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ぼーい・いず・ひゅーまん!

……まずは一言言わせていただきましょう。





……三か月も放置して、申し訳ありませんでした!! (土下座)


しかもその割には大してお話は進んでません……。

このままでは十話前後で終わるであろうというあらすじの文言にも喧嘩を打ってしまいそうです……。


……まあ、その時はその時で……。

ウフフフフフ……。



とまあそんな感じで、行ってみましょう!

   ●



「……すいません会長、聞き取りたくない事実が聞こえた気がしたんですが、もう一度確認させてもらって良いですか?」


 僕はそう言いながら河原先輩のほうをゆっくりと指し示して、


「こちらの河原先輩の方が『人間』で、」


 次いでその手を河原先輩のの隣に座っている稀輝(きき)姫さまに向け、


「そして、こちらの稀輝姫さまの方が『鬼』だと、つまりはそういう事ですか……?」


 そしてそのまま顔だけを赤水会長に向ける。

 僕のその問いに、会長はなんでもなさそうに、


「その通りよ。彼が人間で彼女が鬼。わかりやすいでしょう?」

「――いやいや、おかしいでしょう? だって彼女、あんなに小柄じゃないですか。それに角なんてどこにも……」

「別に鬼族の全員が大柄で筋肉質なわけじゃないわ。特に女性の場合、彼女の様に小柄で華奢な外見になることが多いらしいし。でも、その体に似合わない怪力はきちんと持っているわよ。実際、彼女にかかれば貴方なんて文字通り四つに畳んでしまえるし」


 『もっとも、本人が嫌がるだろうけど』と呟くように言ってから、


「それに角だってちゃんと生えてるわよ。――ほら、彼女の頭の上にあるお団子。その中に隠してあるの」

「――ちくしょう! その髪型は伏線だったか……!!」

「……伏線って、何が……?」


 混乱を極めた僕は、なんとかして否定材料を探し出そうとして、


「――というか、河原先輩の名前に思いっきり『鬼』って入ってるじゃないですか!? それなのに人間って――」


 人の名前に文句を付けるという、悪手を取ってしまった。

 当然、会長は眉を顰めて僕を睨み付け、


「こら! 人の名前は生まれ持った大切な物なのよ!? それに文句を付けるんじゃないの!!」


 とたしなめた。

 しかし、ここまで来たら僕もむきになってしまい、言い返そうとするが、


「ですが、いくらなんでも……!」

「言い返さない!! ……大体、『鬼』っていうのは人間と同じように――いえ、それ以上に一族間のつながりを大切にする種族よ。そんな一族だったら、鬼の字は個人が持つ名前じゃなくて、種族で共有する苗字にこそ入っている方が自然でしょう?」

「……そう言えば、そうですね……」


 と、論理的(?)に諭されてしまう始末だった。


「――さあ! 疑問が解けたのなら、河原君に対して何かいう事があるでしょう!?」


 会長にたしなめられ、取り乱していた僕もさすがに冷静になって、河原先輩に対して頭を下げながら、


「――失礼なことを言ってしまい、申し訳ありませんでした」


 そう言い、少ししてから頭を上げると、河原先輩は僕の方へ右掌を向けていた。

 これから僕は張り手でも喰らうのだろうか? そして生徒会室の壁に叩きつけられて頑固な汚れになってしまうのだろうか?


 ……父上、母上、先立つ不孝をお許しください。これから僕は、賽の河原にて石塔を二つ作る作業に従事することになりそうです……。


 『そう言えば、あっちでも鬼に会えるんだなぁ。できれば稀輝姫さまみたいにかわいい鬼だと良いなぁ』などと現実から目を背けていた僕の目を覚ましたのは、鈴を転がしたような可憐な声だった。


