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9話 初めての休日? 後編

VRMMOというブランドのおかげですね。一日に6000PV行くなんて思ってもいなかったです。



では本編どうぞ

 ええっと…アーニャことクーです。…………以上です。


 俺とリリィは宿屋から出たあと、まず俺の腰ベルトを買いにいきたいとリリィに言ったところ、リリィは賛成してくれた。どうやらリリィも昨日のPKの事もあり、常に武器が使える状況にあった方がいいと思っていたらしい。


 なので俺達は今大通りで開かれている露店めぐりをしている。


 露店と言うのは簡単に言うと祭りなどで見かける屋台みたいなものだ。NPCの場合は人が多く行き交う大通りで自分の職業にあったものを販売している。例えば服や食材、武器…等いろんな人がそれぞれいろんなものを売っている。プレイヤーの場合は大きく分けて2種類ある。一つは生産職についており、自分で作ったものを売る場合。もう一つは戦闘職などで狩ったり、MOBからドロップしたアイテムや必要なくなった物を売る場合がある。


 まぁ、戦闘職が露店を出しているのはあまり見かけない。


 とにかく露店には様々なものが売られていると言うことだ。


 その中には腰ベルト等も売っていると思い、二人で他の物を買いながら腰ベルトを売っている露店を探していた。


 だが、少し…いや、結構困っている。


「ねぇ、リリィ。なんかプレイヤーの人私達の事見てない?」


 そう、理由は分からないがプレイヤーの人達が俺とリリィをジロジロ見ている。中にはガン見してくる人もいるので、とても恥ずかしい。俺なんかしましたか?


