第98話 キプロスの休日
【カクヨムにて先行公開しています。】
新たにロシアツァーリ国との国境アスタラからバグー、パーアザンリを結ぶ広大な領地を手に入れた大日本皇国。
バグーとパーアザンリに巨大で強力な駐屯地を作り、総数30万のAPC9部隊で防御力を高めた。
重力攻めでアスタラに釘付けしたロシア軍5万は、モスクワ・クレムリン宮殿前に転移させ、イヴァン4世雷帝の度肝を抜く。
兵士への重力2倍は解除したものの、武器兵器の100倍は永久付与したままなのでクレムリンは大騒ぎ。
重いだけで使い物にならない武器の移動撤去に、頭を悩ます事になる。
イヴァン4世
「おのれ信長、余を虚仮にしおって今頃笑ってるんだろう。
面妖な術を操りふざけやがって。
カスピ海はモスクワ・ロシアの初代ツァーリである余の物だ。
軍を再編成して先ずはカスピ海西岸のバグーを取り戻すぞ!!」
いやいや紛争ならオスマン帝国とお願いします。こちとらキプロスワインで忙しいんだから。
*****
1574年2月10日 17:30
キプロス島
信長
「アゼルバイジャン県のバグーとパーアザンリから、ジョージアのトビリシを経由して黒海へ流れ出る運河を掘るぞ。
幅は10km程にしておこう。これでカスピ海と黒海が繋がり、バグーからアスタラの大穀倉地帯で取れる小麦や米を、ヨーロッパに輸出する航路兼ロシアツァーリ国南部との国境防御の外濠としても使える。」
馬場信春・参謀総長元帥閣下
「直線距離で700km弱はありますな。壮大すぎる事業計画です。普通なら完成前に国の経済が破綻し潰れるでしょうな。」
「そうなのか?ふむ・・神力を授かり4年が過ぎた。余の感覚が少し麻痺してるのやも知れん。勝って兜の緒を締めよだな、気を付けよう・・」
「そうですぞ、カスピ海の運河なら南北に掘った幅50kmがあれば十分です。それ以上はいささかやり過ぎでしょう。」
「いや掘るぞ?黒海への東西航路はヨーロッパを経済圏に置くのに必須だ。」
「ははははは掘るんかーい!兜の話し、"いらん"やないかーいイランだけに。」
「イラン?運河はアゼルバイジャンだが?舅殿その取って付けたような上方訛り、気持ち悪いぞw」
「婿殿・・義理とはいえ父親に気持ち悪いぞとは、酷いのではないかな。」
「すまぬ、このキプロスワインのせいだ。口当たりが良くてな下戸の余でも2杯はいける。」
「・・・いやまだ1口しか飲んでおりませんぞ・・・」
「・・・チッ、細かい事をチクチクとそれでも武田の鬼美濃か・・・」
「チッ、?舌打ちしましたな?いま舌打ちしましたよな?皇帝ともあろうお方が舌打ち等と、あ~嘆かわしい。」
「し、しとらんわ!耳が遠くなったのではないか!」
「なんじゃと!婿殿!某を年寄り扱いしおって!このうつけが!!」
「はあ!翔平と真美に"じいじでちゅよ~"と何時も言ってるのは何処の誰だ!」
「儂にじいじと言うて良いのは翔平と真美だけじゃ!そんな事も分からんのか!この尾張の大うつけ!!」
「じいじにじいじと言って何がわる。。。。。」
濃姫
「黙らっしゃい!甲斐と尾張の"大たわけ義親子"!!リゾートバカンスをぶち壊す気ですか!!」
ピシッ!ピシッ!
織田信長と馬場信春の手元にあるワイングラスの1ミリ手前。
見事に突き刺さる2本の光槍!
