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バレンタイン戦役  作者: 龍田蔦々
九州急襲編
6/11

聖釘部隊の新人 三

遅れてすみません!

前述しておきます。やばいです。主にヒロインと主人公的な意味で。

講義崩壊事件の翌日、特別待機室にサイレンが鳴り響いた。

けたたましい音ではあるが、隊員達には聞き慣れた音だった。

「おい、出動ですよロリガキ。」

「私はロリでもガキでもない。ったく、インディペンデンス・デイ観てたのに……。」

組町は停止ボタンを押してテレビを消した。

「火採ー出動だぞー。」

「なっ、それは俺の仕事……。」

「はいはーい。あれ?靴木君は……」

「ん?そう言えば見てないな。まあ多分トレーニングルームだろう。もうすぐ来るはずだ……」

ちょうどそう言ったとき、ドアが勢いよく開いた。

「遅れて申し訳ありません!」

「ほらな。」

じっと見られている事を不思議に思いながらも、靴木は隊長に指示を仰いだ。

「隊長、指示を。」

「んー、勇田んとこいって指示仰ごう。」



「もうやめて!私のライフはとっくにゼロよ!」

「「「「……」」」」

「……あっ」

微妙な沈黙がその場を襲う。

「すまん、ノックを忘れていた。」

聖釘部隊、一時撤退。

コンコン

「入るぞ。」

「え、ええどうぞ。」

「速攻魔法、バーサーカーソウルを発ど「隊長イラッ」……。」

靴木がしびれを切らし、火採が咳払いをして本題が始まる。

勇田がパソコンを弄って任務内容を確認する。

「任務地は延岡、出現CaCaOはゴディバ級一体、ブラックサンダー級十体。今回はゴディバ級出現のため『外典』の使用を許可します。」

「おお、久しぶりだな外典。」

「う……あまり暴れないようにしてください……始末書が。」

「ういうい。」

組町はテキトーに返事をした。

靴木は心配になったが、それより別のことが気になった。

「隊長の『外典』ってどんな感じなんですか?いや、これは純粋なる好奇心なんですけど。」

「ん?ああ、見れば分かるぞ。今から出撃するんだから。」



「これが隊長の『外典』ですか。」

「ああ、そうだ。『神鎚ミョルニール』、私にはもったいないが、私にしか扱えない武器だよ。」

そこまで言うと、組町は自分のクルセイダーに搭乗した。他の隊員達も次々と乗っていき、遂に全員の準備が終了した。

「うむ、全員準備が終わったようだな。では、武器を取れ!」

隊員達はそれぞれ武器を取った。靴木は剣で戦うことに決めた。

「座天使級を装備しておけ。『外典』があるからと言って油断はできないからな。」

『靴木くん、剣型で行くの?』

『ええ、お二人がマスケット銃型ならガードナーが必要になりますから。あの時も、ガードナーはいなかった……。』

「……。」

「おい、火採、靴木行くぞ。」

組町の呼び声に二人は前を向き、歩き出した。

組町は何か波乱が始まろうとしていることを感じていた。




クルセイダーに乗って少し行くと大きな線路と魔術車が見えてきた。

流線型のフォルムをした牽引魔術車と荷物の乗っていない車両が四つ、荷物の乗った車両が二つ、各車両の横には砲台が四つずつついている。

