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8話 初めての休日? 前編

こんにちは、先名 咲亜です。


お気に入り登録が73件になりました。とっても嬉しいです。


それと途中、アクセス数がオールリセットされるというトラブルが有りましたが、総合PV10000、総合ユニーク数1500を超えました♪


読者の皆様、今までこの作品を読んでいただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

「私をギルドに入れて」


 PKと戦闘が終わったあとリリィは俺の近くにきてそう言った。


「………だめ?」


 俺が呆然としているとリリィは不安そうに聞いてくる。


 リリィはとてもいい子だ。だからリリィがいいならば是非入って欲しいくらいである。


「リリィはいいの?それにギルドと言っても私一人しかいないよ」


 俺がそう言うとリリィはすぐに答えてくれた。


「いい、それに他に人居ない方がいい」


 他に人が居ない方がいい、リリィはそう言った。もしかしたら過去になにかあったかもしれないのでその事は聞かず、リリィをギルド招待する。


「今ギルド招待したよ」


 俺が言った後ギルド招待が来たのかリリィは無言になる。だがそれも一瞬の事ですぐいつもの表情(まだ会って一日も経っていないが)に戻る。


「これからよろしくね、リリィ。ギルド名は『Eternal friends』永遠に友達と呼べる人が欲しい、そんな願いを込めてこの名前にしたんだよ」


 俺が改めてそう言い、ギルド名とその名に込めた願いを言った。


「永遠に友達と呼べる人…?」


「そうだよ、じゃあ宿屋に行こっか」


 俺はリリィにそう言うと歩き出した。だが、いつまで立ってもリリィは着いてこなかったので、振り返ってみてみるとリリィはさっきいた場所から動かず、なにかねだるような目で俺を見てくる。


 しばらく待つがいつまで経っても動かないので、リリィに聞いてみることにした。


「リリィ、どうかしたの?」


「手つないで欲しい」


 リリィはそう言った。そう手をつないで欲しいと、なぜそう簡単に手をつないで欲しいと、言えるのかすぐにその理由が思いついた。


 そういえば俺はリリィにまだ男と言っていなかった。つまり、リリィは俺が女と勘違いしてるから簡単にそう言えるのだろう。もし俺が男ならばそんなことは言わないはずだ。


「あのさ、言ってなかったけど、私男だからね。だから―――


「知ってる。手つないで欲しい」


 ―――え?」


「私男なんだよ?あの時は咄嗟に手を握っちゃったけど、普通は――――


「私は小学校と中学校で――――――。――――――だから人は信用出来ない、人が怖い。だけど、貴方は信用できるような気がした。私は貴方に嫌われたくない。どっかに行って欲しくない。手をつないでいないとどこかに行ってしまって置いていか―――!!?」


