高校生、出会い!?
ゴールデンウィークを開けた翌週の夕方、竜二は夕飯の材料を買いに行って一人で公園の横を歩いていた。
「結構買っちまったな、家に無事着けるのか不安だな、グヘァ!!」
一人で愚痴をこぼしていると後ろから服を引っ張られる竜二。
「ごほ、なんだってんだよ?いったいってどなたです?」
「………」
「…いやなにか反応してくれないと俺が困るんだが」
「……お腹すいた…」
「どう対処しろと!?」
目の前にいる無口な謎の女に振り回される竜二。
よく見ると金髪の可愛い顔の少女だった。無表情だが。
「…お腹が、空いた」
「えっと、そのなんで君は俺に言うの?」
「…お腹空いたから…」
「おかしいっ!俺今日本語で話してるよねっ!?なんで会話通じないの!?」
「………お腹」
「だぁあ!もうわかった!ちょっと待ってろ!」
少女との無駄な会話をしながら買い物した中から焼きそばパンを出し少女に渡した。
「これやるからもう帰れ!なっ?」
少女は竜二の言葉に焼きそばパンを受け取りながら頷いた。
「んじゃあな、気をつけて帰れよ」
そう言って歩き出す竜二。その後ろに着いて歩く少女。
途中まで一緒なんだろうと黙って歩いていると竜二の家に着いた。
「じゃっじゃあな?気をつけてな?」
玄関に入る竜二。
「ただいまぁ」
「……ただいま…」
「なぁんで入ってくんだよぉぉ!!えっ?なに?俺が家間違えたの?」
「?…なに言っているの?…私達の家でしょ?」
玄関でドタバタ騒いで居ると竜二の母親が出てきた。
「リュウジ!あんた玄関でなに騒いでんのよ!」
「!お袋!聞いてくれよ!」
ようやく竜二はオアシスを見つけたかの様に事情を説明しようとする。
「あら!シオンちゃん、大きくなったわね!どうしたのって…あっ!今日だっけ!?すっかり忘れてたわ!」
なにやら竜二母は一人で納得していた。
「お袋、いったいどういうことなんだ?この子知り合いなのか?」
「あれ?リュウジ、あんたシオンちゃんに会ったこと無かったっけ?シオンちゃんはあんたのいとこよ?で、こっちの学校に通うって言うことでこれから一緒に暮らすことになったの」
「……仲良くして…ね、ハート」
「全然気持ちこもってねぇよ。ってお前が俺のいとこ!?と言うか俺にいとこなんて存在してたのか」
驚愕の事実に驚きながら竜二はシオンと顔を見合わせる。
こうして竜二の家にいとこが住むことになった。
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