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第4話 ギフト・スキルを試して幸せな元日


1570年1月1日 5:00

岐阜城


「帰蝶、本当に戻ったようだぞ。」


「はい殿、まさしく岐阜の御城ですね。」


安土城に移る1576年までの10年間、織田家拠点としていた岐阜城(旧稲葉山城)

金華山頂にある城内から見慣れた風景を、懐かしげに見下ろす二人。


「早速だがゲネからもらったスキルやギフトなるもの、試す必要があるな。

帰蝶、未来の火縄銃に代わる物を出してみてくれ。」


「はい殿」


帰蝶が火縄銃2000年以降と念ずると、Ama○○○の様なショッピングサイトが現れた。


「わあ~こんなに一杯…私にはどれが良いのか分かりません。」


「ん~帰蝶にだけ何か見えるようだな。そんなに多いのか?」


「はい次から次と…あれこれは?」


右上にある情報共有(但し1人のみ)と書かれている、青いボタンを押してみる。


『ショッピングモール共有者を設定しますか?』


帰蝶の脳内に直接響く声。


「え!はっはい」


『共有者は1人のみです。その方が亡くならない限り他者に変える事はできません。

誰を設定しますか?』


『私の夫、織田信長様でお願いします。』


帰蝶が何かとやり取りしているのを感じた信長は、邪魔にならないよう黙って見つめていた。


『了解しました。濃姫夫・織田信長をショッピング共有者として設定します。』


その瞬間、信長の目前の空間にもサイトが出現する。


「おおーーーこれは!!凄いな」


突然現れた100インチサイズのタブレット画面。

それを瞬時に理解し、器用に操作する信長。流石SSS+++レベル頭脳持ち。


「これだな!軽くて連射が可能だ!」


信長がポチっと押したのは

アメリカ陸軍空軍で採用されているAPC9サブマシンガン。


口径9mm重量2.5㎏

弾丸9x19mmパラベラム弾

装弾数30発

発射速度1080発/分

射程100m


『共有者が購入ボタンを押しました。許可しますか?』


『はいお願いします。』


帰蝶が答えた瞬間

ポンッ!

目の前にAPC9サブマシンガン

1丁が現れた。


「おおー!」「わあ~!」


『共有者ショッピングに自動許可設定をすると、今後は許可確認が不要になります。

自動許可設定にしますか?』


『はいお願いします。』


『ピンポンパン設定完了しました。共有者、織田信長様も神力無限をお持ちのようです。

商品対価の神力は織田信長様からも引き出せます。

また神力をお持ちの方は商品に触れるだけで、使用《《マニュアル》》が脳にインプットされます。とても便利な機能です。

今後とも宜しくお願いします。』


『《《マニュアル》》?多分、使い方の事ですね。こちらこそ宜しくお願いします。』


目の前に現れたAPC9サブマシンガンをマジマジと見つめる信長。


「殿。触れるだけで使い方が理解できるそうですよ。」


「ほお~。流石ゲネのギフト便利なものだ。」


早速触れると瞬時に理解出来た。


「これがあれば年内に天下統一出来るぞ。

ただ死体の山になってしまうな。これから日本の発展のために人材は幾らでも必要だ。

無駄な殺生は避けねばならん。」


「そうですね。殿は共有者設定済みですので、このままショッピングサイトなるものは開けておきます。

御自分の神力を対価に他の武具や、便利な未来商品をお買上下さい。」


「ああ十分に活用させてもらおう。その前に1つ自分のスキルを試してみたい。」


そう言うと信長は手に持つAPC9をコピーと念じてみた。

ポンッ!


「まあ!!」


「どうやら上手くいったようだな。」


二人の前にAPC9が100丁現れる。

信長のスキルチート創造錬金コピー術、濃姫の出した未来兵器にも適用された。


シュ!

そのAPC9が一瞬で全て消えた。

「えっ!」驚く濃姫


「チート収納とやらも問題ないな。

これで戦場等の帰蝶と離れた場所でも、現物を収納しておけばコピーで増やせる。

チートとは便利だがズルイ物だなぁw」


ポンッ!

再びAPC9×100丁を取り出す信長。


「殿、このコピーと収納は凄過ぎる能力ですね。

もし食べ物も問題なければ世の中を変えてしまいます。」


「流石だな帰蝶、そこに気付いたか。

武器弾薬だけではない、兵糧の心配も無くなり兵站を担う輜重兵も要らなくなる。

何よりも飢饉で民が飢える事が無い。

とは言え与えすぎると人は楽をしたがるからな。

農作業を怠け遊び呆ける愚民が出ぬよう、しっかり管理せねばな。」


「そうですね、日々を真面目に働き努力して生きる。

大切な勤労意欲を失うと国が傾きます。

この能力は戦場の兵站業務を除き、飢饉等やむを得ない場合に使用するのが良さそうですね。」


「ああ特に食料品の扱いは慎重にせねばな。

何か未来で美味そうな食べ物は無いか?」


「はい私の頭に先程から直接、これがお勧めよと語りかけてくるのですが?」


「ほおショッピングと言うたか?その声わしも聞いてみたいな。」


『共有者なら設定できますよ~。』


『あら、そうなのですね。ではお願いします。』


『濃姫様の旦那様の織田信長殿様。ワタシがショッピングモール管理者のディアナ・アグロンと申します。

どうぞディアとお呼びください。』


『うむ、ではディア早速だがお勧めを見せてくれ。』


『はい殿様。スイーツ特集ページです。』


「「おおーーー(きゃぁ~)」」


甘いものには目がない二人。

信長はキャラメルクリームチーズがたっぷりかかったロールケーキ。

帰蝶は目にも鮮やかキラキラ光輝くフルーツタルトケーキを注文。


ポンッ!

