第94話 空爆&艦砲射撃に度肝を抜かれる各国首脳
【カクヨムにて先行公開してます。】
1574年1月15日
ポルトガル王国リスボン
若きポルトガル国王セバスティアン1世(20歳)
母親がフェリペ2世の妹(異父・同母)、つまりハプスブルク家スペイン国王フェリペの甥である。
「何故空に人が?動いてるぞ?こ、これは!!我が国の兵士ではないか!ゴア?ゴアなのか?圧倒的戦力差!これでは全滅する!!今すぐ将軍達を集めろ!!」
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スペイン帝国マドリード
エル・エスコリアル修道院
フェリペ2世(47歳)
「何なのだ!これは奇跡なのか?空に人が浮いている?絵か?動く絵なのか?
戦争なのは分かるがポルトガル国旗が踏みにじられている。
相手は日本人か?あの砲撃は何なのだ!あんな艦隊に狙われたら国は滅ぶ・・・」
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ヴェネツィア共和国
ドゥカーレ宮殿
ドージェと呼ばれる選挙で選ばれた元首とサン・マルコ財務官
「艦隊の砲撃は悪魔の所業か!なぜ空中にそれが映し出されてるのだ!!」
「空を飛ぶ火を噴く鉄の鳥。ポルトガル軍の建物がボロボロにされている・・・」
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オスマン帝国第11代皇帝
セリム2世(50歳)
「!!!!!空に絵がそれも動く絵が・・・どんな技術があればこんな神の様な事が出来るんだ。
あっ!またしてもあの旗だ!イラン・イラクの基地にある日本人の旗だ!ポルトガル軍が一方的に殺られている!」
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ロシアツァーリ国
モスクワクレムリン宮殿
イヴァン4世雷帝(44歳)
「いったいこれは!!?幻覚か?空に人が見える等と、あの旗はポルトガル王国。もう一つはアジア人?
カスピ海に去年突然現れた壁と同じ天変地異なのか?カザフやウズベキなど東側へ一切行けなくなった忌々しい壁・・・軍議だ軍議を開くぞ!」
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東京都江戸西区・日比谷通り商店街
「なんだなんだ、空で戦が始まってんのか?」
「ありゃ織田幕府軍じゃねえか!相変わらずスゲエ艦砲射撃だな!!」
幕府行政官
「相手はポルトガル軍だ!連れ去られた日本人奴隷を助けに行ったんだ!」
「そりゃすごいな!頑張れ織田幕府!!」
「南蛮人相手に戦なんかして大丈夫なのか?」
「てやんでえぃ、べらぼうめ!天下無敵の織田幕府。南蛮風情が聞いて呆れらぁ!」
「おっ!飲みねえ飲みねえ寿司を食いねえ寿司を江戸っ子だってねえ?」
「神田の生まれよ~」
「酒を飲むなと睨んでしかる!《《信長》》親分怖い人w」
失礼しました・・・
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アラビア海
第1空母・織田信包大将
「偵察ドローンからの映像では、各国首脳が驚き嘆き狼狽している様子が報告されていますな。」
織田長利・参謀部大将
「特に当事国のポルトガル国王セバスティアン1世の慌てふためく姿は哀れですね。」
馬場信春・参謀総長元帥閣下
「そろそろ良い頃合いだな。転移ルーム待機中の立花宗茂軍7万!ゴア市街へ突入させるぞ。斎希全部隊に砲撃射撃停止の連絡をしろ!」
遠藤 斎希
「ラジャー!全部隊へ告ぐ!これより立花宗茂軍7万ゴアへ突入させます。速やかに砲撃射撃を停止!繰り返す砲撃射撃停止!撃ち方やめーい!」
馬場
「立花宗茂殿、積年の恨み晴らせるよう御武運を願っておる!
