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第129話 ドーバー海峡・日英海戦

 1575年3月1日8:40


 ドーバー海峡

 イングランド王国ドーバー沖10km


 イングランド海軍討伐軍旗艦

 イージスシステム搭載鑑・尾張1号

 長さ700m・幅100mの超大型鉄鋼イージス戦闘艦の中にある120㎡信長の豪華提督室。


 織田信長皇帝閣下(提督)

「有楽斎!又左《利家》!今日は空母として本来の戦法である航空戦力は封印する。

 尾張1号も主砲は使わず30ミリ機関砲のみで対応する。」


 第6空母・織田有楽斎大将

「はっ!我が空母の航空戦力は指示通り全て、織田スペイン空軍基地に置いて参りました。対艦ミサイルの準備は整っておりますが撃ちますか?」


「いらん、空母の役割りは押し通すのみだ。ニヤリ」


 第5空母・前田利家大将

「押し通すのみ?それはもしや相手の船にぶつかれと?」


「そうだ単純明快!物理的に圧倒し力で押し潰す古典的な戦法だ。」


 有楽斎

「確かに相手は木造船。この空母とは名ばかりの動く島に衝突されたら撃沈ですね。」


「ああ又左の第5空母はドーバー沖の北側ディール方面へ転移させる故、そこから南下してこい。」


「有楽斎殿の第6空母と挟み撃ちですな。ニヤリ」


「そうだ、必死に逃亡する先に又左の島が猛スピードで迫ってくる。絶望感以外の何も生まれない。」


 有楽斎

「兄上様。爆死や焼死者は出ないでしょうが、相当数の溺死者が予想されまする…宜しいのですかな?」


「そのために信忠をスペイン基地に残し、余がこの場に出ばって来た。溺死寸前の兵士 "のみ"全て遠隔収納して助命をしてやる。」


 前田利家

「溺死寸前のみ?そんな限定的な事が可能なのですか?」


「余の神力も年々進化しておる。負傷や体力限界で泳ぐのが困難になった者のみ、自動的に選別して収納する。」


 有楽斎

「神力の進化……もはや使徒を超越して神そのものですよね兄上様?」


「馬鹿を言え俺は人間だw少々増長しておる奴等だが、船乗りの育成には長い時がかかる。

 この戦はイングランド海軍のみに売った喧嘩だ。それで上下関係をはっきりさせ、日英同盟を締結する。

 その時に熟練船乗りを民間輸送船等で活用すれば一石二鳥だろ。織田海軍には1人も入隊させぬがなニヤリ。」


 浅野翔吾

「ピーピー連絡!!イングランド海軍150隻、海賊王ドレーク10隻、同じく海賊ホーキンスの私掠船7隻、総数167隻・約20,000人!出揃いました。

 live全世界配信も準備万端!いつでも行けます。因みに本日あらゆる角度から100キャメ(100カメラw)で狙ってますのでビシッと決めて下さい以上!」


「ラジャーw頃合いよし!そろそろ始めるぞ。又左、転移終了後すぐに南下開始だ!全速力で南へ進め!」


「ラジャー!!」


 シュン!


 **********


 1575年3月1日9:00


 イングランド海軍


 ジョン・ホーキンス(私掠船提督)

「見えたぞ!でかい島が1島に鉄鋼戦艦が1隻?それだけだ…」


 フランシス・ドレーク(海賊王)

「何時も見るNewsだと100隻以上の巨大鉄鋼艦がうじゃうじゃいるのに何故だ?

 だが本当にあれが船なのか?どう見ても島にしか見えん……」


 イングランド海軍将校

「何だあの島は!全艦片舷斉射準備!」


 この時代のイングランド海軍水兵達は、シードッグと呼ばれる熟練船乗りを大勢揃えており、軍隊の質においてフェリペ2世のスペイン無敵艦隊より遥かにレベルが高かった。


「「「アイアイサー!!」」」


「外すなよ!的はでかいぞーー撃て!!」


 150隻を超えるイングランド艦船からの一斉砲撃が、織田有楽斎大将の第6空母へと殺到した。


 ドガン!ズガン!バゴン!