 俺はリリィの過去を聞いた。とても可哀相だと思った。そう思った瞬間、体が勝手に動きリリィを抱きしめていた。


 俺は抱きしめながらリリィに言う。


「私はどこにもいかないよ、まだ出会って一日も経っていないけれど私はもうリリィの仲間だよ」


 抱きしめた瞬間は平気だったけれど、時間が経つにつれ段々恥ずかしくなってきて、顔が真っ赤になっていくのが分かる。


 俺はなにを言っているのかよく分からないが、こういうのは気持ちだと思う。


「私はリリィをいじめたり、裏切ったりしないよ。だから安心して」


 俺はそう言うと再びギュッと抱きしめる。


「…うぅ、………ぐすっ………うっぅ……ひっく……」


 それを聞いたリリィは泣き始め抱き返してくる。俺はリリィが泣き止むまで頭を撫でてあげた。


 リリィはしばらく泣き続けようやく落ち着き泣き止んだ。俺はリリィが泣き止んだので抱きしめるのを止めて離れる。


「ありがとう」


 リリィはそう言い、手を差し出してきた。恐らく手を繋げ、と言うことだろう。


「じゃあ今度こそ宿屋に行こっか」


 俺はリリィの手を握り宿屋に向かって歩き出す。


 宿屋は十分程歩いたら着き、宿屋の中へ入る。


「アーニャさん、お帰りなさい。あれ、後ろの女の子はどうしたんですか?」


 宿屋に入ると看板娘のミアさんが出迎えてくれた。


 看板娘と言うだけあり、美女である。


「えっと、今日からここにしばらく泊まることになったんですよ」


 俺がそう言うとリリィは自己紹介した。


「リリーシア、『Eternal friends』のギルドメンバー」


「私はこの宿で働いているミアといいます。よろしくお願いしますね、リリーシアさん」


 リリィがそう言うとミアさんもリリィに自己紹介する。


 ちなみにギルドメンバーは俺とリリィの二人だけだ。


 何十人も増やす気はないが、あと数人は欲しいと思っている。


「ミアさん、ご飯は外で食べてきたのでリリィの部屋お願いします」


 俺は太田さんのところで食べてきたばかりだ、なので晩ご飯はいらないことを伝え、リリィの泊まる部屋をお願いする。


「えっと、ちょうどアーニャさんの隣の部屋が空いてるからそこでいいかな?」


 どうやら俺の隣の部屋が空いているらしい。俺はリリィの方を見てみるとリリィは無言で頷いたので、それで大丈夫なことをミアさんに伝える。


「それでいいみたいです」


「えっと、一日1万Gになります」


 この宿屋は、というか大抵の宿屋は先払いになっている。俺は2週間から此処に泊まっており、昨日1週間分先払いしたので、俺はしばらく宿屋代は払わなくても泊まることができる。


 リリィは5万Gが入った袋を取り出し、1万Gを払う。



 俺はリリィと2階へ上がっていった。


 2階に上がって一番奥まで突き進み、行き止まりのところまでいく。俺は2階の一番奥の部屋に泊まっているのでリリィはその一つ手前に泊まることになる。


「えっと、ここがリリィの部屋ね。私はその隣の部屋に居るから何かあったらいつでも訪ねてきてね」


「わかった」


 リリィは返事をすると自分の部屋の鍵を開けて中に入っていった。


「さて、私は疲れたしお風呂入って寝ようかな」


 俺は独り言を言いながら部屋の鍵を開けて中に入る。


 部屋の中に入るとまず部屋の鍵を閉め、ベッドにダイブする。


「はぁ~…。今日は疲れた~」


 そういえば今日はいろいろなことがあった気がする。


 まず、ギルド設立。そしてMOBのステータス変更。次に『Resistance』のデオ達と出会ってMOBの強さ確認の調査。最後にリリィと出会ってPKと戦闘…。


「はぁ…。なんだか今日が一週間位の長さだった気がする」


 俺は目を瞑って仰向けになる。


 なんだか…眠くなっ…て…き………た……。




 次の日、目が覚めると俺は昨日帰ってきたままの姿で、太陽は既に登りきっていた。


なんか体がダルイ。俺が起き上がって最初に思ったことはそれだった。


「あー、昨日お風呂入る前に寝ちゃったんだっけ、それに少し寝すぎたかも」

 

 俺はそうつぶやくと来ている服を脱ぎ、その場で裸になって各部屋毎にあるバスルームに向かった。


 今回は軽くシャワーで汗を流す程度にして、20分くらいで済ませる。


 俺は濡れた髪をタオルで拭いていると、ふと思った。


「リリィもまだ寝てるのかな?」


 俺は新しい服を着ながら思いつく。


「まだ寝てるなら起こしに行ってあげよう」


 俺は一昨日変装用に買った服に着替え終わる。上は黒い半袖シャツに赤い生地に黒いラインのチェックネクタイ、下はチェックプリーツミニスカートver赤で靴下は黒のニーソを履いて、帽子はブラウンのキャスケットを被っている。


 本来ニーソ、ニーハイソックスは「膝丈」の靴下を表す言葉で、現代の日本では膝上丈の靴下を「ニーソックス」、多くは「ニーハイソックス」と呼び、「オーバーニーソックス」と同じ意味で浸透し、誤用されているんだよ。


 ちなみに、俺が履いているニーソは誤用されているニーソで膝上丈まであります。



 女装じゃないぞ、これは変装だ!


