第90話 織田・前田・奥村・台湾祝言
今日はお昼頃91話も投稿致しますので、宜しくお願いします。
1573年11月2日 17:00
台北110ビル(織田幕府軍・台北駐屯地)
105F・展望レストラン
鳳凰の間(100m×100m=10,000㎡)
織田家・前田家・奥村家
結婚披露宴会場
15時より行われた家族だけの結婚式も無事終わり、招待客1,000人を招いた一大イベントとなった。
勿論、叔父である織田信実の娘2人と信長直臣・前田慶次郎に、その家老・奥村永福の結婚を純粋に祝う宴ではある。
しかし織田宗家と織田幕府の政治的意味合いが強く意識されているのは否定出来ない。
東京都や尾張から遥か遠く離れた旧琉球王国。そこから更に西へ650kmもある台湾県。
遠い外国の意識を植え付けるために、行きはわざと旅客機を使った。
令和の世で最大の旅客機エアバスA380(519座席)
その機体を基に信長はチート錬金術で改造。
全てをフルフラット可能な座席を配置、ゆったり寛げる100席の内装に変更する。オールファーストクラス仕様である。
スペックもチートしまくり
最大速度マッハ3(時速3,672km)
巡航速度マッハ2,8(3,427km)
航続距離50,000km
巡航高度35,000m
離着陸滑走距離100m緊急時0m(笑)
慣性の法則ゼロ装置も標準装備
招待客1,000人を信長の収納と、各県庁・幕府軍基地に設置してある転移ルームで織田城に集める。
江戸東区・民間飛行場にずらり並べたチートA380、10機で台湾へ飛んだ。
沖縄県のお市の方や茶々等は
チートA380に乗りたいだけで、わざわざ東京経由で台湾入りする。
天海だけは
「鉄が空を飛ぶなど何時落ちてもおかしくない。絶体に乗らんぞ。」
名護湾埋め立て地内・名護スカイツリー織田家専用フロアーの、転移ルームで台湾に移動した。
ちなみにチートA380は核弾頭の直撃を受けても墜落しません。
織田信長皇帝閣下
「これだけ集めればよもや謀叛など考える輩は出ぬとは思うが、念のため信忠と信雄、有楽斎に長利(信長弟)は東京都織田城に待機させておる。」
織田濃姫皇后陛下
「嫡男信忠殿との同席を、可能な限り避けるのは仕方ない事に御座います。」
「うむ、台北、台中、台南沖10kmには阿部慎之助・総指揮官の元で幕府海軍3個師団も配置しておる。
この110ビルもAPC9部隊10万で守っておるし、台北中に織田幕府治安維持部隊10万を展開している。
空には攻撃偵察ドローン1万もおる。要人が多いからな、過剰防衛位が丁度良い。」
「織田宗家の力を見せつける事にもなりますねw」
「織田家譜代は別としても、外様の幕臣で唯一心を許せるのは
越後の狂戦士だけだからな。」
「噂をすれば来ましたよ。越後の副将軍殿が。何やら興奮していますが?」
「ああ、、、A380だろ、、、」
上杉謙信・織田幕府副将軍
「皇帝閣下様!お招き頂きありがとう御座います。それより何ですかあれは!
あれこそ空飛ぶ要塞!アパッチやオスプレイに比べ大きさ、速さ、高度の高さは群を抜き、まさに空飛ぶ龍が如し!某あの龍を使いスペイン・ポルトガル・イギリスを駆逐する幕府軍先鋒を勤めまするぞ!!」
戦国武将だけならまだしも
招待客の中には東京都、尾張県・岐阜県や伊丹トリプルタワー等の幕府御用商人、京都県の京菓子問屋、土佐県鰹節組合、沖縄県知事の織田秀成までもが、狂戦士にドン引きしている・・
織田信長
「・・・よう参られた副将軍よ1つだけ宜しいか?」
「はっ!早速先鋒としての陣立て編成ですな。何なら明日にでも出立致す所存!」
「うぬは今日が何の日か知っておるのか!!祝言披露宴の席で戦の先鋒編成の話をする将軍と副将軍!そんな輩がいるわけねぇだろーがこのべらぼうめぇ!!
