7話 クーとの出会い
前話のあとがきで書いたアクセス解析のページはどうやらサーバーの故障みたいですね。ですが、物理的故障ってなんですか、社員が叩いたりでもしたんでしょうか…。
総合PV、ユニーク数までもリセットされてしまいました…。
本当ならばすでに1万PV超えていたんですがすこしショックです。
今回はリリーシアことリリィの視点です。
私はお母さんとお父さんと私の3人で暮らしている。
私は人が信用出来ない。人が怖い。なにも生まれた時からそうだったわけではない。
確か小学校4年生の時だったと思う。以前から私はあまり友達を作るのが上手くなく、喋ったりするのも得意ではなかった。その日もいつも通り私は一人本を呼んでいた。だがここ最近途中あることが起きるせいで本を読むことができなくなる。
「よう、今日も本読んでるのか、おっ、今日は○○○○か、それ結構面白いよな」
そう、ここ最近は目の前で楽しそうに話している男の子がほぼ毎日話しかけてくる。
私は仕方なくその男の子に尋ねる。
「なんで話しかけてくるの?」
私がそう聞くとその男の子はすぐに答えてくれた。
「お前いつも一人で本読んでいるだろ?それ見てると寂しそうに見えたからだよ」
男の子から見たら私は寂しそうに見えたのかもしれないが私は一人で本を読んでいる方が好きだ。
「そんなことはない、友達と何を話せばいいかわからないし、それに友達なんていない。だけど本ならそんな事気にしなくても楽しめる」
そう、私には友達がいない。いつも学年が変わると最初の方は話しかけてくる人がいる。私はその人と少しだけ会話したりするが、一ヶ月も経つとその子は他の子と仲良くなり誰も私とおしゃべりする人なんて居なくなる。
けれど最近はこの男の子が話しかけてくるようになった。この男の子は勉強も出来るし、運動も出来き、性格もいいから友達も多くクラスの中心的な存在だ。そんな男の子がなぜ私に話掛けてくるのかわからなかった。
今日も休み時間が終わるまでその男の子とお喋りした。
そして帰りの会が終わって放課後になった。
私はいつも本を読んだりしてから帰っているので私が教室を出る時はみんな既に帰っている。
だけど、今日は違った。私はいつものように本をきりのいいところまで読み終わり、帰る準備をする。
「ねぇ、○○さんってさ、いつも無口で本読んでるよね」
今日はなぜか3人のクラスメイトが残っており、そのうちの一人が話しかけてきた。
「なんで拓海君はこんな変なのと一緒にいるのよ!!」
ドゴッ。
「きゃっ!」
最初に話しかけて来た女の子の後ろにいる二人の女の子の内一人が休み時間話していた男の子の事を言いながらお腹を蹴ってきた。
私は蹴られた時に驚きや痛みで声が出る。
私は蹴られたお腹の腕で抑えながらうずくまる。
「あなた見た目だけはいいから拓海君に気に入られてるんだよね」
女の子はそう言いながらなんども全身を蹴ってくる。
「…うっ、………きゃっ!」
蹴られた痛みで声が漏れ出す。
「あなたは見た目だけなんだから見た目も悪くなれば拓海君も…」
「あっ、そっか!」
「そうだね」
最初に話しかけてきた女の子がそう言うと他の二人もそれに賛成する。
すると3人は私の顔を蹴ったり殴ったりしてくる。
その後カバンや教科書、服なども破かれたり切り刻まれたりし、帰りの会が終わってから3時間後にようやく解放された。
親にはこけたと言いごまかした。だが教科書やカバンなども破かれたりしている。普通コケたくらいでは破れたりはしない。
すぐに見破れるだろう嘘を言ったが親は何も言わなかった。
次の日学校に行こうか休むか迷ったが行くことにした。
私は学校につき教室に入るとなぜか教室にいる女子や、半分位の男子が私の顔を見てニヤニヤしている。
私は気にせずに自分の席に着こうとするが、そこでさっきニヤニヤしていた理由が分かった。
私の机には油性のペンで悪口や死ね、気持ち悪い等いろいろ落書きされていた。
昨日話しかけて来た男の子は何もなかったかのように他の友達とおしゃべりしている。
クラスのほとんどが共犯だろう。なら私じゃあどうにもできない。私は新しく買った消しゴムでできる限り消そうとがんばる。
その日の休み時間は男の子は話しかけてこなかった。
理由は知らない。だけど裏切られた気がした。
その日の放課後昨日のように暴行される。
その次の日もさらに次の日も…。
それは小学校を卒業して、中学校でも続いた。
中学校では面白半分に参加する人も出てきたりした。
そんなことが理由で私は人が信用できなくなった。人が怖くなった。
高校は知ってる人が誰もいない遠い高校を選んだ。
その高校ではいじめられはしなかったものの、私は人が信用できず人が怖い、なので自分から話しかけたりはできず、話しかけられても答えれなかったこともある。
私は本を読み一人で高校生活を過ごしていた。