「……鬼之助、さんは、『気にしなくてもいい』、って、言って、ますよ?」

「――へ? ……あ、いやだって、先輩は何も……」


 そう思いながらも、聞き逃したのかと河原先輩の顔を見てみると、先輩は口を少しだけ開き――




「…………ふしゅるるる……」




「家族の命だけはお助け下さい!!」


 ――直後に響いてきたうなり声に条件反射で土下座した。

 そんな僕を全く気にせず、稀輝姫さまはにっこり笑って、


「ほら、全然、怒ってない、でしょう?」

「嘘だッ!?」


 どう考えても『なめた真似しやがって、ぷちっと潰したろか?』と言っているようにしか解釈できない。

 もう何が何だかわからずにガタガタ震えていると、『……はぁ』というため息と共に会長の声が聞こえてきた。


「――顔を上げなさい、雨水君。彼女の言っていることは本当だし、彼もあなたに対して怒ってはいないわ」


 会長はそう言いながら稀輝姫さまの元へ行き、今まで書いていた書類の入った封筒を手渡して、


「――はい、これが書類よ。待たせちゃってごめんなさいね。それと雨水君、騙されたと思って、怖がらないで河原君の目をじっと見つめててごらんなさい」

「……? なんでそんなことを……?」

「いいから、言われた通りにしなさい」

「…………はい、わかりました」


 依然として訳が分からないまま、僕は会長の言う通りに河原先輩の顔をじっと見つめてみた。

 同じように僕を見つめ返す河原先輩の視線はとても鋭く、僕は今にも目を逸らしてしまいそうになるがそこはグッとこらえて見つめ続ける。

 すると、数十秒間見つめ合ったあたりで、ある変化が起きた。それは――


「……………………(すっ)」

「……なんで河原先輩の方が目を逸らすんですか?」


 絶対に僕の方が根負けするだろうと思っていたのに、なぜか河原先輩の方が耐えきれないとでも言うように目線をずらしてしまった。


「これでわかったかしら?」


 その光景を黙ってみていた会長は、なぜか得意気に笑いながら言う。


「……この現象から、僕に何をわかれって言うんですか……?」


 確かに不思議な現象ではあるが、ただ先に目を逸らしただけの事にどんな意味を見出せというのだろうかこの会長は?

 そんな思いを知ってか知らずか、会長は僕の質問になぜか自信満々に答えてくれた。







「河原君はね、極度の恥ずかしがり屋なのよ……!!」







「…………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………………………………………………………えぇぇ……」


 なんだか爆発音的なSEが付きそうな勢いで会長の口から放たれた衝撃的すぎる――というか意外過ぎる言葉に、僕は何も言えなくなっていた。

 何なんだよ、『極度の恥ずかしがり屋』って……。


「――そう、彼は極度の恥ずかしがり屋……。だから初対面の人と何を話していいかわからなくて無言を貫くし、目を見つめられると耐え切れなくなって逸らしてしまうの。しかも根は良い子だから『無礼なことをしてしまった……』って落ち込んでため息を吐くのよ」


 ……じゃあさっきの『ふしゅるるるる……』っていうのは、ため息……?


 『なんだそれ』という思考を浮かべつつ、僕は会長の話を聞く。


「そのおかげで誤解をする人が後を絶たず、無責任な噂を信じてばらまく人がいるせいで河原君の印象は間違った方向で広まり続けているのよね。大抵の噂は尾鰭が満載だってのに……」

「尾鰭が満載って、じゃあ『入学してすぐに上級生のやんちゃな人たちを病院送りにした』っていうのは……?」

「ああ、それはね、河原君って見ての通りしかめっ面してるでしょう? 実際はただ単に近視気味で目を細めていないと視界が少しぼやけてしまうからなんだけど、そのせいで目つきが悪く見えてしまうのよ。だからそのせいで入学してすぐに上級生に目を付けられて喧嘩を売られたのよ」

「鬼之助さんは、その人たちに、一切手を出さないで、よけたり、受け止めたり、しただけなんです。でも、その人たちは、勢い余って、転んでしまったり、変なところを殴って、手首を痛めてしまったり、して……」

「最終的に全員へとへとになって倒れ込んじゃったから、河原君は保健室に行って治療の手配をしてもらったそうよ」

「……文字通り病院(保健室)送りにしたんですね。いい意味で……」


 ……普通に良い人だ……!


