思考少女は床の上 “決定”
自分の道は自分で決めなければならない。いや、別にそうと決まったわけではないけれど。自分が納得していない決定の結果は悩ましいだろう。私はそう思うし、そう思って決めてきた。
しかしどうだろう。私の決定は本当に、私だけの決定だろうか。誰かの意思が働いているのではないだろうか。例えば何気ない友達の一言、親の助言、テレビのニュース、曲の歌詞……。しかしこれは違うだろう。あくまで決定しているのは私だ。決定するための材料でしかなく、私自身が決定している。
ならば私の決定を作り上げたものはどうだろう。私の性格を作り上げたものはどうだろう。私が生まれたときから、ずっと身近にいた存在。倫理観や人格の基盤を作り上げたもの。遺伝と環境という考え方がある。そのどちらも持ち合わせた存在。私とは私なのだが、私を作り上げたのはいったい、私は。
だめだ。こういう考え方だから一歩を踏み出せない。誰かのせいにして歩むことを拒んでいるだけ。わかっている。わかっているから、今日はもう許してね。