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第69話 天海(浅井長政)・沖縄県にて名護芋焼酎完成


【カクヨムで81話まで先行公開中】


沖縄県・安土城名護支店


織田秀成(信長弟24歳)江戸幕府・沖縄県知事・権中納言


「上皇様、西表・与那国の領民移住、助かりまして御座います。

ですがこの名護地方開発、まだまだ足りません。何とか後5万人、30万人はどうしても必要です。

欲を言えば50万人と言いたいところなのです。。」


信長

「畿内と四国の復興がやっと落ち着いてきた。そこから3万人を年明け早々移住させる。

日本全国どこも近代化で人手が足りぬ。。余の直轄部隊も治安維持で各地に散らばっておる故、今はそれで我慢してくれ。

来年夏には旧朝倉領を含む北陸全域の復興開発に目処が立つ。そこから5万の移住を約束しよう。」


秀成

「はっ!何卒何卒宜しくお願いします。。。しかし内政において開発事業が、ここまで大変だとは思いもよりませんでした。。日々が戦の様で御座います。。」


「ははは、それはそうであろうな。余が全て神力を行使すれば、日本全国など1ヶ月もあれば完成するのだがな。

それをやっていては、日本国民が育たぬ。何でもそれこそ神頼みになってしまい技術の進歩も止まるからな。

軍事面以外では、余程の難所以外はブルトーザーやクレーン・ダンプを利用して人が人の力でやらねばならんのだ。」


「はっ!この秀成、肝に銘じます。」


「よい、24歳の若さでお前は良くやっている。今後も励め!

