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聖竜さん神竜を目指す3

 俺は魔族の国、ジューオンの首都へと飛んだ

 魔王様には連絡は取ってある

 

 ジューオンの首都、リガイン

 ここには城があり、そこに魔王様がいるはず

 そのまま城に行くと、兵たちにはすでに連絡がいきわたっているようで、すんなりと通してくれた


「お久しぶりですガンドレ様!」


 真っ白になった俺の姿を見て少し驚いているみたいだが、敬礼してくれた

 もう俺はこの国の竜じゃないんだから別に敬礼なんていらないんだがな

 

「よく来たな、ガンドレ。 聖竜になったんだってな」


「シュロンか。 魔王様はどうだ? 元気にしてるか?」


「あぁ、お父上のことも一件して今は落ち着いておられるようだ」


「そうか、ちょっと会わせてくれないか? 今精霊の国が大変なんだ」


「何かあったのか?」


 俺は精霊の国で起きたことを全て話した


「なるほど、龍の襲撃か。 ちょっと待っててくれ、魔王様を呼んでくる」


 しばらく待っていると、魔王様とリドリリを連れてシュロンが戻って来た


「おお、ガンドレではないか。 元気にしてたか?」


「はい、今では精霊女王様に仕え、聖竜となることもできました」


「うむ、よく頑張ってるみたいだな。 ところで、精霊の国で何が起きているのだ?」


 魔王様に状況を説明すると、まるで自分のことのように怒ってくれた

 優しい魔王様だ


「よし、吾輩も協力するのだ! シュロン、戦闘に長けた者を選抜して精霊の国へ行くぞ! それと、最高峰の治癒魔法を使える者を、そのムラサメ殿を回復させるのだ。 あとはリドリリ、情報部のカラリアに女神エルリウラ様の捜索を支持してくれ」


 的確に素早く支持を与える


「ではシュロン、精霊の国へ向かってくれ」


「はっ!」


 シュロンは部下を連れ、精霊の国へと旅立っていった


 それから数日、情報部のカラリアから連絡があった


「ふむ、エルリウラ様はデスヘルズにいるみたいだ。 レイスクイーンのエルナリアが女神さまに事情を話してくれたらしい。 すぐに向かってくれるそうだぞ。 お前もムラサメ殿のことが心配だろう? すぐに帰るがいいぞ」


「ありがとうございます魔王様!」


 希望が見えてきた

 ムラサメは、助かる!


 俺は急いで精霊の国へと戻った

 既にシュロンたちは到着していて、周辺を精霊達と共に守っているようだ

 すぐにムラサメの元へ駆けつけると、すでにエルリウラ様が治療を始めていた

 魂の修復というもので、神様ならだれでも使えるというわけではないらしい

 エルリウラ様が使えて本当によかったぜ


 しばらくすると、治療が終わったようだ


「これで危機は脱したよ! シルフェインちゃんの眷属、無事に巣食えてよかったよ」


 あれだけ苦しそうだったムラサメの顔が和らいでいる

 

「あとは、みんな、治療魔法で魔力を分けてあげて」


 リディエラ様含め、女王様も、カイユも、ちょっとした治療魔法を使える者も、魔族の治療班も、一斉にムラサメに魔力を注いだ

 消えかかっていた足も元通りになっている


 それから少しして、ムラサメが目を覚ました


「大丈夫かムラサメ!」


 俺は恥もなくムラサメを抱きしめた


「うん、もう大丈夫だよ。 ガンちゃん」


「よかった。 ムラサメ。 よかったよ」


 セツも彼女を目いっぱい抱きしめている


 俺は、ムラサメと妖精たちをこんな目に合わせた奴を許さねぇ

 リディエラ様も相当お怒りのようで、もし次に龍が攻めてきたときには一緒に戦うと言ってくれた


「ごめん、私は力になれない。 今ので力使い果たしちゃって、結構限界。 顕現するのももう無理そう」


 そう言ってエルリウラ様は帰っていった

 ありがとう、あなたのおかげでムラサメは救われた

 心の中で感謝し、見送った


 それから数日後のことだった

 案の定、龍たちは全勢力をもってこの国に攻め込んできた 


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