「クルセイダー専用長距離輸送魔術車『雷馬』だ。これに乗って地下のアダマンタイトトンネルを通り、目的地付近に行く。」

『カッコイイでしょう!火採さん!』

火採は反応に困ってモニターごしに苦笑いをした。

どんな時代でも男というものは変わらないもので、実は靴木も少し心を踊らせていた。

クルセイダーで車両の上に乗り、持ち手の部分をしっかり掴む。片膝をつく体勢で脚部の固定ワイヤーを引っ掛け、固定して振り落とされないようにした。

「全員固定完了したな。じゃあ、出発だ。」

緊急時に備えてクルセイダーに乗り込んだままでの出発である。

魔術車は少しずつ加速していき、ついには時速550キロを超えた。

『これは……速いな。』

「予想より早くつきそうだ。総員、心と体の準備をしておけ。」

『了解!』

「おい、もう出るぞ!光に備えろ。まだ若干距離はあるが緊張しておけ。ああ、眠い。」

『寝るなロリガキ!』

魔術車が地上に出る。隊員達は眩しい光に目を細めながらも、周囲を確認した。

「……西に20キロ先にCaCaOが確認されたらしい。」

『線路上かよ……。』

このままでは線路上のCaCaOとの衝突は免れない。しかし、取れる手段は少ない。

20キロ先ということは、減速している現在時速400キロとしても残り3分。

『私が、撃ちます。幸いブラックサンダー級のようですし。』

「……。」

『か、火採さん?!』

火採は持ち手から手を離し、ぐっと足で立った。

「《爆風(インスピラツォーネ)》」

小規模の爆風魔術を複数発動し、空気抵抗を軽減する。しかしそれでも強烈な風が吹き付け、立っているのがやっとである。

「《強化(コンフォータンス)》」

靴木が強化魔術で火採のクルセイダーのバランス維持能力とワイヤーを強化する。これでやっと照準をつけることが出来た。

残り7キロ。

『一発目、撃ちます!』

薄黄色の魔力弾が一直線に放たれる。

『外したッ』

疑似フリントロックを上げて、もう一度照準を合わせる。CaCaOは、今外した一発で魔術車に気がついたのかこちらを向いて二足で直立していた。

次を外すと三発目はもう、無い。

『二発目、撃ちます!』

引き金が、引かれる。

『……。』

放たれた魔力弾はCaCaOの腹部、コアを撃ち抜き、線路外に吹き飛ばしていた。

『やった!』

魔力車は無事通過、減速し停車した。周囲には木々が生い茂っていて、森の真ん中であると推測できた。

「ふぅ、危なかったな。まだこれからだがな。」

『じゅ、寿命が……俺の寿命が縮まった!』

『他の敵は今どこに?』

「ちょっと待ってろ。」

組町はモニターを操作し、宮崎駐屯兵の信号と現在位置を割り出す。

「ん?駐屯兵の信号がないぞ?」

『おかしいな。いや……これはつまり』

灯の顔が青ざめる。

『全滅……とかね。でもまさかそれは……』

「いや、有りうる。」

「「「……」」」

相手はゴディバ級、誰もが有りうると思っていた。しかし、それを口に出すと不安が心を支配する。今後の戦闘においてそれが命取りになるかとも思われたが、組町がいうと不思議と安心するのだった。