だが、3学期になって少ししたある日、VRMMOというものが始まるとテレビで放送していた。
VRMMOはもう一つの現実と呼べるほどリアルに作られているらしい。
私はゲームなんてしたことはなかったけれど、もう一つの現実というのに興味が湧いてしまった。
私はすぐにテストプレイヤーに応募したが当選できなかった。しかし、それは当たり前だと思う、なんせ募集人数1000人に対し応募人数が1000万人だったそうだ。
私はVRMMO『Revenge Online』が正式サービス開始するのを待った。
それからしばらく経ち、ようやく正式サービスが開始される日になった。
私はいつも放課後残って本を呼んでいた日課をやめ、急いで家に帰るとすぐにPCの電源を入れる。
今はまだ6時、正式サービス開始されるのは7時からだ。それにもかかわらず私はすでにVRMMOをプレイするのに必要らしい物を頭に装着して時間が来るのを待った。
時計の針が12に重なると同時にVRMMO『RO』を開始した。
どうやら最初に名前、容姿、武器を決めるようだ。
名前は本名にしようか迷ったがそれはやめ、リリーシアにした。理由は特にないが結構いい名前だと思う。
次に容姿を設定する画面が現れたが、よくわからないので初期のまま完了にした。
最後に武器を選ぶ画面が出てた。選べる武器は片手剣、両手剣、弓、槍、本、杖、ハンマー、鎌の8個だ。
近接武器で戦うのはあまり好きじゃないし得意じゃないと思う。
本や杖で魔法を使うのもいいかと思ったけれど私は弓を選んだ。
本や杖を選ばなかった理由は簡単だ。本や杖では恐らく魔法を使って戦うことになるんだと思う。私は魔法が使えるかわからないし使えなかったら本や杖で叩いて戦わないといけない。
そう考えると弓が残った。
私は武器を弓に決め、すべての設定を終わらせる。すると周りがいきなり真っ暗になり、すぐに明るくなる。
明るくなると私は白い部屋にいた。周りにはいろんな武器をもった人がいたが気にせずに待っていた。
しばらくすると空中に画面が現れておじさんが映る。
そのおじさんはこのVRMMO『RO』から出ることは出来ないといい、鎌はハズレ武器と言って、おじさんの話は終わった。
おじさんの話が終わると再び周りが真っ暗になる。だがそれもすぐに明るくなり、目に入ってきた景色はいろんな家が立ち並び、沢山の人が行き交っていた。
周りのプレイヤーはログアウト出来ないとかいってパニックになっていたが私は気にせずに狩りというものをしに行く。
私がこんなに楽しいと思えるのはいつ以来だろう。
私にしたら別にログアウトなんてできなくてもいい、こっちの世界のほうが楽しい。
私は狩りに夢中になって敵と戦っていた。
3日間くらい戦い続けるとある程度お金がたまり、なにか買おうかなと思いつつ街の大通りを歩いていた。
しばらく歩いていると右側に大きな武器屋があった。
私はその武器屋に入ることにし、片手剣から杖、本、鎌全ての武器を見て回った。
すると、なぜか他とは違う感じがする武器があった。
その武器は最初に選べる8個の武器どれとも違い銃だった。それも双銃。
私がその双銃を眺めていると武器屋の店主が話しかけてきた。
「おっ、嬢ちゃん。その双銃が気になるのかい?」
武器屋の店主はそう訪ねてきたので私は答えてあげた。
「これだけ違う感じがする」
私がそう言うと武器屋の店主は語りだした。
「その双銃は大昔の有名な鍛治職人が作り上げたものなんだが、あいにくと今まで家に来た奴でそれの雰囲気に気づいたやつは居なかった。雰囲気には気づかなくても双銃と言う珍しさで買いたがる奴もいたんだが、誰もその双銃を持ちあげることができなかった。その双銃は先代から売られているものだからどうやって運んできたのかも分からないんだよ」
どうやらこの双銃にはいろいろ歴史があるらしい。
でもそんなことはどうでもいい。私はこの双銃がほしい。
「もし持ち上げれたら貰っていい?」
私がそう聞くと武器屋の店主はわらって許可してくれた。
恐らく持てないと思っているんだろう。だが私も持てるとは思えない。だけどどうしても欲しい。そう思った。
そして私は恐る恐る双銃へ向けて手を伸ばし、双銃を掴み持ち上げる。
「「…………」」
あっさりと双銃を持ち上げることが出来、私と武器屋の店主は驚き声がでない。
しばらくすると武器屋の店主が笑いながら話しかけてくる。
「はっはっは、なんで持ち上げれたか知らないが、その双銃は嬢ちゃんにあげるよ。大事に扱ってやってくれ」
「うん、ありがと」
私はお礼を言うと武器屋から出ていった。武器屋の店主は出ていくときにまた来てくれよ、と言っていたが恐らくもう行くことはないだろう。
それから私の武器は双銃となった。
私はなぜか双銃を上手く扱うことができ、気が付くと攻略組と変わらないLvになっていた。
ある日ギルドから勧誘が来るが私は断った。
