第128話 出産&イングランド宣戦布告
1575年2月1日
織田宗家大陸・東京地区総合基地
織田宗家城・最上階100F織田信長自宅
ワンフロアー(300m×200m=6万㎡)
(居住区)
濃姫と6人の側室にはそれぞれ
3,000㎡の自宅が与えられている上に、1万㎡のリビングダイニングキッチンは、共用スペースとして家族全員の寛ぎの場となっている。
(その他共有施設)
天然温泉大浴場
ジムトレーニングルーム
ボーリング場(5レーン)
武道場・射撃場・図書室・ミニシアター(50席)等々が完備されているが、極めつけは織田濃姫クリニック・織田宗家城分院まで設けられ、家族の健康管理を担っている。
織田信長
「まだ約2ヘクタール=2万㎡"土地"が余っているな。」
濃姫
「貴方さま"土地"って……ビルの1フロアーの"余剰スペース"ですね。」
「まあそうだなw皆の出産で子の数も増えた。何か新たな施設を創造したいのだがな?」
「3,000㎡はエリザベス1世・グロリア王女のために空けておくとして、残り16,000㎡もあるのですね。皆の意見も聞いてまとめておきます。」
濃姫クリニックで定期的に経過観察を受け、快適なマタニティーライフを過ごした信長の側室姫君一同。
一例をあげると初産の井伊の方。胎内で逆子になっていたのだが、聖女濃姫のチート回復により正常な状態に戻されていた。
悪阻の酷かった養観の方にも即対応、90%の緩和処置を行い本人に感謝されている。
信長
「悪阻を10%だけ残したのには何かしら意味があるのかな?」
濃姫
「はい、冬姫の出産から13年も経っています。悪阻を完全に取り除くと母親としての実感が薄れるやも知れません。
少しでも自然な状態を残しておく事が可能なのも、チート回復ならではのテクニックですのよ。」
「なるほどのお~。こればかりは男の我等には分からんわいw」
昨年1574年12月10日
初産にて無事に女子を授かった於鍋の方を皮切りにして、
井伊の方・初産
女子・1575年1月10日
坂氏の方(信孝母)
女子・1575年1月15日
養観の方(冬姫母)
男子・1575年1月20日
あここちゃん(さき姫母)
男子・1575年1月25日
みいちゃん(翔平&真美姫双子の母)
男子・1575年1月30日
一姫二太郎ならぬ三姫三太郎
六人の子宝に恵まれたのでした。
濃姫
『ふふふ、まだ皇帝閣下にも言ってないですけどwエリザベスも既に懐妊していますからね。イングランドも貴方の物になりますよ。
"大日本皇国の種馬皇帝閣下さま"』
………濃姫こわ~~い
**********
1575年2月20日 17:30
イングランド海賊王
フランシス・ドレーク(32歳)
「女王陛下様!一体どうしたと言うのです!」
大日本皇国との英日安保条約を締結し、強固な軍事同盟を結ぶべきであると突然言い出したエリザベス1世女王。戸惑いを隠せないイングランドの英雄ドレーク。
セシル大蔵卿やウォルシンガム国王秘書長官等の重臣達も、普段は"卑しい海賊風情"と見下しているドレークに賛同している。
ジョン・ホーキンス(43歳・ドレークの従兄弟同じく海賊・私掠船提督)
「ドレークの言うとおりだ!俺たち2人のスペイン商船への海賊行為でどれだけイングランド王国に富をもたらしたのか、忘れた訳ではなかろう!
それなのに何故!織田信長なんかに屈服しなきゃならん!
それともイングランド海軍は腑抜け揃いなのか?どうなんだセシル!」
セシル大蔵卿
「女王陛下の前で口が過ぎるぞホーキンス!だがこの件に関しては、儂やウォルシンガムを始め他の重臣達も誰1人として賛成などしておらん!
