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ドラグナーフェルノート  作者: シウ
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第一話

思い付きです…

第一話


この世界を生み出し神は龍であった。

その龍はこの世界に己の主となる者を探していた。だがその者はいなかった。だがそこで龍は考えた。いないのであればその存在が産まれるようにすればいいと、そしてその龍はまず己と同じ龍であり子でもあるドラゴンを四体生み出し、それぞれに火・水・風・地の属性を授けた。これによって誕生したのがフレイムドラゴン・アクアドラゴン・ウィンドドラゴン・アースドラゴンの四つの種族だった。

四つのドラゴンを生み出した神龍は次に人を生み出した。

そして神龍は生み出した人間に知恵を授け、そして魔力を授けた。

そして神龍はその他の生物を生み出した。その中には人間や他の生き物を襲う魔物も作り出した。


そして己の血肉を分けて生み出した生命が世界に広がると、神龍は己を秘石と呼ばれる自身の魔力によって生み出した五十メートルの巨大な魔力水晶石に己の身を封印し、永い眠りに就いた。

いつか生まれる己が主となる者と、出会うために。



その為、世界の果てで今も神龍は秘石のなかで眠っている。そして世界見守りながら己の主となる者と出会いを待っている、その者と生きるために今も世界を見守りながら眠りについている。いつか現れる主とこの世界で生きるために…



これでお話は終わりとと女性は自身の子供に聞かせていた本を閉じ、そしてお話を聞いていた自分の息子に向け口を開いた。


「はい、これが私の龍族とあなたのお父さんである人、そして全ての命を生み出した神龍に関するお話よ。分かったかしらシュテル?」


その声は力強くも、優しさのある声だった。髪は金髪で、瞳も髪と同じく金色だった。

その女性は絶世の美女だった。まず癖一つない腰まで伸ばしたロングストレートの金色の髪。

瞳はまるで黄金のようなしかし深い知性を感じさせるそして優しさのある目尻がたれ気味の深みのある金色の瞳。

体は女性としての魅力の溢れた豊かな胸、そしてまるで新雪かのような白い肌、そしてまるで力を籠めれば折れてしまうかのような細い手足を持った。女性としての優しさと強さを兼ね合わせた女性。

その女性の名はルーナ・Ⅾ・シグムント。そしてその顔を何度見ても俺は未だに慣れない程の美人であった。


そう俺はこの世界の人間ではない。元はこの世界とは全く違う地球と言われる星の人間だった。

だが俺は地球にいた時の記憶がなかった。だがなぜか自分はその世界の人間だった事、そしてその世界の知識を持って目覚めるとこの世界に、そしてこの絶世の美女の息子として生を受けていた。


「シュテル、どうかしたの?」


考え事をしていて黙っていた俺の事を心配して俺の前に前かがみで見てくる母親であるルーナさん。

しかしそれによって俺の前には豊かな胸の谷間が映っていた。

何となくだが(前の世界の自分の事を今後は前世という事にする)ドストライクに近い人のような気がするが今はこの世界の自分に前世は関係がないので割愛する。


「ああ、大丈夫だよ、母さん。少し考え事をしていたんだ。」


「あら?あなたが考え事なんて珍しいわね。生まれてから今まで、まるで一人前の大人の様に落ち着いていて私も知らない料理を作れたりしてたあなたが悩むなんて、一体何なのかしら?」


頬に手を当てながら俺の事を心配げに見てくる母さん。流石にこの世界に生まれてから少々自重なく、母さんを喜ばせたいと思い地球で恐らく前世で覚えた料理を振舞ったりなどをしてしまった事で母さんから見て俺はかなり大人びた様に見えていたのかもしれないと俺はこの時初めて知ったのだった。


(今後は、少しは子供の様に振舞った方がいいのかな?)


そんな俺の心情が分かったのか、母さんは俺を何も言わずに俺を優しく抱きしめた。

母さんが俺を抱きしめた瞬間俺は優しいそして大きい母の包容力に包まれた。


「貴方が何に悩んでいたのかは私には分からないけど、貴方は無理に変わらなくてもいいのよ。貴方は貴方のままでいいのよ」


(やっぱり、母親ってのは、偉大なんだな…)


何も言葉にしなくても俺の感情の揺れを見抜いた母さんにそう思いながら俺は先ほどまで悩んでいた事がどうでもいい事だと思ったのだった。そして俺は今のままでいいと思う事にした。


さて今更だと思うかもしれないが、俺のこの世界の名前をシュテル・Ⅾ・シグムント。

父親は人間で、母親は‥‥この世界では人間の敵であり、元は高濃度の魔力を保有した人間が高難度の魔法の反動によって肉体が変異して生まれたと言われている魔族と同じく人間の敵と言われている魔物と同じと