 激しい爆音と煙に包まれる空母。


「全弾命中!!」

「やったか!」

「動きが遅いからなw狙い放題だ!」

「少なくとも大破だろ!」


 海軍将校

「油断するな!全艦第2弾!片舷斉射準備!」


「「「アイアイサー!!」」」


 その時、煙の中から4~5mの高波が艦隊に襲ってきて、波の後に突如スピードを上げた第6空母が現れる。

 その威厳のある勇姿にさすがのシードッグ達も狼狽する。


「おい!無傷だぞ…」

「それどころか物凄い速さだ!」

「あれ!まさか突っ込んでくる気か?」

「……嘘だろ(汗)あんな物とぶつかってみろ、一溜まりもないぞ…」


 フランシス・ドレーク

「ジョン!どうする?あの速さでまともに衝突したら抗う術なんか無いぞ!」


 ジョン・ホーキンス

「に、逃げるぞフランシス!俺達は船さえあれば生きていける。イングランドと心中するのは御免だ!」


 ドレーク

「よし決まりだ!おい野郎ども!反転して全速力で北に向かえ!ディール沖合いを抜けてラムズゲートでやり過ごすぞ!」


 国家に縛られない強かな生き方をしてきた海賊王と私掠船提督。機をみるに敏な動きで、自分たちに利の無い戦線を離脱していく。


 イングランド兵士

「艦長!!ドレーク達が逃げて行きます!」


「何だと!!クソッ!だから海賊風情と連合軍を組むのは嫌だったんだ!」


「艦長!!!!!敵が島がさらにスピードを上げました!!」


 有楽斎の第6空母は80kmから150kmのトップスビードへギアを上げた!


「ダメだ!!!もう間に合わん!」

「ギャーーーーーヤメローーー」

「ぶつかるぞーー何かに掴まれ!!」


 バキバキバキ!メリメリ!

 ガガガガガー!グシャグシャ


 縦8,000m横20,000m=1億6千万㎡=160k㎡

 山手線内側面積の実に2,5倍の空母《島》が時速150kmで突っ込んでくる。その圧倒的物理破壊力!誰にもどうする事も出来ない。

 イングランド海軍150隻の半数以上が破壊され、ドーバー海峡に沈んでゆく。


 信長

「有楽斎!そのままドーバーの海岸線に乗り上げろ。それで残りの船も終わりだ送れ!」


「ラジャー!10式戦車(改)を上陸させ橋頭堡を作りますか?送れ!」


「その必要はない!今回はイングランド海軍との戦だ。あくまでも最終戦略は占領では無く同盟締結。いまは橋頭堡などいらん、船を全滅させたら速やかに離脱せい。」


「ラジャー!」


「遠隔収納で約1万人の熟練シードッグを救助できた。自力でドーバー海岸線に戻れた8千人ほどの者も全員捕虜として収納だ。これは今後船乗りとして民間輸送で大きな力になる。それだけで大収穫だニヤリ。」


 その頃、前田利家の第5空母は、戦場を離脱し北上してくるドレーク達17隻の海賊船団を発見した


 利家

「ほお皇帝閣下の申す通りだ。しかし17隻とは少ないなあ。

 皆の物押し潰すぞ!スピードを150kmに上げろ!」


 大迫力でどんどん迫ってくる空母《島》


 フランシス・ドレーク

「あれは新手か?なんでディール方面から敵が来るんだ!回避が間に合わん!!!」


 ジョン・ホーキンス

「終わった……あのNewsで見た艦隊は作り物だと思いたかったが、全て現実だったんだな…俺達の船なんて信長からすれば蟻以下だ…」


 前田利家大将・第5空母の激突戦法に、何の抵抗もできず一瞬で海の藻屑と消えた17隻の海賊船団。


「皇帝閣下!ディール沖合い敵船団17隻押し潰しました!そのまま南下して合流します。送れ!」


「ラジャー!ご苦労である。その海域は波が荒い故、いま全員自動遠隔収納を終えたとこだ。又左が合流後スペインに戻るぞ。以上!」


 ドーバー海峡・日英海戦"もどき"はこうして幕を下ろした。

 当時のイングランド海軍の軍船197隻のうち、投入した150隻の船舶を失ったうえに、18,000人の熟練船乗りも捕虜として信長に収納された。

 この一部始終は全世界にlive配信され、その後1週間に渡りNewsで何度も放映される。


 この事実は大日本皇国の凄まじい軍事力を世界に知らしめ、それに抵抗する事は無意味であるとの認識を改めて植え付ける事となる。


 織田信長

「結局、尾張1号の30ミリ機関砲×12門。1発も撃つ場面が無かったなw」


 いや今回はそれどころか、新浮島型東京ドーム略して空母wをぶつけただけで、弾薬一切使ってませんから。。。

 省エネで環境に優しい戦でしたね。

 また明日。


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