 俺はダルイ身体を動かし、リリィの部屋に向かった。


―――コンッ、コンッ。


 ノックをするが反応がない。


「もしかしてまだ寝てる…?」


 俺はノックをしながらリリィに呼びかける。


「リリィ~、朝だよ~、リリィ~」


 ふむ、反応がない。


 仕方ないか、昨日はいろいろあったしね。


 下でご飯でも食べて起きてくるのを待ってようか。


 俺はリリィを起こすのを諦め、一階の食堂へ向かった。


 一階に降りるとミアさんが俺に気づき話しかけてくれる。


「おはよう~、あれ?アーニャさんがそんな格好してるところ初めて見たかも」


「おはようございます、ミアさん。それとこの格好は変装(女装)です」


 俺はミアさんに予想通り格好の事を聞かれたので変装していることを伝える。


 あれ……?なんか変装って所変な声聞こえなかった?


 ミアさんは大して驚かず、


「へぇーそうなんだ~。それにしても今日はいつもよりぐっすりだったね」


「えぇ、まぁ昨日はいろいろあったので、なのでリリィもまだ眠ってて、ノックしても呼びかけても反応ないんですよ」


 俺がそう言うとミアさんはテーブルの上を吹きながら、


「ご飯はどうする?」


 そう聞いてきた。外で食べてもいいんだけど、ここの料理も太田さんに負けないくらい美味しい。だけど今日はあんまりお腹が減っていないというか食欲がない。


「今日はいいです。此処でリリィが起きるのを待ってます」


 そう言うとミアさんは了解~、と言いながら次のテーブルの上を拭き始めた。


 そう言えば昨日はいろいろあったなぁ…。


 俺はそう思いながら自分のステータスを開く。


【クー:Lv27】

第一職業:付与師Lv600

付与師スキル

・レクト…対象のステータスを一定時間UPさせる。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ファイヤーエンチャント…自分の攻撃に炎属性を一定時間付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ウォーターエンチャント…自分の攻撃に水属性を一定時間付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ウィンドエンチャント…自分の攻撃に風属性を一定時間付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・アイスエンチャント…自分の攻撃に氷属性を一定時間付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ヘイスト…対象の攻撃速度、移動速度を一定時間UPさせる。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・霧の衣…対象を霧の力で回避しやすくする。

・ツァクス…対象の与えるダメージを一定時間UP。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ポイズンギフト…対象を状態異常毒を付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・パラライズギフト…対象を状態異常麻痺を付与する。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ダークレクト…対象のステータスを一定時間DOWNさせる。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・ダークヘイスト…対象の攻撃速度、移動速度を一定時間DOWNさせる。効果と効果時間は職業Lvによって変わる。

・創造…思い描いたスキルを作ることができる。どんなスキルを作る事はできず、条件がある。

 