「まぁ、こちらには」

自分の手元にある片手用の鎚を持ち上げた。

「これがあるしな。大丈夫だ。」

『慢心はダメです、隊長。我々は勝たなければならない。敵がどのような相手であろうとも。』

「ちょっと気分を盛り上げてやろうという心遣いがわからんか?」

『空気読め空気。』

「……」

『靴木くんをあんまりいじめないでくださいね。』

靴木の空気の読めない真面目発言によってなんだかよくわからない空気になってしまった。

しかし空気が弛緩したのは確かだった。

タイミング悪く。

「ッ!」

靴木がいち早く気づき近くの茂みを一閃する。

「どうしたッ!」

『CaCaOです!気配から察するにブラックサンダー級が十体程度、それにゴディバ級が一体。』

「全員集合ってわけか、囲まれたな。」

『満身は禁物、さっき言ってたとおりになりやがったな、靴木。』

『うれしくないです。』

『で、どうするんですか、隊長。』

組町はじっとして少し考える。

そして、覚悟を決めたように口を開いた。

「私がゴディバ級を相手する。その間にブラックサンダー級を殺れ。」

『ふぅ、了解しました。』

『待ってください、それでは隊長に対する負担が大きすぎます。一人でゴディバ級を相手にするのは危険です。』

靴木はここで組町にかみついた。少しだけ、ほんの少しだけの悲哀が秘められていた。

「あまりなめられては困るな。こんなでも私は特別独立部隊隊長だぞ。」

『ですが、だからこそ!』

「だまれ、もう話し合ってる時間はないみたいだ。さっき言ったとおりにしろ。これは命令だ。わかったな。」

『……了解しました。』

少しずつ木々のざわめきが大きくなってくる。戦闘を前に身を固めていく。

「来るぞ!」

次の瞬間、うなり声と共にCaCaOは姿を現した。



「《爆風(インスピラツォーネ)》!」

爆風がブラックサンダー級を襲う。しかし決定的な一撃にはならない。

「動きが止まってるぜぇッ!」

爆風で動きが止まったところを灯が撃ち殺す。

「はぁッ!」

バックががら空きの灯、組町に襲いかかるCaCaOは靴木が斬る。

「くっ《強化(コンフォータンス)》!」

靴木は外殻の強化を繰り返すことでCaCaOの攻撃に耐えていた。

『そろそろ半分かァッ』

「ええ、まあそのぐらいッ、ですかねッ」

『隊長はどんな感じ?!』

靴木はその言葉で、組町の方を向く。

「隊長は……」



「クッソ、なんだこいつ……」

組町は思った以上に苦戦を強いられていた。

それは敵の能力によるもの。

「こいつ、やっぱ魔力吸い取って回復に使ってる!」

このカマキリのような容姿のゴディバ級は、攻撃に込められた魔力を吸収し、ダメージを回復していた。

故に、ダメージはほとんど通らない。

組町は右手のミョルニールと左手のマスケットンを構え、攻撃の構えを取る。

「(さぁて、どうやって倒すかなぁ。魔力による攻撃は無効とか……チートだろ。)」

そうは思いながらも、攻撃をするしか対策はない。ここで攻撃をやめると靴木達の身が危ない。

引きつけておかなければならない、それしかない。

組町は脚部ブースターを最大出力にして飛び上がる。空中でマスケットン銃を構えるが狙いは正確ではない。

「乱れ撃ちッ、かーらーのーミョルニールッ!」

強烈な一撃をゴディバ級の脳天に食らわせる。しかし、物理攻撃ではなかなかダメージが通らない。

逆に、CaCaOを興奮させてしまった。

「ギャリゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!」

組町の着地したところに突進し、鎌状の前肢を使って乱れ斬る。

「ぐっ、ったく衝撃がでかいな。連撃はやめろよ。」

CaCaOの眼は興奮に燃えている。

組町は、覚悟を決めた。