「「おおーーー(きゃぁ~)」」


すぐに食べようとする二人にディアが厳しく


『駄目ですよ寝起きでしょ二人とも、ちゃんと歯磨きをして下さい。』


ポンッ!

令和の歯磨きセットを二つ取り出す。


『殿様の神力から引き落としました。』


「なるほど…確かにディアの言う通りだ。起きたらまずは歯磨き洗面だな。」


「私とした事が…はしたない限りで恥ずかしいです…」


『ではこれもどうぞ。初回ショッピング限定クーポンで無料購入できますので。』


ポンッ!

ディアはTOTOの高級化粧洗面台Vシリーズを取り出す。


「すごい!殿、ここから綺麗な水が出ます!」


『美濃の厳しい冬に優しいお湯も出ますよ♡』


「おおーーー何と言う……」


『排水は勝手に異空間に消滅しますからお気になさらずに♡』


「凄すぎて"すごい"以外の言葉が出ない…」


「殿……その…コピーなど…」


「それだ!」


ポンッ!


「そんなに…出さなくても…」


「すまん…興奮してな…つい…」


『殿様~家臣への贈答品に使えば奥方も家族も喜び、心が掌握できますよ~♡』


「それだ!…いやなに…ディアの言う贈答品にしようと思ってな…」


「…はい殿。お気の召すままに…」


こうして二人は

TOTOの高級化粧洗面台Vシリーズ10台に取り囲まれた寝室でスイーツを完食し、それはそれは幸せな元日の朝を迎えたのでした。


ーーーーーーーーーー


「信長の庶子」というネット小説を読んでいわゆる"if物語"の面白さを知りました。


元々戦国時代、特に織田信長が好きで某国営放送局の大河ドラマは戦国物と幕末物は欠かさず見てます。

今年(2024年)は1月で早々にリタイヤwちょっと…ねえ…


本能寺、清洲城、安土城、関ケ原等の跡地巡りをしたり、新撰組の池田屋跡地が居酒屋はなの舞になってたのにはビックリ!

店内趣向を凝らし幕末の雰囲気を出していて思いのほか楽しめました。

7~8年も前の事なので、コロナ禍を乗りきって今も営業されてれば嬉しいのですが。


ただその時代を自分が書くとなるとかなり躊躇いましたね。

年号・西暦・役職も○○の守とか。

そもそも名前も諱で呼ぶ事は無いから、長ったらしい呼び名とかね。

本当の歴史があるので完全オリジナル小説の様に名前、国名、年代とか自由に書けない訳です。


本能寺の変などの超メジャーな出来事であれば天正10年(1582年)6月2日とか記憶してるので執筆も楽です。


でも例えば信長が羽柴秀吉に中国攻めを命じたのが《《1577年》》とか

《《1580年》》に石山本願寺を屈服させたとか。

その出来事は覚えてますが、正直何年だったか?なんて現役の学生でもなければ中々スラスラ出てくるのは難しいですよね。


そんな事を考えてしまうと書くことに踏みきれなかったんです。

ですがやはり自分の一番好きな人物。

それを自分の思いどおりに"超強力"にパワーアップさせて描いてみたいw

何とか本能寺の変は回避させてあげたい。

そんな思いから一歩踏み出して見ました。


まあ今は昔の様に辞書を引くでも無く、便利な時代になりましたね。

スマホに向かって「伊勢長島一向一揆」と言うだけで《《1574年平定》》と出てくるんですよ。

これがなきゃとてもじゃ無いが今の執筆速度は出せません。

スマホ様々ですm(_ _)m


昔風な台詞回しだけはスマホでも解決は難しいので、「大河ドラマではこんな感じだったな?」とか想像で書いてますね。

どうにも分からないのは思い切り現代風で逃げてますw


毎日が日本史テスト前日の一夜漬け状態で、「あ~こっちの戦が先だったんだ?」みたいに改めて気付かされる事もあり、それはそれで楽しめてるかも。


悪戦苦闘しながらも必ず完結させますので宜しくお願いします。


さてさて信長と帰蝶もはまったスイーツですが。

ラ・メゾン アンソレイユターブル パティスリー・アトレ亀戸店のフルーツタルトケーキ。

絶品なんだよーーーm(_ _)m


あんなもの戦国時代に食べたらもう大変ですよねw

アトレ亀戸店なら車で10分だし買ってきまーす。



信長が呼ぶ時のみ"帰蝶"


他は"濃姫"呼びに統一しました。




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