 俺はそう思いながら右手にもったクレープに噛み付く。


「多分アーニャの所為、アーニャは元から可愛いのに服を着たことによりさらに可愛くなったから」


 な、ジロジロ見られている原因が変装のために着ていた服にあったとは…。


「でも私はそんなに可愛くはないよ。それに…ボソッボソッ(私は男だしね)」


 この容姿は自称神によって変えられたものであり、自分でも可愛いとは思う。だけど最上級とは思わない。俺はリリィにだけ聞こえるように小さい声で男だからね、と言った。


「そんな事はない、アーニャは誰よりも可愛い」


 リリィ…。俺は男だよ、男は可愛いとか言われても嬉しくなんか……。


 俺はリリィに勝てないような気がしたので諦め、露店の品を見ていく。


 すると生産職のプレイヤーが出している露店に目が行った。


 その露店には大剣などを背負う革ベルトなどが売られていた。


「お嬢ちゃん二人可愛いね。それでうちになにか気になるものでもあったのかな?」


 どうやら俺が売られている品を見ていたことに気がついていたようだ。


 俺は露店を出しているお姉さんに探しているものについて教える。


「えっと、武器をさげる事が出来る腰ベルトを探してるんです」


 俺がそう言うと露店のお姉さんはふむふむと頷きながら、話を聞いてくれて答えてくれる。


 リリィはその間、隣のアクセサリー系の小物を扱っている露店を見ている。


「それで扱っている武器はどんなのかしら?」


 俺は鎌と、本当の事を言うか迷った。なぜなら現在鎌を使っているプレイヤー等殆どおらず、鎌を使っているだけでクーか?と聞かれるくらいだ。


 まぁ、腰ベルトを買ったら鎌をそれにさげるつもりだから大して変わらないと思うけど。


 なので俺は本当の事を言うことにした。


「私が使っている武器は鎌です」


 するとお姉さんの顔は見る見る驚いた顔に変わっていき、うわっ!いきなり俺の肩を掴んで揺らしてくる。


 うぅ…、揺らすのはやめてほしい。朝から体がダルイくてきついのにさらにしんどくなる。


「ねぇ、あなたってもしかしてクーさんだったりするの?」


 どうやらお姉さんもそう思ったようだ。もし次武器買う時が来たら鎌じゃない他の武器にしようかな……。


「確かに私はクーですけど…「そうなんだ!貴方が噂のクーさんなんですね!」」


 ふむ、なぜこれほど有名になっているんだ。


 俺は大したことないのに名前だけが一人歩きしている気がする。


 お姉さんはこれでもか!というくらい俺の身体を揺らしながら嬉しそうに騒いでいる。


 だがこれ以上騒がれたら面倒なのでこの辺でやめてもらおう。


「あの、あまり目立ちたくないので騒がないでもらいたいんですが…。それと鎌をさげれる腰ベルトはありますか?」


 俺がそう言うとお姉さんはすぐに肩から手を放してくれた。


「うん、あるよ。えっとね………これなら鎌もさげれると思うんだけど…」


 お姉さんはそう言うと売りに出されている商品から一つを選んで俺に渡してくる。


 渡してくるって事はさげれるか確認してもいいって事なのか?


「ちょっと鎌がさげれるか試してみてもいいですか?」


「もちろん」


 お姉さんの許可もとれたので、俺は腰ベルトを腰に巻き、イベントリから鎌を取り出す。取り出すかまは昨日も使っていた古の竜殺しの鎌だ。古の、と付いている割には装飾も綺麗に施されており、極最近作られた用に見える。


 俺はイベントリから取り出した古の竜殺しの鎌を腰ベルトに固定してさげる。


 特に悪い所はなかったのでこれにする。


「お姉さん、これください」


 うーん、これいくらだろう…、もし足りなかったらどうしよう…。


「8000Gだよ」


 俺はイベントリから8000G入った袋を取り出しお姉さんに渡す。


 そうそう、なぜかイベントリからお金一定以上まとめて取り出すと袋に入った状態で出てくる。


 まぁ、便利だからいいんだけどね。


「うん、8000Gちょうどだね。ありがとうございました~! あ、クーさん。貴方掲示板とかで有名なのでバレたら大変だと思うので気を付けください」


 人前ではアーニャと名乗っているしバレることは……あったね。今俺の腰に鎌ぶらさげてるの忘れてた。


 俺は未だ隣のアクセサリー系の小物を扱っている露店の商品を見ているリリィの方へ行き、リリィが何を見ているのか隣から見てみる。


 リリィはブレスレットを眺めていた。それとこの露店は買った小物に文字を彫ることが出来るそうだ。


 俺はリリィが眺めているブレスレットを指さして露店を出している人に言う。


「すみません、この黒いブレスレットを二つください」


 リリィが俺を見ているが俺は気にしない。


「お、いらっしゃい!このブレスレットに文字を彫れるんだが何か彫るかい?」


 うーん、文字はどうしよっか…。やっぱしあれかな~。


「えっと、二つとも『Eternal friends』でお願いします」


 俺がそう言うと露店のおじさんは驚くがすぐに元の表情にもどり聞いてくる。


「もしかして嬢ちゃんたちは『Eternal friends』のギルドメンバーなのかい?」


 『Eternal friends』のギルドメンバーじゃなければ『Eternal friends』なんて彫らないと思うんだけどなぁ…。


 すると俺のかわりにリリィが答えてくれた。


「私はそう、けれど彼女は違う。彼女は設立者」


 リリィ…、なんで俺をクーとばらしたの…。そこは二人ともギルドメンバーです。でよかったと思うんだけど…。


それに俺、彼女じゃなくて彼だよ?! こんな服(女装)着てるけど俺男だよ?!


「なっ、これは驚いた。君みたいなまだ幼い少女があの有名なプレイヤークーだったとは…。まぁそれは今は関係ない。えっとこのブレスレットに彫る文字は『Eternal friends』でいいんだね?」


 おじさんはそう言ってくる。彫る文字はそれでいいんだけど、幼い少女ですか…。


 それに今日は厄日か何かですか? 露店に立ち寄るたびにクーってバレてるんですけど!


