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ただのはっけん

隆平の病院を2人が訪れた二日後、哲也と鹿島の2人は動物の不審死を一から洗い直していた。

2人は地域の情報を集めるため、地域課に訪れていた。


「意外と通報された件数ってあったんですね。」

鹿島が首をゴキリと鳴らしながら、哲也の方に向く。鹿島の右手にはかじられたドーナッツが握られている。



「少し前までお前が居た部署だろうが。」



「いや、確かにペットが殺されたとかの通報が多かった気がしたんですが、いちいち全ての通報を通して調査しませんよ。」



「まあな。だが、ここの地域だけ、他の地域の通報数と比べると1.3倍にはなっているぞ。明らかにおかしい。」



「あ、本当ですね。」



「去年の秋ぐらいから増えてるな。おい、地図を持ってこい。」

哲也は鹿島をパシリにする。5分後、鹿島が地図を片手に戻ってくる。



「最初の通報はここで、次はここで...」

哲也は通報された事件を時系列にして、地図にマーキングしていく。



「テツさん、これって...」



「ああ、円上に広がってきていやがるな。連続殺人の犯行現場も重なっているな。次の事件が起きるとすれば、ここら辺りか?」



「捜査本部に戻って報告しますか?」



「ああ、そうしよう。」



2人が資料をまとめていると、哲也の携帯が振動する。携帯を見てみると、課長の名前が表示されていた。



「はい、もしもし。」



「おい、テツ。今どこに居るんだ?」

課長が電話口で喋っている最中、課長の背後がザワザワとうるさい。


「今、地域課で通報案件を洗っていたところです。新しい情報が出たので、今から本部に戻って報告するつもりだったのですが。」



「新しい情報?」



「次の犯行現場が予想出来そうなんです。次の犯行が起きるとすれば、4丁目か5丁目だと思われます。」



「分かった。詳しい話はあとで聞くが、すぐにパトロールの強化をさせておく。」



「ところで、課長。何かあったんですか?」



「ああ。有力な情報が入ったんだ。今、鑑識のチームを派遣したから、お前達も向かってくれ。」



「どういうことです?」



「この事件の容疑者が見つかったんだ。」



哲也はその言葉を聞くと、鹿島に合図を出して車を出す準備をさせる。

課長から指示されたその現場は、連続動物不審死事件の円の内側であった。

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