とっとと席に座って皆と挨拶を交わさぬか!!戦うことしか頭にねーのか!てめぇはよおーー!!」
濃姫
「さあ早く副将軍殿を席に御案内して下され。上杉謙信!めでたい場で血生臭い話しは止めて貰えるかしら!!」
濃姫の目付きと雰囲気が明らかに戦闘モードに入っている。
両手指先が輝きだし、槍の鋭い切っ先が見え隠れしだした。
上杉謙信
「ぐううぅぅ(汗)(汗)皇后様怖い・・・」
柴田勝家
「やばっ(汗)出るぞ光槍・・」
佐久間信盛
「副将軍の串刺しは見たくないな・・」
森可成
「某は"さっさ"と席に戻りまする
(汗)」
佐々成政
「呼びましたか森様?」
「「「・・・・・」」」
何だかんだで招待客がほぼ揃い、二組の新郎新婦入場でセレモニーが始まった。
前田慶次郎と奥村永福。
2人とも2m近い大男なので黄櫨染のタキシードが良く似合う。
だが会場中の注目を浴びたのは、全員が初めて目にする西洋風のウェディングドレス。
新婦の姫君達も人生初の装いに戸惑いながらも、美しい自分の姿を鏡で見て大満足。誇らしく歩いていた。
濃姫
「ふふふやっぱりローブ・デコルテにして正解でしたね。
ショッピングモール管理者ディアナ・アグロンさんの言う通りにして良かったわ。」
信長
「うむ、ネックラインと言うのか?胸が見えそうなくらい危うい開き具合だが、肩や背中も露出して全体的に纏まっておる。
嫌らしさより美しさが際立った装いだ。これはこれで流行るのではないか?」
「美幸ちゃんやわここちゃんも見惚れてますよ。着せてあげて下さいね、皆で写真撮影しましょう。」
「未来の日本では、帝から授与される勲章授与式での服装規定なるものがあるらしい。
その場での女性の装いはローブ・デコルテと決まっているそうだ。
何でもドレスコードとかいうマナー、まあ作法らしいが今も昔も朝廷は小難しい事ばかり思い付く。
一から日本を作り直すために朝廷を潰したのは大正解だな。」
「そうですね。作法はとても大事な物ですが何事も行き過ぎると、窮屈になりますから。
厳格な物をある程度残しながら、大衆パワーの生み出す、活気溢れる文化や流行も大事にしたいです。」
「風紀を乱したり犯罪に抵触すれば潰すが、この反応を見ると分かるが、爆発的に売れるだろうな。
一般民衆用に素材を安価な物で作り、しかもレンタルで着付けすればもっと良いだろう。」
「まあ、それは素敵な商いですね。皆が晴れの日に幸せな気分になります。
ウェディングドレスの着付けを覚えれば女性の職としても成り立ちますよ。
そしてその姿を写真撮影して記念にプレゼントするのはどうですか?」
「素晴らしいアイディアだな。
そんなサービスがあるなら織田宗家・結婚式場で皆が式をあげたがるだろうな。
帰蝶は商人としても十分やっていけるぞw」
「早速新規事業として纏めましょう。これは幕府管領・斯波信雄を織田信雄に戻し総責任者として任命して下さいね。」
「はっ?織田に戻すのは良いが何故信雄なんだ?」
「はい実は一昨日、京都大学医学部の特別講師を勤め転移ルームを使うため、あここの方と武衛陣に立ち寄ったのです。
その時に信雄の成長確認で鑑定した折に【New】スキル・ファッションが芽生えていました。」
「ほお~ファッションか、しかし何があって【New】スキルが芽生えたのだ?」
「はい深くチート鑑定すれば分かるでしょうが、敵方ならいざ知らず、息子ですからねぇ~全てを覗くのも如何なものかと。
いずれにしろ、あの子は服飾関係に関して"のみ"抜群の感性を持っているようです。
他の事は少し・・いや全く使い者になりません。乱世に不向きな優しい子なんですよ。」
「そうなのか?まあ人間それぞれ向き不向きはある。天下泰平の世に相応しい能力があれば、それを活かしてやるのも大人の仕事だからな。」
「幸いファッション関連なら、モールのディアナに相談しながら仕事を進められます。
みいちゃん・あこちゃんの若手から、とらちゃんと私にお市ちゃん。キッズは茶々がいます。
坂氏・養観・於鍋には、主婦層にもう一度おしゃれを楽しませる空気を作って貰いましょう。
まずは都内で流行らせ全国展開していきますよ。」
「うむ明日さっそく都知事の信広兄貴に伝えよう。大納言の権威で斯波信雄を織田信雄に戻し、武衛陣から織田城に移動させる。
この際、武衛陣の名称は織田宗家・京都屋敷に変更するか。
足利家は滅んだのだ、斯波も然りが時の流れよ。」
その後、特別ゲストで正親町天皇も登場。皆も緊張したが(特に外様の幕臣)帝が信長を父上様と呼び、信長は帝を方仁と諱で呼んだ。
これを目の当たりにした招待客達。
益々信長を崇め奉り、尊敬する様になって行くのでした。
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人が集まると、このように新しいビジネスも生まれるチャンスが出てきます。
それにしてもあの信雄にファッションなんてスキルが芽生えるとは。
○○と天才は紙一重なんですね。
また明日。