信長&馬場
「「うう!!見えなかった・・・(汗)(汗)」」
遠藤 斎希
『1ミリ手前って(汗)また精度が上がってる・・絶体逆らわないぞ、まだ死にたくないからな』
濃姫
「斎希殿、何か失礼な事を考えてますね。」
ブルブルブルブル
最大ストロークで首を横に振り全否定する斎希。
濃姫は信長にテレパシーを飛ばす。
『ジョージアのトビリシ経由の運河ですか。史実では380年ほど未来で完成していますが、ルートはヴォルガ川とドン川を利用しています。
ほぼ直線ルートのトビリシ通過はジョージア地方の民も恩恵に預かれますね。
閘門は設けますか?貴方の神力なら高低差すら緩やかな流れに変えられるでしょうが?』
『まあその辺は防御面と経済効果もあるからな。運河使用料金を取るには閘門がある方が、余の子孫たちも管理が楽になるだろう。おっ皆着いたな!』
今朝東京の織田城と繋いだキプロス島の転移ルーム
到着を報せる青ランプが点滅した。
みいの方(美幸)を筆頭に、井伊姫(井伊直虎)、坂氏の方(信孝母)、養観の方(冬姫母)、あここの方、於鍋の方。
あここ
「みいちゃん見て!すごいよ」
みい
「わあ~ほんとだ青くて綺麗な海」
井伊姫
「透き通るような美しさですね。」
月3回のお渡りで坂氏・養観・於鍋も肌艶が良く、若返っている。
*****
一方、お市の方家族は沖縄県から1時間程前に着きショッピングモールを物色していた。
1歳の江は別として茶々7歳・初4歳の生意気盛りの娘2人は、信長に集ろうと鷹の目で服を見繕っている。
まあ一番酷いのは当然お市の方だが・・・大人買い、それも店ごとって・・・(汗)
店長
「店の全商品は流石に無理でございます。お客様に合わないサイズもあるかと思われますので。」
お市の方
「ええ勿論ですわ。私に合うサイズで同色同型を除いて1着ずつ全部下さい。」
「はい(汗)畏まりました。全店員にて全て集めて参りますので、お時間頂戴致します。奥のVIPルームにてお飲物でもいかかでしょうか?」
「細かい心遣いありがとうございます、でも大丈夫ですよ。
配達先は織田城最上階《《織田家専用フロアー》》お市までお願いします。支払いは兄上。。。失礼、皇帝閣下宛てで宜しくです。」
店長
「皇帝!閣下!!お市!!!」
尾張で服飾関係の仕事を目指して、職業訓練学校で1年間洋裁を学んできた店長さん。
ハイレベルな洋裁技術と熱心な仕事ぶりを買われ
"Oda town"キプロスショッピングモール店・初代店長に抜擢された若き女性。
噂に聞いていた戦国1の美女お市の方。そして支払いは皇帝閣下宛て等と、彼女の日常では有り得ない出来事にキャパオーバーを起こし気を失いました。。。
お市
「まあ大変!」
濃姫からレンタルされているチート回復で正気に戻し
「一時的な精神的過負荷に耐えられなかったのですね。義姉様と違い鑑定は持っておりませんので"原因"はわかりませんが、しばらく安静にしていれば良くなりますよ。」
いや原因って!あんただから!
哀れな店長さん
「あの~義姉様と言うのは?」
お市
「織田濃姫皇后陛下様ですが何か?」
「ひいーーーーー」
お市
「あら?いけない。また気を失うなんて・・・私の回復スキルまだまだ未熟ですわね。」
だ~か~ら~
原因あんただっつーの
護衛の兵士を呼び奥のソファーに寝かせるよう指示を出す。
他の店員さんに店長の事を頼んだあと、再び買い物を続けようとするお市。
キプロス中央管理センターで、ステルスドローン映像の危機レベル4(1~6、1がMax生命危機、4は気絶)を注視していた織田信包キプロス・クレタ県知事。
流石にこれ以上気絶する犠牲者を出さない為に、島内転移ルームでOda townに姿を表した。
「お市、いい加減にしろ。明日みなでショッピングモール見学の時間を取っている。その時で良かろう。」
「まあ兄上様。みなでショッピングの前に、目ぼしい服は根こそぎ買っておくのが織田家に生まれた女の流儀ですわ!」
「根こそぎって・・・お前なあ」
茶々
「母上様、お腹が空きました。」
初
「私もです。」
江
「おぎゃ~おぎゃ~」
「ほら行くぞ!東京から皆も到着しておる。歓迎会ビュッフェディナーだ。」
茶々
「ビュッフェ!やった!大好きです!」
初
「私も!すき!」
お市
「分かりました。。。残念ですが明日にします。では案内お願いします。」
信包
「ながまさ・・・天海殿は?」
「部屋で沖縄県今年の作付け日程調整表をパソコンに入力してました。
まったくバカンスにまで仕事を持ち込んで、商人の夫を持つとセカセカと気忙しい事にございます。」
「気忙しいって・・領民のためお前達のために働いてるんだからな。まあ良い後で呼んで来る。では参るぞ」
お市の方御一行
何処に行ってもマイペース、本人達にその自覚は無い・・・
ガンバレ天海!明日も晴れるぞ!
"たも晴れ"だ、また明日。