「そのあとも何度か襲撃をうけたそうだけど、全部同じ結果になったわ。いつまでも続くその状況に頭を悩ませた河原君は、とある出来事を境にその先輩たちとじっくり話をして回ったそうよ。最初はうっとおしがっていたその人たちも、だんだんと心を開いていって、ついには全員更生しちゃったんですって」

「それについては、先輩たちも、恩義を感じているので、『何かあったら俺たちを頼ってくれ』って言ってて、現にいまでも、おつきあいは、続いています」


 ……舎弟とか一声かければ集合とか、そう言う意味か……!


「……じゃあ、山の奥深くで出会った熊を自分は一切の傷を負うことなく仕留め、担いで下山してきた、っていう噂は……?」


「……それは、ゆーた君の、事ですね」

「ゆーた君、ですか?」


 ここにきて、いきなりの新キャラ登場?


「ゆーた君、というのは、鬼之助さんが、この学校に入学して、しばらく経ってから、山の中で出会った、子熊の事です。高い所から落ちて、けがをしていたらしくて、鬼之助さんは、その子を担いで、獣医さんの所まで、運んで行った、そうです」


 ……この近くの山に、熊がいるのか……?


「その子の、怪我自体は、大した事も無く、簡単に治療して、その子はすぐに、山へ帰したそうです。鬼之助さんは、その子の事を気にかけて、何度も山に足を運んでは、遊んでいたそうで、その子もすぐに、なついたそうです」


 ……どこのムツゴ○ウさんですか、それ?


「それから、その子のお母さんとも、仲良くなって、今ではゆーたと名付けて、かわいがっています。私も、会わせてもらった事がありますが、とってもかわいらしい熊さん、ですよ?」


 そう言って稀輝姫さまは携帯を取り出して見せてきた。

 そこには小さな熊に抱きついている稀輝姫さまと、その背後でうずくまる大きな熊が写っていた。


 ……普通に大事件……!!


 どう見てもマジで喰われる五秒前(略してMK5)な構図だが、話を聞く限りでは安全なようだ。


「……ところで、そのゆーた君という名前の由来ってなんですか?」


 妙に人間くさい名前だったので、どういう意味が込められているのか気になって聞いてみると、


「熊の男の子なので、熊太(ゆうた)と、名付けました」


 ものすごく直接的な命名だった。


「……ここまで聞いたお話の大半が人間業じゃないと思うんですが……」

「何よ、まだ信じられないの? ……じゃあ雨水君、これ持ってみて」


 いまだに半信半疑な僕に業を煮やしたのか、会長は何かを手渡してきた。それは――


「……なんで鉄の棒? というかどこにあったんですか、これ?」

「細かいことを気にしちゃいけないわ。女の子には秘密がいっぱいなのよ?」


 会長が僕に渡してきたのは、長さ一メートル程の鉄の棒だった。

 それもパイプではなく中までしっかりと詰まった重たい物で、太さも五百円玉ぐらいはある、凶器としても十分に役立ちそうな代物だった。


「……突っ込みたいことは多々ありますが、これを僕にどうしろって言うんです? まさかこれを折り曲げろ、なんて言いませんよね?」

「そんなわけないでしょう? 私だってできる事とできないことの境目ぐらい把握しているんだから」


 そう言うと、会長はにっこりと笑い、





「問題です。それを曲げて、円を作りなさい」





「さらに不可能ですよ!?」


 無理難題を吹っかけてきた。


 ……ああ、もしかして、そういう事か……!


 少しだけ考えて、答えがわかったと思えば、


「……ああもちろん、切断面を見せて『円です』なんてとんちはダメよ? きちんとその棒を曲げて丸めて円を作りなさいね?」

「先読みされた!?」


 少しだけ見えた光を一瞬で消されてしまった僕は、両端を持って力を込めてみたり段差に立てかけて踏んでみたりしてしばらくどうすればいいかを考えていたが、どう考えても答えがわからずにうなだれると、両手を挙げて、