第二職業:僧侶Lv38

 僧侶スキル

 ・ヒール…対象のHPを少量回復させる。効果は職業Lvによって変わる。

 ・ハイヒール…対象のHPを回復させる。効果は職業Lvによって変わる。


装備

・キャスケット

・シャツとチェックネクタイ

・チェックプリーツミニスカート



武器スキル/鎌Lv499

 鎌スキル

 ・二度切り

 ・受け流し

 ・斬鉄

 ・連続切り

 ・サイスカッター

 鎌装備時付与効果

 ・与えるダメージ499%UP

 ・回避率UP

 ・攻撃速度UP

 ・HP吸収

 ・CP吸収


称号

・下克上…自分よりも100Lv以上高いBOSSを倒す。自分よりもLvが高い敵と戦う時全能力UP。

・一撃必殺…一人でBOSSを一撃で倒す。敵を一撃で倒す時がある。

・一次転生…600Lv上で一次転生クエストをクリアし、一次転生する。第二職業に就ける。

・最初の一次転生者…全プレイヤーの中で一番最初に一次転生する。第二職業のLvが上がりやすくなる。



 この2週間で本体のLvは上がらなかったけれど、僧侶のLvが結構上がっている。それと鎌のスキルLvも一つ上がって499になった。鎌のスキルの方はあと1lv上がると新しく何か覚えそうな気がする。500lvというきりのいいlvだ。恐らくなにかあるだろう。いやなにかあって欲しい。僧侶の方はLvが38と言うのに覚えているスキルはヒールとハイヒールの二つだけだ。僧侶も40lvになったらきりがいいのでなにかあるかもしれない。


 結構楽しみである。


 それと見逃しそうだったが今着ている服装、キャスケットとシャツとチェックネクタイ、チェックプリーツミニスカート。これらは普通の服屋で買ったものだ。決して防具屋などで買ったわけではないので防御力などほぼ0に等しいだろう。


 俺は一に見た目で機能などは二の次だ。


 

 俺は自分のステータスを確認すると他にすることがなくなった。


 そうだ、昨日使った自称神様に貰った力について話しておこうと思う。


 まず、昨日使った能力は魔法だ。


 魔法と言ってもこのVRMMO『RO』の魔法とは違う魔法だ。


 しかも俺は一つの魔法しか使えない。


 その魔法とは想像幻想。


 自分が思い描いた事を実現させることが出来る魔法だ。


 この魔法も使うのには魔力が必要だ。VRMMO『RO』のウィザードの魔法はCPを消費して使うがこの魔法は魔力を消費して使うと言うことだ。


 それともう一つ、この魔法を使うと精神の疲労、身体の疲労、脳への負担が大きいという事である。VRMMO『RO』はどんなに現実に近づけようと本物の世界ではない。

 ウィザードの魔法などは『RO』という仮想現実の中でしか使えない。だがこの自称神に貰った魔法は現実世界でも使える。それくらいリスクがあって当然だ。なんのリスクもなしに使えるなんてほぼないと思う。


 転生した直後俺はこの魔法を使ったが精神の疲労、身体の疲労、脳への負担によって使った直後にすぐ倒れて気を失ってしまった。


 この魔法は想像して創造するものによって疲労度や負担が変わる。


 俺は昨日その魔法を使った。


 しかも現実ならば3日位は寝込む程度のlvだ。


 だが俺の身体はなんともなかった。俺は冷静に判断し、VRMMOの所為おかげだろうという答えにたどり着いた。


 

「アーニャ、おはよう」


 俺は声がした方へ振り返るとリリィが昨日の皮鎧みたいな武装ではなく、私服だった。


「リリィ、おはよう」


 挨拶を返し、俺は椅子から立ち上がる。


「リリィ、ご飯はどこか適当なところで済ませて、街の中ブラブラしない?」


 昨日のPKの仲間がいるかもしれないし他のPKもいるかもしれない、もしそうなった時に自分の武器である鎌が使えないというのは避けたい。なので今日はまず腰ベルトを買いに行っていつでも鎌で戦える状態にしておきたい。


 恐らくリリィも納得してくれると思う。


「く…アーニャに任せる」


 挨拶の時は間違えなかったのになぜ今間違えかけたんだろう…。


「よし、リリィ。今日は思う存分遊びつくすよ!!」


 こうしてVRMMO『RO』の世界に来て初めての休日?が始まった。だがその時俺は自分の状態に気がついていなかった。

出会ったその日にこれはやりすぎたかもしれません…。


やりすぎだ、全然足りない、だからもっと○○しろみたいな事があればそれを参考にした上で書いていこうと思います。


服装についてですが、作者は学校の制服以外はパジャマ位しか普段着ないので服のセンスが有り得ない!なんて事もあるかもしれませんがお許しください。


クーやリリィにこんな服を着させたい等の要望があれば言っていただけるとそれを参考にさせてもらおうと思います。


今回のクーの服装ってどうなんでしょう?

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