「ふ、いいだろう。私がってちょ、おい、靴木!」

『隊長は下がるかチャージでもしてて下さい。』

靴木はそう言ってCaCaOと対峙した。

「おい、ブラックサンダー級はどうした!」

『気にしないでください。それよりも今はチャージに集中です。そうしないと大技使えないんでしょう?』

「いや、それはそうなんだが……というか何故お前がそれを」

『黙ってください。大丈夫です。』

靴木は剣を下段に構えて、言った。

『隊長は僕が守ります。』



靴木はCaCaOめがけてチャージングの体勢を取る。

「《強化(コンフォータンス)》」

自機の左腕部装甲、脚部ブースターを強化する。

「これからは、僕が相手です。」

じっとCaCaOの眼を睨む。レンズ越しにそれを感じたのか、CaCaOもそれに呼応するように眼光が鋭くなる。

「行きます。」

ダッと駆け出すと脚部ブースターを出力最大にする。

靴木が駆け出すのとほぼ同時にCaCaOもチャージングを開始する。

そして遂に激突した。

爆発のような音を立てて激突し二者は力が拮抗していた。しかし、靴木は次の策を用意していた。

「《Shall we dance?》」

左腕の手首からいくつものワイヤーが飛び出す。それらはCaCaOに巻き付き、絡み、そのワイヤーの先端は左腕に結びつけられた。

これにより間合いを切ることができず、一刀一足ですぐに攻撃できる。逆に言えば相手も攻撃を当てやすいのだが。

「(そのくらい、想定内だ。)」

相手をこちらに集中させることが出来るため時間稼ぎにももってこいである。

ただし

「「「(あいつ、なにやってんだ)」」」

周りを心配させてしまうくらいには頭のおかしい策である。

ギィィィン、ギィィィン、ギィィィンと、剣と鎌がぶつかり合う音が響く。

魔術を使わない物理攻撃のみの剣劇でCaCaOとやり合えるのは相当の実力者のみである。

さらにこの間合い、この距離。一撃一撃が必中で一撃一撃が重い。それを捌ききれるのは相当の実力者の中でもトップクラス、『達人』と呼ばれる部類の人間のみだ。

つまり靴木は、剣の達人だった。CaCaOを倒すために剣の達人になった。

ただ、それだけの策だった。



「よしっ、準備が出来たぞ!総員、私の後ろに回れぇぇぇぇッ!」

『『『了解。』』』

手鎚の柄が二倍に伸び、ハンマー部分に紫色の魔術紋が現れる。

組町が手鎚を上に掲げると黒雲が徐々に立ちこめてくる。

雷の音まで聞こえ始め、今にも雨が降りそうだった。

これが組町の魔術、《雷雲(アーブス)》の力。

「こちら組町。まもなく通信不可能状態に入る。おーい靴木!下がれーーーーー!」

『こちら靴木。それは……できません。』

靴木はそれだけ言うと戦闘を再開した。

「あいつ……何がしたいんだ。こちら組町。まもなく通信不可状態に入る。火採、灯、どういう事だ、これ。危険だって分かってるだろ。」

『こちら火採。多分、離脱しないんじゃなくて、出来ないんです隊長。』

『こちら灯。俺も火採さんと同意見だ。もう一つ言うなら、奴はこのまま死んでも良いと思ってる。』

「こちら組町。ふむ。それはダメだな。絶対にしてはいけない。火採、灯、ワイヤーを狙撃しろ。」

『『了解』』

「それとこれより無線不可状態に入る。各員、無線を切り連絡上の混乱に注意せよ!」

そこまで言うと、突然無線が使用できなくなった。鎚に電気のエネルギーが吸収され、魔力になっていく。

「魔力変換術。」

鉄槌に雷が集まり、魔力に変換されていく。

ミョルニールの固有魔術紋、それは電気エネルギーを魔力に変換するという組町専用といってもよい魔術紋だった。代償として魔力変換中は戦闘が出来ない、準備に手間がかかる、通信が途絶する、等があるがそれを差し置いておけるほどの莫大な火力を秘めていた。