なお120人の日本人奴隷の所在確認!邦人保護は既に皇帝閣下直属APC9ステルス部隊にて、全員無事確保!思う存分暴れて来るが良い。
但し軍規は絶体厳守のこと。乱取りしたらその場で射殺もあり得る。気を引き締めて事に当たれ!以上!では送る突撃だ!」
立花宗茂
「ラジャーである!皆の者同胞の救出は終わっておる!あとはポルトガル軍を討ち取るのみ!行くぞーーー」
九州軍7万人
「「「おおおおお!!!」」」
ゴア市民及びポルトガル軍は、織田艦隊のガバンダシュリーへの徹底した艦砲射撃を目撃し、そのとてつもない破壊力が街へ向けられたらと畏怖。
民衆兵士問わず多くの者達が武器を投げ捨て、織田艦隊へ向かって祈りを捧げている。
兵士達の中には勇猛果敢な集団が少数ではあるが船に乗り込み、織田軍へ徹底抗戦を試みるものもいた。
その者達も要塞化されたディバー島から飛来する攻撃ヘリAH64アパッチに行く手を遮られる。
ズボッ!ズボッ!ズボッ!
アパッチのM230機関砲の30mm口径弾が水飛沫を上げまくる。
死者を出さぬ様わざと狙いを外し、進行方向への射撃で船の前進を阻んでいた。
最大の抵抗はポルトガル軍の海軍将校らしき人物が戦列艦ヴァスコ・ダ・ガマを操り、水兵150人を纏め織田艦隊に砲撃を行った。(直撃弾を受けてもびくともしないが)
すかさずアパッチから対戦車ミサイル・ヘルファイヤが撃ち込まれ敢えなく海の藻屑と消えた。この戦闘でポルトガル水兵死者73名。
そんな戦意喪失状態のゴア市街へ立花宗茂率いる九州軍7万が雪崩れ込む。
上空には織田空母から発艦した2,000機以上のアパッチが飛び交い、海上には遂にその主砲をゴア市街へ向けた織田艦隊が不気味に浮かんでいる。
ポルトガル民衆・兵士・宣教師たちは全員両手を挙げて降伏の意思を見せた。
憤りを隠せないのが7万の立花軍。激戦を覚悟して突撃したにも関わらず、抗ってくる勢力がいない。
振り上げた拳を下ろす先が無く、拍子抜けを通り越した数十人の足軽兵の心に残虐な思考が芽生えてしまった。
「おい見ろよ、良い女だぜ。」
「真っ白な肌だな。」
「俺は端にいる茶色い髪の毛の娘がいいな。」
「ドローンは?見当たらないぞ」
「よし決まりだ!やっちまおうぜ!」
「何か持ち出したらバレるが、少し可愛がるだけなら大丈夫だろ。」
「あのデカイ建物の中に連れ去るぞ!」
「ひひひひひ!勝った俺たちの当然の権利だ!」
偵察は《《ステルス》》ドローンに決まってるだろ・・・
しかも第六天魔王が神力で全て探知しているのに・・・
信長
『翔吾、あの馬鹿ども録画しておけ。後でじっくり検証して織田軍が如何に公正な裁きを下すか、全世界に放映する。』
『ラジャー!個人の顔もアップで撮っておきます。』
『うむ。放映する時は被害者が断定されぬ様、モザイク処理に衣服の色や特徴も編集忘れるな!』
『お任せ下さい。当然放映前に閣下の許可を取ります。』
『ああ、まあ被害者にはせぬ。余が鉄槌を下し未遂に終わらせるからな。』
『御武運を!』
シュン!
「キャータスケテーーー」
「ギャーーイヤーーー」
「ママーーーママーーー!!」
「ヤメロ!ヤメテクレ!!」
ズガッ!グッ!
父親であろうか?必死に止める男の鳩尾に、槍の石突き部分を叩き込む。
倒れた男を数人で袋叩きにした。
「けっ!手間かけさせんじゃねーよ!」
「ガアーーー」「シネ!!」
2人の大柄な女性が暴れ回る!
「こら!大人しくしろ!!」
「かまわん!腹をやって黙らせろ!!」
ズド!ドスッ!