ではそろそろ参るぞ。天海(浅井長政)の名護芋焼酎、輸出品5本目の柱ができましたと息巻いておったw

余は下戸ゆえ酒が飲めるお主と、何より泡盛好きな地元の民が芋焼酎にどんな評価を下すか?忌憚のない意見が欲しい。」


*****


1572年12月1日


名護湾埋め立て地

織田幕府名護酒造


天海

「上皇使徒様、県知事様も御多忙のところ、忝なく存じます。」


信長

「よい、早速だが県知事と泡盛好きな幕府役人20人を連れてきた。

"モニター"が多いほど正確な"データ"が取れるからな。」


天海

「ありがとう御座います。此方に4合瓶(720ml)と1升瓶を用意しております。

割り材として、水・氷・炭酸・レモン・お湯を用意しました。

勿論最初はストレートで、味と香りを御確認ください。」


秀成県知事

「ほお~濃い茶色、いや黒に近い瓶ですな。中々変わっております。」


信長

「色々工夫を凝らしたと見える。部屋に芋焼酎独特の臭さがない。」


県知事

「では早速、頂くとするか。皆も泡盛との違い等を確認しながら飲んでくれ。」


県知事と幕府役人20人の計21人が、先ずはテイスティングの要領でストレートで口に含んだ。


「ほお!」「これは!」

「本当に同じ芋焼酎ですかな?」

「微かに臭い、いや芋の香りですな。」

「うん、いけるなこれ!」

「酒精は相変わらず強いがまろやかだ。」

「名護芋の旨味と甘さがよく出ている。」

県知事

「兄上様、これは十分勝負になりますぞ。」


信長

「そうか。確かに臭いはあるが、臭くてたまらん等という事は無いな。」


天海

「氷たっぷりの水割りがお勧めです。」


「ほお、どれ。。。美味い美味いぞ!」

「うんうん、常夏の沖縄には氷と水で割ると冷たくて美味さが増すな!」

「確かに、こっちの方が飲みやすいし何より美味い。」


信長

「泡盛と比べるとどうだ?」


「はっ!慣れかと思います。でもこれなら、3回に1回は芋焼酎でも良いかと思えるほどのレベルです。」

「おっ!レモンを搾って入れたら益々美味くなった。」

「どれ。。なるほど女子に受けそうだな。わしは水割りで十分だが。」


「何と!!これは!!お湯で割ると甘さが増した!」

「ほんとだ。以前の芋焼酎は、お湯だと臭さが増したのに。」

「あーーーこれはお湯割りで決まりだろ」

「深みが増すというか?不思議だな、お湯割りは落ち着く。」


21人の殆んどがお湯割りを絶賛する。

ニヤリと笑う天海。ここで秘密兵器を出す。


「これをお湯割りに入れ飲んでもらえますか。」


「どれ。ん?梅の塩漬けか?いや硬いな」

「もしや梅干しを更に干しているのか?」


天海が実際にやって見せる

「台湾から輸入した干し梅です。通常の梅干しと違い少し硬いですが、これを箸でつついて飲みます。」


一同

「「「おおおおお!!」」」

「美味い!美味すぎる!」

「これは!毎晩でもいける!」

「凄いぞ天海殿!お主は天才か?」

天海

「いや、天海ですw」


信長

「お湯とその干し梅をくれ。」


県知事

「兄上様、酒を飲んで大丈夫なのですか?」


「いや酒は要らぬ。その干し梅と湯で、どんな味が出るのか?興味がある。」


天海

「どうぞ、上皇様。」


「うむ。。。。。ほお~凄いではないか天海!これは単なる梅干しより数倍美味いぞ!」


「はっ!某も1粒食して、味の甘さ酸味が梅干しより深いのを感じました。

そのままだと好き嫌いも出るでしょうが、芋焼酎お湯割りに入れたら旨味が増すのではないかと?2週間ほど前に試しました。

これなら上皇様の御許しが出るかと、本日御足労願いました次第です。」


一同

「天海殿、この干し梅と名護芋焼酎、今日買って帰ります。」

「「「某も!!」」」

もうこの後は我も我もと、名護芋焼酎のお湯割りに干し梅を入れ飲みまくる。


天海

「いや、今日の貴重な意見を頂いた御礼に、土産として芋焼酎1升瓶を1本と干し梅中袋(50個入り)1袋差し上げましょう。」


一同

「「「やったぞ!!!」」」


信長

「いや余が全て買い求めよう。」


一同

「「「え!!!!!(泣)」」」


「ふははははは!心配するな、買い求めた中から1升瓶と4合瓶を3本ずつ。

干し梅はその100個入り大袋を3袋、皆に土産として持たせようではないか。」


一同

「「「おおおおおーーー」」」


「台湾からの輸入品でこれ程美味い。通常の梅干しよりも、かなり高い値段ではないのか?」


天海

「ええ仕入れ値が、その100個入り大袋で織田金貨1万円ですね。」


「ふむ。余と帰蝶の鑑定眼で同じ物をこの地で作る。さすれば大袋1,000円で売るのも可能だ、庶民にも行き渡る値段であろう。

泡盛はまだ甕か壷、あるいは量り売りだったな。1升瓶など織田直轄領以外では作れない。

仮に作れてもガラスは高価だ1本10万円はする。」


県知事

「高いガラス瓶に入れるのは、勿体ない気もしますが。」


天海

「それが上皇様に紹介された"ガラス職人"5名が毎日大量に作っております。

その貴重な技術を織田幕府名護酒造の、名護出身技術者10人にのみ伝授してもらってます。」


県知事

「兄上様、良いのですか?」


「構わん。材料を入れた20kg袋があるが、配合は余しか知らぬ。ガラスは作れても原料が作れん。

その原料も何なのか、南蛮か明の職人でなければ検討もつかぬであろう。」


天海

「そこで皆様に御相談です。この名護芋焼酎、瓶入りで売値を幾らにすれば良いか?」


役人A

「臭みが無く酒精も強いゆえ量り売りなら、泡盛の倍で良いと思うが瓶の値段が。。。」


役人B

「確かにな、1度これを飲めばもう泡盛には戻れん。ましてや酒精の弱いドブロクなんぞとても無理だ。」


役人C

「瓶の値段を決めるのが先ではないですか?焼酎独特の臭いを消す事に成功し、甘い香りは残っている。

なのに酒精が強い酒など今まで聞いたことはないですので、これは売れますよ。

瓶の値段次第かと思われます。」


県知事

「天海殿、ガラスの瓶については我等では想像がつかぬ。原価が分からぬ以上、値決めについては芋焼酎量り売りなら泡盛の倍。

瓶は硝子取引価格、、と言っても1本10万円では贈答品としてしか買えぬのではないかな?」


天海

「ですが、その価格では泡盛との競争に勝てません。」


信長

「余は酒が飲めんが、何も沖縄で泡盛と喧嘩する必要は無かろう?