「……降参です。どうすればいいんですか?」

「あら、これはとても良い物が見れたわね」


 おそらくは苦虫をグロス単位でかみつぶしたような顔をしているであろう僕を見て、会長はとてもうれしそうに笑い、僕から鉄の棒を受け取ると隣にいる稀輝姫さまに手渡し、


「じゃあ鬼々島さん、悪いけど、お願いできる?」

「は、はい。やって、みます……」


 そう言うと、僕が止める間もなく稀輝姫さまは受け取った棒を短く持ち、『えいっ!』とかわいらしい掛け声をあげる。

 すると――


「――曲がった……?」


 先ほどまでびくともしなかった鉄の棒は、稀輝姫さまの小さな手の中で少しだけ、しかしはっきりと曲がっていた。

 稀輝姫さまは僕の驚きを一切気にせず、棒の握る位置と力を込める場所を微妙に変えながら、着々と変形させていく。

 そして、数分後、


「……でき、ました。こんな感じで、いいですか……?」


 そう言って差し出されたのは、直径三十センチ程の環状になった棒だった。

 丁寧に少しずつ丸められたため、ほとんど歪みの無いきれいな円を描いており、作った者の器用さと丁寧さがにじみ出てくるようだった。


「どう? 今回私が出した問題の答えは、『鬼々島さんに頼む』よ。別に『誰にも頼らず自分の力だけでやらなければならない』なんて条件はなかったわけだし、できる人に頼むのが正解よ」


 あっけにとられている僕を、会長はものすごくいい笑顔で見ながら、


「これでよくわかったでしょう? 鬼々島さんは、まごう事なき『鬼』よ。いくら雨水君だって、もう認めざるを得ないわね! ――って、何? どうしたの河原君?」


 なぜか勝ち誇ったように言う会長だったが、先ほどからずっと黙っていた河原先輩に肩をちょんちょんとつつかれ、振り向いた。

 何事かと思えば、河原先輩は何やら会長が手に持つ円環を指さしている。


「……何? これが欲しいの? 良いわよ。はい、どうぞ」


 河原先輩のしぐさを見て察したのか、会長は円環を河原先輩に渡す。

 それを受け取り軽く会釈した先輩は、円環を両手でつかむと――






 ――グッと力を入れ、元の棒に戻してしまった。






「「………………!!?」」


 このことにはさすがの会長も驚いたのか、先ほどまでの僕の表情と全く同じものを晒してくれたが、生憎と僕も同じことを繰り返していたため観察の余裕はなかった。

 僕と会長が醜態をさらしている間にも、河原先輩は先ほどの稀輝姫さまと同じように棒の各所に少しずつ力をかけて歪みを整えると、しばらくして満足げにうなずくと隣の稀輝姫さまに見せる。


「……そうですね、良いと思いますよ。元に戻してくれてありがとうございますね、鬼之助さん」


 そう言われた河原先輩はちょっと頭をかいて(どうやら照れているらしいが、顔色や表情に変化はない)、それから会長に棒を差し出してきた。

 呆然としたままそれを受け取った会長は、数瞬してから思い出したように『あ、ありがとう……』と礼を言った。

 それに対して河原先輩は再び会釈をすると、稀輝姫さまの方を向いて一つ頷いた。

 すると稀輝姫さまも『はい』と頷き返し、席を立つと出入り口に向かい、扉を開けて外に出ると、


「……失礼しました」

「…………………………」


 と、二人してきれいな礼をして、扉を閉めた。



   ●



 扉の向こうで二人分の影が離れて行く光景を眺め始めてから少しして、なんとか再起動に成功した僕はまだ呆けている会長の頭をひっぱたいて正気に戻し、会長が文句を言ってくるのを華麗に聞き流し、会長が落ち着いた(叫び疲れたともいう)ところで涙目の会長に質問する。


「……会長、河原先輩は本当に、本当に、人間なんですか? 今さっき明らかに物理法則を無視してましたよ? しかもあっさりと、濡れた障子紙を破るかの如く」

「……さっきも散々言った通り、彼はれっきとした人間よ。きちんと調査したからその結果でも見てみる?」

「……いえ、別にいいです。個人情報の塊でしょうし。でも、その調査が間違っているという可能性は、ゼロじゃないんですよね? だったらもう何回か調査してみた方が……」

「………………十三回……」

「……え? なんですか?」


 僕が先輩に対して再調査の必要性を諭していると、会長は何事かをぼそりと呟いた。

 あまりにも小さくつぶやかれたために良く聞こえなかった僕が聞き返すと、


「……彼には秘密だけど、彼の調査は合計十三回行われているのよ。DNA調査が五回、戸籍なんかの書類調査が四回、各地に飛び回っての実地調査が四回の、計十三回。全部違う企業に、検体所有者匿名で依頼して、帰って来た結果は全部陰性(シロ)。もう疑いようもないでしょう?」