人間の敵と思われているドラゴンだった。しかし母さんはそのドラゴンの中でも最上位の二種族。その内の一つ、火・水・木・土の全ての属性を持ち、そして希少である【光】を扱う事の出来るドラゴン【光竜】存在だった。勿論【光竜】の反対である闇の力を扱うことが出来る【闇竜】も存在する。


そして今俺と母さんがいるこの大陸はウロボロス大陸。

それは存在しないと言われているドラゴンと一部の種族だけが暮らしている幻の大陸だった。


この世界ではウロボロス大陸以外に大陸は2つ存在する。一つは人間が暮らしているカルス大陸と魔族の暮らすハルバド大陸の二つによって構成されている。

そして人間の大陸は四つの国によって構成されている。まず大陸の北に位置するフェンリーズ帝国。そして南のノーザンガルス皇国、西のアースガルド公国、そして東のイズモ和国。この四つによって構成されている。


そしてその国々のちょうど中心には魔術を学ぶことが出来る学院都市が存在する。それは大陸最高峰と呼ばれる学院。

この学院都市の名をマグナス。学院の名をヴァルプルギス。


この学院都市は四か国の色々な緩衝材の役割を担っているとともに、魔族の襲来に備えた軍備、特に魔術師を育てる事を目的とした学院だった。またこの学院と同じ敷地内には騎士を育成する学院もある。

また各国の様々な力に屈しないために学院都市は特別魔術学院区となっていた。通称【特区】

これは国からの干渉を断つとともに、生徒達には国に影響されずのびのびとどん欲に魔術を学んび成長して欲しいという初代学院長の思想に基づいて決められたそうだ。因みにこの学院はそろそろ創立三百年を迎えるそうだ。


なぜ俺がそんな事を知っているのか、それはそこに俺が母さんの伝手によって入学する事が決まっているからだ。そして俺の母さんはこう見えても三百歳を超える人物でもある。


「なにか言ったかしら、シュテル?」


「いえ、何も言ってません」


母さんが怖い笑顔を俺に向けて浮かべて訪ねて来たので俺は全力で否定した。女性の年齢に関してはやはりタブーなのは世界共通だと俺は改めて理解した。


さてなぜ俺が母さんの伝手で魔術の名門である学院に入学する事になったのか。

それは俺の母さんが俺が生まれる少し前にその学院で教鞭を振るっていたのが関係していた。


母さんはその頃カルス大陸を一人で旅をしていた。

そして旅をしている途中に盗賊と戦っている一団と遭遇したそうだ。その一団は馬車を囲むように陣形を組んで盗賊と戦っていたらしい。

本来、ドラゴンである母さんは体の一部を竜鱗に戻すことで戦う近接の格闘術を主にして戦っていたんだか、その頃お腹の中には俺がいて、母さんは産まれてくる俺の事を気にして近接は一切せず、魔法で襲われていた一団に攻撃を加えた。


母さんは全ての属性に適性があったけど、中でも火と風の魔法を得意としていて、母さんは襲われていた人に被害を出さないように風を操作し、そこに火の魔法『ヘルストーム』で炎の竜巻を作り出し、それを盗賊にのみに向けて放った。


当然馬車を守っていた護衛の人は驚きのあまりぽかんと口を開けて見ていたらしい。

そして炎の竜巻が消え、盗賊達は塵ひとつ残らず焼却され、その向こう側に立つ母さんを呆然と見ていたらしい。

ここまで話して感づいた人もいるかもしれない。そう、その助けた馬車に乗っていたのはヴァルプルギスのその当時の学院長の娘さんだった。そして、その娘さんはどうやら魔術師で、母さんが何気なく選んだ魔法が最上級魔術だと思い込んだのだった。


そもそも魔術とは元々人が神に近づくため、神の術を模倣した結果生まれたのが【魔術】で

一方の魔法は自然に魔力によって干渉し、己が望む現象を引き起こす、一種の法則を操る力、それが待て【魔法】だ。


魔術と魔法の違い、それは発動までの手順だ。

魔術はまず目標、座標を捉え、または設定する。そしてそれを元に魔術を選択、その術にあった魔方陣によって術式を起動させ、そこに魔力を流し込むことにより術を完成させ、詠唱し、目標に放つ。

では魔法のどうか、魔法も魔術と同じ目標、座標を決める。

そして後は己が起こしたい現象、例えば氷の礫を生み出したいのであれば氷を礫の用にイメージし、それを目標に放つイメージをするとその目標に氷の礫が向かい降り注ぐ。要するに魔方陣をかえさず直接起こしたい現象を起こせるので、ほぼノータイムで発動させる事が出来るのだ。

