昼休み
昼休みになった。
今日は弁当を持っていなかった竜二は売店に向かっていた。
「おばちゃーん、焼きそばパンとコロッケパン二つずつ頂戴」
売店のおばちゃんにそう注文するが申し訳なさそうにして言った。
「ごめんなさいねぇ、もうパンも残って無いのよ」
「えっ?なんで?」
竜二は驚いた、それもそのはず授業が終わって竜二はすぐにここへ来た、時間は五分も立っていないはずだ。
「なんかね、なんでも金髪の男子が全部買い占めちゃったみたいなのよね?あっ、ほらあそこな座ってる子」
売店のおばちゃんに指刺された方を見てみると確かに大量のパンを横に置き、パンを食べている男子が見えた。
「分かりました、ちょっと言って来ます。」
「あの、そこの君。パン分けて欲しいんだけど。」
「あぁん?」
少し控えめに声をかけるとパンを食べていた男子が振り向く。
ライチだった。
「まあ!薄々気づいてたけどね!なんでお前が独占してんだよ!そんなにお前って食い意地張ってたっけ!?」
「なんだよ、リュウジかいな。それはだなぁ」
するとライチは遠い目をしながらリュウジに理由を話した。
「昨日競馬で当たって…な?…その後はわかるやろ?」
「わからねぇよォォォ!?なにしてやったみたいな顔してんだよ!つかお前高校生って設定忘れんなよ!?頭蹴り抜くぞ!?」
「おいおい、野蛮だなそンなんだからまだ高校生なンやで?」
「だから高校生って設定ってこれさっきやりましたァァァァ!!」
はぁはぁと息を荒げている竜二、それをさも落ち着いた表情で見ているライチ。
「とっとりあえずライチ、パンをくれないか?今日弁当持ってなくてさ」
「わぁたよ、ほれお前の好きなパン」
ほいと言う風に一つのパンを投げ渡してくるライチ。
「!サンキュー!やっぱ待つべき物は友だな!」
竜二は投げ渡されたパンを受け取り何か見る。
《昭和 パチモン キャラクターパン》
《賞味期限2003年 8月9日》
「それ食ったら感想…聞かせてな」
「サッサと捨てろぉぉぉぉ!!」
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