「……そんなにやったんですか……?」


 呆れが九割以上混ざった表情で会長を見ると、会長は目を逸らして、


「……だって、私も最初は彼が人間だって信じられなかったんだもの。鬼々島さんだって、最初は彼の事を同類だって信じてたらしいし……」

「……人の事言えなかったんですね、会長も……」

「そりゃそうよ。どう考えても突然変異にしてはできすぎだもの。……それで調べた結果が完全に人間だったとわかったときの私の愕然とした気持ち、わかる?」


 しかも、と会長は続けて、


「しかも、彼はただの人間じゃなかったのよ、完全な、完璧な人間だったの。人間の中に人間以外がわりと当たり前に存在するような現状において、普通の人間だったら多少なりとも人間以外の血が流れているはずなんだけど、彼は完全に純粋な人間だったのよ! 信じられないわ! 研究機関に連れて行けば検体として重宝されるレベルよ!? なのに、それなのに、なんなのよさっきの怪力!? ありえないにも程があるわよ! そうでしょう!?」


 なんだか興奮しだした会長は、僕の肩をばしばし叩いて力説している。地味に痛い。


「……じゃあ、どうして河原先輩はあんなに人間離れした身体能力を持っているんですか?」


 何とか会長の暴挙をやめさせるために話題の方向をずらそうと放った言葉で、会長はピタリと動きを止め、そしてゆっくりと窓際へと向かい、遠くの景色を眺めながら、ぼそりとこぼした。






「人間の可能性って、無限大よね……」






「そうですね……」


 ……どうやら、原因はいまだにわかっていないらしかった。



   ●

……と言う訳で、人間・河原 鬼之助さんのお話でした。


彼が生まれた理由は、人外ばかりの中にいる人間がもう一人くらいはほしかったからです。

協力者という概念を説明するためにも、そう言う人は必要ですので。

ただし、ただの人間ではつまらなかったので、今回のように異常なほどの身体能力を持つただの人間(言い回しがおかしい)にしました。

意外性の追求、という事ですね。

名前の由来は、普通の名前っぽく、しかし畏怖の対象となるということで鬼之助に。(鬼に勘違いされる要因にもなります)

苗字はわりと普通にある物ですが、名前と合わせると彼のあだ名の一つである『鬼瓦』が現れるという妙にこった作りになっています。




そして、もう一人の登場人物である鬼々島 稀輝さん。

美しいというよりはかわいらしいというキャラで、やはりこちらも意外性を追求したキャラです。

お前ら立場逆だろ!? という感じにしたかったので。

名前は鬼と関連付けるために、さらには鬼之助よりも鬼っぽくするために鬼を二つ重ねて鬼々島に。

さらに下の名前も鬼っぽくしたかったので、音読みのキの字を二つ重ねて、しかも女の子っぽい感じを当てて、稀輝にしました。

ちなみに、他の鬼の方は何らかの形で鬼の字が下の名前にも入っていますが、稀輝さんのお母さんが自分の人生を振り返り、『女の子なんだから、怖がられないかわいらしい名前を送ってあげたい』という思いを持ったため、この名前にしたという裏設定もあります。




……とまあ、こんな感じですね。

次回のお話は、年明け特別編として、鬼之助さんの過去話、というか稀輝さんとのなれそめのお話をお送りしたいと思います。

予定投稿時は新年1/1の午前零時です。

なんだか新年に投稿する意味があまりないような作品になりそうですが、ご容赦くださいませ。


また、誤字脱字報告・ここはもっとこうしたほうが良いというご意見・感想・きちんと筋の通った酷評など、ぜひ感想まで御気軽にどうぞ。


では、失礼いたします。

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