現役の足軽兵士たちの暴力に、大柄とはいえ女性の力では敵う筈もなく動きが止まった
「よし担ぎ上げろ!」
「へへへ、おっ!病院か?奥にベッドがあるぞ!」
「ベッドだ!豊後の病院にもあったな。」
「ひひひひベッドに寝かせろ」
5人の若い女性達がベッドの上に運ばれた。最初は6~7人だった足軽たちだが、いつの間にか23人に増えている。
「ギャーーーーーーーー」
「イヤーーーーーーーー」
薄汚い野獣達が女性に群がり、服を剥ぎ取ろうとした瞬間だった。
ピシャ!カチャリ
「「「へっ?」」」
ピシューーー
首無し死体から勢いよく血が噴き出す。第六天魔王の居合い切り一閃で首は宙に舞い落下、頭を失った身体は仰向けに倒れた。
信長
「宗茂、こいつらはお前の兵だな。」
立花宗茂
「申し訳御座いません!某が処分致します!」
「うむ許す殺れ!」
「ひいい!!」「ぎゃあ!!」
宗茂は躊躇うこと無く体格の良い2人の足軽を叩き斬る。
「この2人は足軽大将を任せておりました。某の指導が到らないばかりに・・」
「良いまだ終わっておらぬ。権六!又左!うかうかしてると副将軍に全部持ってかれるぞ!」
柴田勝家(権六)
「うっ!では早速槍の餌食にしてやろう!」
前田利家(又左)
「おいそこのデカイお前!さっさと槍を取れ勝負だニヤリ」
上杉謙信
「下郎ども!織田幕府の名声に泥を塗るなど言語道断!あの世で閻魔に詫びを請うんだな!」
「げえ」「がふっ」「ずしゃ」
乱暴狼藉を働いた者達。
立っているものの数がみるみる減っていく。
「く、くるな!!近づくとこの女を殺すぞ!」
「ふっ、くだらん」
シュポ!信長が人質に取られた女性1人を収納する。
「えっ!消えた??ひい!!」
ドシャ!副将軍気合いの一刀両断!下郎の身体が左右に割れた。
ダダダ!ダダダ!
APC9ステルス部隊も映像収録のためにステルス解除。セミオートで下衆どもを屠っていく。
ものの1分足らずで23人全員屍となった。
利家
「とんだ見かけ倒しだ、1合で終わりか。」
勝家
「まったく歯応えが無いにも程がある。」
謙信
「下郎の血で刀が汚れたわい。」
信長
「慶次郎!どうだ怪我人の様子は?」
前田慶次郎
「はっ!万事抜かり無くチート回復致しました。心のケアにもチートを施しております。」
「うふ、ケイさんって言うのね♡ありがとう結婚して♡」
利家
「はあ?いきなり結婚?」
「ケイ様。マリアの命の恩人ケイ様♡これから2人きりでお茶でもいかが?」
勝家
「いや慶次郎は1人も倒しておらぬが・・・」
「ちょっと2人とも抜け駆けはダメよ。ケイ様♡私の名はジョアナ。ジョアと呼んで♡」
謙信
「ふむ。さすが天下御免の傾奇者よのお。」
ゴア攻略戦のLIVE配信が終わって10分後、この救出劇もモザイク処理等編集されたのち放映される。
それを見た織田艦隊の者達全員
第1艦隊・織田信治大将
第2艦隊・滝川一益大将
第3艦隊・阿部慎之助大将
第4艦隊・丹羽長秀大将
第1空母・織田信包大将
第2空母・織田信時大将
第3空母・織田信興大将
第4空母・岡本和真大将
第5空母・前田利家大将
「こんなゴアくんだりまで、俺たち何しに来たんだろ。結局モテるのは慶次郎1人じゃねえか!」
「そうだそうだ不公平だ!しかもあいつは新婚ほやほやだ!不公平だ!」
「いや新婚は不公平とは関係無いと思うが・・・でも不公平だ!」
ちなみに第5艦隊の面々は沈黙を守っている。
【第5艦隊・前田慶次郎大将】
だからである・・・
作者も慶次郎にメラメラメラ・・
また明日。