「もうすぐ!あと二本。」

火採と灯も順調にワイヤーを切っている。しかしマスケット銃型の場合連射能力が低いため時間がかかってしまう。

さらに、ワイヤーが切れることでCaCaOの自由度が上がり、靴木との戦闘が激化していくため、出来るだけ早くワイヤーを切らなければならない。

ここで組町の前のモニターが緊急事態アラームを発動する。変換された魔力がキャパシティを超えたのだ。

これ以上変換を続けると機体が爆発してしまう恐れがある。ミョルニールには魔力蓄積能力があまりないので、すぐに撃たなければならない。

組町は変換を打ち切って戦いを見据える。ハンマー部分から魔力が流出し、キラキラと美しく光っている。

しかし、組町はそれを気にもしなかった。仲間を殺す気も、自分が死ぬ気もなく、ただ仲間を信じることにした。

そして、ついに

「ワイヤーが、切れた!いくぞおおおおおおおおおおおおおッ!」

靴木は急いで戦闘から離脱し、組町は最速でCaCaOの方に駆け寄った。

そして、ぐっと踏み込み、魔力残量が75%で最大火力とまでは行かない一撃を振りかぶる。

「《強化(コンフォータンス)》!」

靴木は瞬間を見計らって、すべての魔力をつぎ込んだ強化魔術をその一撃に施した。

「《雷帝の天啓(ミョルニール)》!」

まさに雷帝の一撃とも呼べる力を、そのすべてを直接叩き込んだ。

そして、CaCaOは――



――内側から、爆発した。



「オイ、靴木。お前、命令違反をしたな?」

九州福岡基地帰還後、特別待機室にて靴木は組町にお説教を食らっていた。

「ええ、ですがあそこで行かなければ隊長は負けていました。」

「……まあいい。お前にはいくつか聞きたいこと、話したいことがある。」

組町は椅子に座り、細い足を組み、続けた。

「まず、なぜ《雷帝の天啓(ミョルニール)》のことを知っていた?あれはほとんど使わない大技だから知るものも少ないが。」

「それは、大抵の大技にはためがあるという法則に置き換えただけです。」

「ふむ、そうか……。では、何故あそこでCaCaOが倒せると思った?理由を聞きたい。」

「過去に同じような事例があったからです。二年前、関東を襲った超ゴディバ級、その能力は超回復。核を破壊してもなお回復し続けるそれを倒したのは東海の聖骸布部隊でした。」

靴木は、ゆっくりと目をつぶって、そして思い出すように、懐かしむようにゆっくりと目を開けた。

「その時の対処法は核ごと塵も残さず消滅させること。つまり、どんな回復にもそれ相応の限界がある。それを今回応用しただけです。」

「ほう、ではその作戦をするためにどれだけ仲間を危険にさらした?」

「それは……二人を危険にさらしたことは言い訳のしようもありません。」

「二人?ふざけるな。」

ここに来て、組町の怒りは頂点に達する。

そしてそれは、靴木の今後の人生を変えることになる。

「私が怒ってるのは、そこじゃない!私が今怒っているのは……」

組町は左拳を後ろに引いた。

「何故、私に自分の部下を殺させようとした!」

「オゴフッ」

静かなる超速の拳がまっすぐに靴木の腹に入った。

その小さい体の、どこにそんな力があるのかというそんな一撃に靴木は吹っ飛んだ。

組町はそのままマウントを取り、殴り続けた。泣きながら、弱々しくポカポカと、殴り続けた。

「何故、何故お前達は私のために……私なんかのために命を散らす?何故、何故だ!」

隊長の威厳はそこにはなく、ただ一人の少女があった。

「隊長……。」

組町は遂に殴ることもやめて、靴木にすがるようにした。

「いいか、これはお願いだ。私からの、組町蛍からの大切なお願いだ。私の前で、私より先に、死ぬな。」

組町は、まるで儚い華に様に、ただの少女のように靴木の胸に顔を埋めた。

「っ!……分かりました。ありがとうございます、こんなにしてくれて。」

「いいさ、部下なんだから当然だ。私も少し、取り乱してしまった。」

「ははは、部下……ですか。」

「ん?どうした?」

「……いえ、別に何でもありません。ただ、僕はこんな隊長の下にいられて、」

靴木は、自分も起き上がりながら組町も起こした。

そして、聖釘部隊入隊以来初めて見せた満面の笑みで言った。


「幸せです。」



「ふふふ、ついにデレたわね。」

「デレましたね。まあ俺は火採さんにデレっぱなしですけどね!」

「これから隊長とどんな関係になっていくのかしら」

「俺は火採さんとねんごろな関係になりたいです!」

「フフ、楽しみね」

「ええ、楽しみです(火採さんと俺的な意味で)」



「対馬との通信が途絶しました。」

「クソッ、何が……何が起こってるんだ!」

「こちらに来るのも時間の問題ですか。」

「今すぐ司令官に報告!聖釘部隊に出動要請を出してもらう!」

「了解!」

「……今回、厳しい戦いになるぞ。」

どっちがヒロインか分からないですね!靴木君デレたし。デレデレですねぇ。

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