「はい、それでお願いします。それでそのブレスレットは二つでいくらでしょうか?」


 今日結構お金使っちゃったなぁ・・・。明日位から狩りしないといけないな。


「二つで5000Gだい」


 5000Gか、俺はイベントリから5000G取り出し、5000Gが入った袋をおじさんに渡す。


「あいよ、ちょうど受け取ったぜ、そいじゃちょっくら待っててくれ」


 おじさんはそう言うとブレスレットに何かをしていく。


 俺は現在身長が低いので露店の台で何をしているかは見えなかった。


 リリィはその俺よりも少し小さいのでリリィも見えないだろう。


 ブレスレットに文字を彫る作業は1、2分で終わった。


「はいよ、おまたせ」


 おじさんはそう言って『Eternal friends』という文字が彫られたブレスレットを俺とリリィにひとつずつ渡してくる。


 俺とリリィはそれを受け取り腕にはめる。


 俺は左手に、リリィは右手にはめた。


「その腕輪似合ってるよ」


 俺はリリィにそう言う。お世辞ではなく本音だ。ブレスレットは黒で白く文字が彫られており、文字が目立っている。


「アーニャも似合っている」


「ありがとう」


 俺は元気そうな感じでそう言うが、朝よりも身体がダルイ。表はなんとか普通を装っているものの、内は結構きつい、リリィには悪いけれど早めに宿に戻って休もうと思う。


「ん、『Eternal friends』のギルドマスターってクーって名前じゃなかったかい?」


 あぁ、恐らくさっきリリィが俺をアーニャと呼んでいたのが不審に思ったのだろう。


 俺はもうバレているので仕方なく本当の事を話す。


「私はクーです。けれど目立ちたくないのでアーニャと名乗ってるんです。なのであんまりこのことを言いふらさないでくれると嬉しいです」


「なるほどな、有名人は大変だな。まぁ、俺は言うつもりはないから安心しといてくれ」


 どうやらこのおじさんはいい人らしい。


「ありがとうございます」


 俺がお礼を言うとおじさんは「またきてくれよっ!」と言った。ギルドメンバーが増えたらもしかしたらくるかもしれない、と思いつつおじさんの露店をあとにする。



 俺達は再び大通りを歩き始める。


「リリィ、悪いんだけど今日ちょっと身体がきついんだ。だからそろそろ宿屋にかえって休みたいんだけどいいかな?」


 リリィには悪いとは思う。けれどそろそろ休みたい。リリィには元気になったらいつかまた一日中遊ぼうと思う。


「わかった、アーニ『プレイヤーの諸君、昨日ぶりだね。突然だが君たちのいる街、オルスト街にMOBが大量に迫ってきている。そのMOBの中には統制をとっているリーダー格のMOBもいる。プレイヤーの諸君はこのまま逃げ出してもいいが、現在もジワジワと迫ってきているMOBに君たちがいるオルスト街は壊滅させられるだろう。故に、君たちは逃げることは出来ない。君たちは街が壊滅したらほぼ確実に生きていけないからね。なので――――――


――――――この緊急事態をイベントとする。』」


 当然聞こえてきた声。その声は過去に何度か聞いたことのある声で、その声を聞いた時は必ずなにかがある。それも害の方で。


『では、イベント説明をしよう。まず、現在オルスト街に向かってMOBの大群が迫ってきており、その中にはリーダー格のMOBが1体いる。勝利条件はMOBの撃退、もしくはリーダーを討伐。敗北条件はオルスト街の壊滅。そしてプレイヤーの諸君にはオルスト街が壊滅しないように戦いながらMOBを倒した数を競ってもらう。そしてMOBを倒した数が多い上位3人にプレゼントをあげよう。…そうだな経験値とレアな武器をあげよう。もちろん1位と3位では1位のほうがもらえる経験値も多いし、武器も強い。そうそう、リーダー格のMOBを倒した場合はMOBを倒した数に200加算しよう。ではそろそろイベントをはじめよう。イベント『オルスト街襲撃』はじめだ』


 たった今、一気にプレイヤーが全滅する可能性があるイベントが始まった。

 


今回はきりがいいところで終わらせたかったので少し短くなりました。すみません><



それと、作者は他の作者様が執筆されているVRMMOを読んだりする時があるのですが、VRMMO作品の中には掲示板やスレ?を話の中で書いているのを見たことがあるのですが、この作品もそういう掲示板やスレを書いたほうがいいでしょうか?



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