100年以上前から普及している酒だ。匂いがキツかろうと大衆に指示されている以上、この地で価格を下げてまで勝負する必要は無い。」


役人D

「なるほど、名護芋焼酎は高級酒として売り出しますか?」


信長

「芋焼酎のみ量り売りで泡盛の2倍弱。

別途4号瓶3万円、一升瓶で8万円を預り金として先に貰う。

後程、瓶を返却すれば返金する。

瓶泥棒が出ないよう、購入時に顔と姿を"写真"に撮り"自動登録"する。

写真は織田幕府にしか無い技術だ。南蛮・伴天連・明どこにも無い。

割れて半分しか返却出来なくても、その分は半額で買い取ってやれ。暫くはそれで良いだろう。」


都知事

「しばらくは、とは?」


「硝子は原材料さえ分かれば誰でも作れる。勿論、こんな綺麗には無理だがな。

これは自動に作る機械を余が神力にて創造したもの。

職人達の手作業でも作れるが大量生産は無理だ。暫くと言ったのは、2年間ほど高値で明・南蛮等に硝子製品を売りまくる。

そして1575年を目処に機械を増やし大量生産して市場に流す。原材料の配合や技術等も教えてやる。当然単純な作りの瓶や硝子製品は大暴落するであろう。

明や、南蛮・伴天連どもからガッツリ儲けて、その後暴落だ。

これは経済戦争。立派な戦だw」


天海

「。。。そこまで考えておるとは。。。恐ろしい話しですな(汗)」


都知事

「では一般民衆に普及するのは1575年以降と?」


「いや、こういうのもあるぞ」


ズン!


信長の収納から1,8Lの紙パックに入った名護芋焼酎が出てきた。


天海

「これは!!紙?」


「こうやって開ける、飲んでみろ。」


役人E

「おお、まったく同じ味です。」


役人F

「紙なのに破れない。。そもそも硬い。。」


信長

「後ろに置いてある1升瓶の中身だけ移した。特殊な加工をしているが原料は紙だ。瓶と違い預り金も要らぬし払い戻しもせん。だがな今はこの技術を沖縄では出さぬぞ。」


都知事

「えっ!何故でしょうか?」


「泡盛が負けるだろ、古くからの製造業者が潰れてしまう。

琉球時代から続く地元の特産品を消滅させてはならぬ。

今この地は"織田幕府"直轄領であるゆえ余の領民である。それを織田幕府名護酒造が潰したとあっては、天下布武・富国強兵の道に外れる"外道"となる。」


一同

「。。。。。。。(感動)」


「天海、よくぞここまで品質を改善してくれた。そなたの研究努力の賜物であるぞ。

干し梅の製造方法に設備等は年内に余が設置しよう。

名護芋焼酎は高値で売るが干し梅を安値で売れる。」


天海

「はっ!干し梅を売って売って売りまくります。」


「うむ、その意気や良し。

全国的には名護芋焼酎紙パック1,8Lを買ったら、サービス品として干し梅50個入り中袋を付けてやれ。

900mLなら20個入り小袋だな。それなら1,8Lを買う者が増えるだろう。

沖縄での泡盛の需要を邪魔する事にはならぬ。県知事は全国的会合で、泡盛と名護芋焼酎の両方を宣伝するのだぞ。片手落ちにならぬよう気を使えよ。」


織田秀成・沖縄県知事

「はっ!心得ました。」


「うむ、今日はここまでだ。天海行くぞ。


「はっ!」


ーーーーーーーーーーーー


この後、信長と天海はお市の方と茶々を交え、楽しい夕食会を開きました。

実に嬉しそうに心の底から笑うお市の笑顔。6歳になった茶々も両親の愛情を受け、すくすく成長している。

浅井長政をこの沖縄の地で商人として、人生やり直させて本当に良かったと安心するのでした。


翌日

与那国島の海軍基地と西表島の陸空軍基地を瞬時に設置。

Android兵士をそれぞれ3万人ずつ配備した。

住民は全員、前日に名護に移転させているので神力を使い放題。

まさにチート織田信長を

久々に"かまし"まくった。


生まれて初めて住む100㎡のマンションに全員固まり、風呂とサウナで骨抜きにされ、CoCo壱番屋カツカレーで止めをさされ、織田幕府へ生涯の忠誠を誓うという。


うーーーんフィクションです。

m(_ _)m

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