいお返事です。それでは明日から早速訓練と行きましょうか」


 その言葉で周りのエルフたちが一気にざわついたっす

 なになに? どういうことっすか?


「なんとルニサニア様御自ら…。大丈夫かあの方たちは」

「大変だ、今すぐ森を閉鎖、各地域の担当者に緊急連絡!」

「はい!」


 え、え? 本当に何が起こるんすか?

 ちょっと怖いんすけど

 そんなヤバいことするんすか?


「ルニサニア様の魔法は大雑把すぎて周りに影響が出るんです。もちろん森に危害を加えるような魔法は使いませんが、木々が大成長してしまうので森の地形が変わってしまうんですよ」

「しかも動物がかなり大きく育っちゃうんでその抑制もしなくちゃならないんですよね」

「そ、そうなんすか…。大変っすね」

「でも、森は精霊様の恩恵があるのでそこまで大ごとにはならないですけどね」

「なるほど、ところでルニサニア様の魔法と言うのはどういう魔法なのですか?」

「植物魔法が多いですが、他に上級魔法全般と精霊魔法、それから古代魔法もお使いになりますね。古代魔法を行使したところは今まで二度ほどしかありませんが、その姿は本当にお美しくらっしゃって」

「あ、古代魔法は教えれませんよ。こればかりは種族差がありまして、鬼系の種族では扱えないのです」

「そうなのですか、少し残念ですが、私達には仙力がありますので」

「そうですね、仙力は人族や鬼族の特権ですものね」


 話はまとまったっす

 明日からいきなりの修行になっちゃったっすけど、ここでの生活はかなり良さそうっす

 もともと鬼族も自然に寄与した種族だから、森の中は安心するんすよね

 空気が濃いからあたしらの力も増すし、体の調子もいいっす

 それから私達は部屋をあてがわれて、自然の恵みたっぷりの美味しいご飯を頂いて、ぐっすり寝たっす

 明日からは相当厳しい修行になるみたいっすからしっかりと英気を養わないといけないっすよね~

 それに魔法を使えるようになったらかっこいいっす

 いつかやってみたいと思ってたっすから楽しみで仕方ないんす

 そう言えばハクラちゃんやクロハ様は使えてるっすね

 いつ習ったんすかね?

 まぁあたしらはあたしらのペースで覚えて、ハクラちゃんが帰ってきたらびっくりさせてあげるんす

 その時が楽しみっすね~

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