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白黒 童子姉妹の冒険6

「それじゃぁ、がんばってぇにぇ」


 ジュマさんにお礼を言って私たちは龍神殿の入口へとやって来た

 真っ白に輝く美しい神殿。 きっと毎日のように巫女さんが掃除しているのね

 現に今も本殿から出てきた巫女さんが…

 あれ? 本殿から出てきた?

 拝殿から出てくるのなら分かるけど、本殿から巫女さん?

 本殿は本来神様がおわす場所、もしくは御神体が安置されている場所のはず

 そこから何で巫女さんが?


「む、そこのお前たち、こっちに来て我を手伝うがよいぞ」


 巫女さんは私たちを見つけて手招きした


「それ、これを持て」


 渡されたのは雑巾、はたき、箒と言った掃除用具


「ほれ白いの、お前はこっちじゃ。 黒いのと赤いのは柱、青いのと黄色いのは屋根を見て来い。 補修が必要ならば直してくるがよいぞ。 そしてそこの顔が同じ男ども! ここは男子禁制じゃ! 外に出ておれ!」


 巫女さんの迫力に押されてそれぞれ言われたことを全うする


 数時間後、すっかり疲れ果てた私たちは巫女さんにお茶をもらって休憩していた


「なかなかに動けるではないか。 これなら我のところで働かせてやってもよいぞ」


「あ、あの、私達働きに来たわけでは」


「なんじゃ、違うのか? む、まずお前たちは誰じゃ? 見たところ童子と鬼人…。 いや、仙力も感じるのぉ。 何じゃおぬしらは?」


 私達は手短にここに来るまでの経緯を話した


「なんとなんと、鬼ヶ島にそのような種族が生まれておるとは、なんとも面白いものよのぉ」


 嬉しそうに私たちの話を聞いてくれる巫女さん。 それにしてもこの人誰だろう?


「面白い話を聞かせてもろうたし、どうじゃ? 我とここに住む気はないかえ? 何不自由なく暮らせるぞ? ここには我しかおらぬゆえ、我は寂しいのじゃ」


「すいません。 私達は修行中の身、これからまだまだ行かなければならないところが多いのです」


「そうか、残念じゃのぉ」


 ちょっと待って、今何か重要なことを言ってたような

 ここに一人で? ってことは…


「もしかして、アンミツさんですか?」


「あ? アンミツ、()()? 我を嘗めておるのか?」


「も、申し訳ありません! アンミツ姫!」


「ふん、許すのは一回だけじゃ。 気をつけよ」


 よかった、怒りを治めてくれたみたい

 アンミツ姫って言わなきゃいけないの忘れてた

 それにしても今怒った時の一瞬、とんでもない力の一旦を見た気が…

 多分この人、私達よりかなり強い


「して、修行とな。 おぬしらもしかして絶桜鬼を知っておるんじゃないか?」


「はい! 絶桜鬼さんの軌跡をたどってここまで来ました!」


「なるほどな。 確かにお前たちは絶桜鬼を超えるほどの潜在能力を持っているようじゃ」


 アンミツ姫はじっくりと私たちを観察する


「よし、お前たちは我がじかに修行をつけてやろう。 五王龍程度では相手にもならぬじゃろう。 早速明日より始めるぞ!」


「え? え? いいんですか!?」


「我はお前たちが気に入ったぞ。 我の呼び方さえ間違わないのであればここで強くなるための手助けをしてやろうぞ。 それに、強くならねば、いずれ出会うであろうあの少年の前に立つ資格もなかろうて」


 あの少年? もしかして以前聞いたカイトさんって人のことかな?

 まぁその話はさておいて、アンミツ姫自ら私たちの修行を手伝ってくれるみたい

 ここで強くなってきっとなって見せる! 鬼神仙に!

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