魔術であれば魔方陣の起動後に更に詠唱をするという手間がかかってしまう。だが魔術でも良く使う魔術を無詠唱で発動させる事も出来るようになるのだ。

まあ、この技術は母さんが学院で教鞭を振るっていた時の生徒達に身に付けさせた技らしいのだが…


「そういえば、母さん」


「うん、なに?」


どうやって魔術の無詠唱を教えたのか、と母さんに訪ねたことがあった。そして帰ってきた言葉は俺が予想していたのとは違う言葉だった。


「う~ん、なんとなく…かな?」


「そうなんだ…」


どこか哀愁のある表情の母さんに俺は何も言えなくなり、この話は終わったのだった。俺は話と空気を変える為に別の話題を振った。


「そういえば、結局母さんが学院で教鞭を振ることになったのってその助けた馬車に乗っていた学院長の娘のお蔭なの?」


「ええそうよ、あの娘のお蔭で私はヴァルプルギス学院の教師になったの。でもお腹の中にはあなたがいたから半年間だけという条件をつけてね」


そしてその時の学院長には自分の正体、ドラゴンであることを秘密にして半年間学院で教鞭を振るった。そして去り際に学院長に自分はドラゴンであることを打ち明けたが学院長はまるで最初から分かっていたとばかりに微笑んだ。

そして学院長は母さんが嘘をついていたことに対して母さんに言ったのは子供が産まれた後、その子をこの学院に入学させてほしいと頼まれたそうだ。それを母さんは了承して、それを聞いて学院長は自分がエルフであることを告げた。母さんも最初は信じなかったそうだが学院長がいつもつけているペンダントを外すとその耳はエルフであることを示すかのように長かった。

母さんは改めて子供が産まれたらこの学院に入学させる事を約束し学院を去った。

それが俺が生まれる半年前の出来事だった。そして母さんは故郷であるウロボロス大陸に戻ると家を建ててそれから少しして俺を産んだらしい。


ドラゴンの寿命は長い。平均して殆どのドラゴンの寿命は1000歳は越えている。

しかし、中でも希少とされている【光竜】は五千年は生きると言われている。らしい。その辺りは母さんも良く分からないと言っていた。

そして俺も半分程とは言えドラゴンである母さんの血を引いているので、軽く見積もっても1000年以上は生きれるらしい。

どうも、人間との間に子供を宿したドラゴンは今まで居なかったようで寿命に関しては何とも言えないらしい。しかしなんとなく前世の事を知っている俺は1000年は長いと感じていた。地球で言うところの十世紀程の、寿命が余裕であるというのは人間であった自分にとっては途方もない時間とも言えた。


(1000年か…確かこの世界にいるエルフの寿命もそれくらいって教えられたっけ。さすがはドラゴン。様々な史実で最強と呼ばれているだけはあるだけの寿命…マジでチートだな)


そんなこんなを俺が考えていると、母さんが腰を上げて立ち上がった。どうやら休憩は終わりらしい。

先ほどまでのお話と俺の学院入学に関する話は母さんとの格闘戦をしていたのだった。

なぜこのような事をしているのか、それは入学するヴァルプルギス学院では魔術以外にも体術も学ぶのだ。そしてそんな俺に母さんは自身の格闘術の際に行っていた技を俺に教えてくれていたのだ。

また入学の為には試験がありそこには魔術だけではなくそれ以外の体力や本人の特技や体力を測り合否決めるのだ。


そして母さんはそんな俺の為に近接の格闘戦の際に体を部分的に竜化する技を教える為に俺は母さんと戦っていたのだった。


「じゃあ、行くわよ?」


「ああ、いつでもいいよ。」


俺がそう言うと母さんは無言で左手を前に右手は腰に当てるように構えを取る。

一方はの俺はまともに前世でも格闘技に触れた事がなかったから少しでも母さんの動きを少しでも模倣出来るように動きの一つ一つを観察する事に集中する。もし攻撃が来ても回避に専念するつもりだ。

まあ、母さんもその事も承知しているのだろう。そしてそれを込みで俺に攻撃をして、少しでも防御でも瞬間的に攻撃を受けた部分を竜化させれるようにしたいのだろう。

それから互いが一歩も動かずに少し時間が過ぎ、吹いていた風が止んだ瞬間、母さんの姿が一瞬ブレたと感じた瞬間、母さんは俺の目の前にいた。




どうも思い付きでまた投稿したシウです…

何となく友人と話していると構想が出来上がり勢いで書いた作品です。基本不定期の投稿です。

今までの中で一番構想何度を考えて作ったので少し自信があります(過信

次回の投稿は出来次第投稿いたしたいと思います。

感想、評価いただけますと嬉しいです。

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