私は人が信用出来ないし怖い。もうあんなことはないとは思うけどそれでも怖い。ギルドに入ると必然と多くの人と接することになる。
私はそれが嫌だったから断った。
ある日、私は必要なアイテムを手に入れるためあるプレイヤーと取引をした。
だがそのプレイヤーは詐欺師だった。私はほぼ全てのお金を奪われた。
このままでは食べ物が何も変えず空腹で倒れてしまうと思い、狩りをしようと思ったが、今は既に日が沈んでるので明日から狩りをすることにした。
お腹が減って目が覚め、まだ眠っている頭を働かせる。しばらくすると漸く頭が働き始め、いろいろ思い出す。
早く狩りをしてご飯を食べようと思ったが、それはいきなり頭の中に聞こえてきた声によりできなくなった。
その声の内容はこのゲームの敵、MOBのステータスを変更したとのことだった。私は気にせず西のフィールドに狩りに行ってみたが、予想以上に強くなっていた。
本来オルスト街の西フィールドの適正lvは30~40ほど、今の私は41lvである。
いつもここで狩りをしていたのでここの強さはよく知っている。ここはlvの割にあまり強くないので比較的簡単に倒せるフィールドだ。
なのにどうだ、今日ステータスが変更されたMOBの強さは異常だった。
攻撃力、防御力、HP、速度、全てが強化されていて攻撃をかすっただけでHPゲージが半分も減ってしまった。
私は回復アイテムを使いながら粘るが勝てず、逃げることにした。
なんとか街に逃げ込み、街の路地裏を通って大通りを目指す。
だが、昨日から何も食べていなかった事と、先程の戦いにより私はいきなり体に力が入らなくなり、路地裏に倒れてしまった。
そして私はそのまま眠りについた。
「君……大……? ……える?」
なにか聞こえる。私は身体をもぞもぞ動かし声がした方へ振り向こうとする。
しばらくすると再び声が聞こえてきた。
「どうかしたの?」
今度ははっきり聞こえた。なので私は本当のことを言った。
「……お腹……へった………」
私はそう言うと声がした方へ振り向くと、美少女がいて、何か悩んでいるようだった。
美少女はしばらくすると悩むのをやめ話しかけてきた。
「あのさ、私今から晩ご飯食べに行くんだけどついてくる?」
私よりも身長が高い美少女はついてくる?と言った。私は人が怖いし信用できないが、この人なら…と思えるような気がした。
「……いいの?」
私は空腹に耐えながら答えると
美少女はうん、いいよ。と言い、手を繋いで連れていってくれた。
その後私と美少女はあるお店の中に入り、美少女は店主と会話しながら注文し私に聞いてくる。
その時になって私はまだ自己紹介していないことに気づき自分の名前を言う。
「リリーシア、リリーシアって呼んで」
私はその後美少女が自己紹介してくれるのを待っていたが、いつまで立っても何も言わないので、私は美少女に名前をまだ聞いていないことを伝える。
「あなたの名前、まだ聞いていない」
私がそう言うと美少女はすぐに自己紹介をしてくれた。
「私はクー、できればクーって呼ばないでアーニャって呼んでくれると嬉しいな」
その美少女はクーと言うらしい。
クー? そういえば確か少し前にソロでBOSSを倒したり、今日ギルドを設立したクーなのだろうか?
「クーってあの有名なクー?」
すると帰ってきた答えは肯定だった。
その後私はクーと同じものを注文し、運ばれてきた料理を食べ始める。
食べている途中クーに宿に泊まっているか聞かれたが、私は今日宿のお金を払えなくなったので出てきたところだ。なので泊まっていないと答えた。
するとクーは少ないと思うけどごめんね、と言いながら5万Gが入った袋を私に渡たしてきた。
私はそれを受け取り、お礼をいい、食事を再開し食べ終わる。
その後クーと同じ宿屋に泊まるためにクーに着いていった。
宿に行く途中に通った路地裏で男が話しかけてきた。人数は6人の全員10代後半くらいだ。
その男たちはPKらしく、戦闘になった。
クーは武器を使わずに戦い、私は今ではすっかり使い慣れた双銃で戦ったが1人逃がしてしまった。
「リリィ、怪我はない?」
突然クーが聞いてきた。もちろんこの程度のプレイヤーにやられる訳がないし、事実無傷だった。
「うん、大丈夫。クーは?」
私はクーに大丈夫を伝えクーに聞いてみた。
「大丈夫だよ。でも一人逃がしちゃった」
クーはそう言うが今回は仕方がないと思う。
私は双銃をふとももにあるホルスターに直し、クーの元へ歩き出す。
この人ならば私を……。
私はそう思いながらクーに言う。
「私をギルドに入れて」
gdgd感があり、文がおかしいところがあるかもしれませんがお許しください。
本当はクーと出会ったところからひとつも省略せずにリリィの心情を書こうと思っていたのですが少し長くなりすぎ、時間が立ちなくなりそうだったので省略したりしました。