女王陛下様!改めて考え直して頂きたくお願いします。」
ウォルシンガム国王秘書長官
「女王様。いまやイングランド海軍は、スピードを重視した快速帆船と2,000門を超える軽砲での武装を完了致しました。フェリペの無敵艦隊にも負けはしません。
それにスペイン人から悪魔の化身ドラコと恐れられているドレークにホーキンスの大海賊2人も協力するとの事!もはや大日本海軍も恐れることは御座いません。」
エリザベス1世女王
「はあ~~~揃いも揃ってバカばかり……空から爆弾落とされてどう対処する気なのかしら?近衛隊長!このバカ達お帰りよ。門までお連れして。」
イングランド王国・第1近衛部隊隊長
「はっ!皆の者女王陛下の命である!その者達を即刻この部屋から連れだせ!」
エリザベスの護衛に付いていた近衛兵50人が、セシル大蔵卿等イングランド重鎮達を取り囲む。
「例え大蔵卿といえど女王陛下の御言葉にて、大人しく外に出てもらいましょう。」
スチャ!カチャ!近衛兵全員が剣に手を掛ける。
海賊王ドレーク
「クッ!後で泣きついて来ても知らねえからな!ジョン行くぞ!俺達2人の海賊勢力がいなきゃイングランド海軍は終わりだろうよ!知ったことか!」
ウォルシンガム
「秘書長官を勤めるこのウォルシンガムの意見をバカとおっしゃいますか……織田信長に誑かされた女王陛下、我等にはこのイングランドを守る義務があるのですぞ!攻撃こそ最大の防御、今日は引き下がりますがどうぞお忘れなく。」
エリザベス1世女王
「はあ~~~相手の力量を正確に把握できない…いやしたくないのでしょう。都合の悪い事から目を背け現実逃避しているからバカだと言ったのよ。
イングランドを守る義務を言うなら、全国民の命を危険に晒そうとする貴方達こそ逆賊に等しくてよ。さっさと出て行きなさい!」
悔しそうな表情を浮かべながら、女王陛下執務室を退室しようとするドアの前にズン!
突如現れた織田信長
「良いではないかグロリア。戦いたくてウズウズしているのであろう?
おいそこの馬鹿ども。
来月まで待ってやるから兵と軍備を整えろ。3月1日9:00!!
余が率いる織田幕府海軍がドーバー海峡に侵攻する。これはイングランド海軍への正式な宣戦布告である!!ほら織田テレビの全国liveNewsで放映されてるぞ。もう逃げられんなニヤリ」
「なっ!」
セシル大蔵卿は大慌てで窓から外を見ると、何時もの如く空中に特大ディスプレイが浮かび、女王執務内の様子がlive配信されていた。
アップで映された自分の姿を眺めながら
「貴様!最初からそのつもりで女王陛下を焚き付けたな(怒り)」
「何の事だ?ニヤリ。それよりどうする?大日本皇国の宣戦布告!恐ろしいから止めて下さい、命だけはお助け下さい。と今ここで詫びるのであれば、土下座して余の靴を舐めるだけで許してやるぞww」
海賊王ドレーク
「てめぇ!コノヤローー」
武器携帯が許されていない女王執務室。ドレークは素早い動きで近衛兵から剣を奪い取り、信長に斬りかかったのだが
カン!ボゴ!
信長は左腕に装着したガントレットで攻撃を防ぎ、ドレークの鳩尾に右当身をカウンターで決めたのだった。
「ウガッ!!!オロオロオロオロ」
のたうち回りながら胃の内容物を吐きまくる、イングランド海賊王。
海賊ジョン・ホーキンス
『はっ、速い!動きが全く見えなかった(汗)』
第1近衛部隊隊長
『なんてスピードだ!Newsではスーパスローで見せてくれるが、実際は人が突然消えたとしか言いようがない(汗)』
「どうした?悪魔の化身ドラコなんだろ?こんなもんなのかw
おい、そこのもう1匹の海賊!ホーキンスとか言ったな、かかって来いよ。」
エリザベス1世女王陛下
「あなたさま~。もうこの執務室内で血なま臭いのは止めましょう。それよりディナーへエスコートしてくれますか?」
「ああ元よりそれで来たんだが、馬鹿どもが騒いでいたからついな…許せグロリア。おいそこの大蔵卿!忘れるなよドーバー海峡で会おう。」
シュン!
エリザベス1世と共に消える織田信長
第1近衛部隊隊長
『騎士として生まれ育った自分に海戦の事は正直分からない。
だが指揮官があんな化け物とあっては、我がイングランド海軍でも勝てるとは思えん…』
大人しくエリザベス女王陛下に任せておけば良いものを、力無きプライドは国家を破滅させます。また明日。
ーーーーーーーーーーーー
信長装着のガントレット
本来そんな防具は信長には全く必要無いのですが、
「これは良いぞ帰蝶!これをポチっとしてくれ。余のチート錬金術で軽量化と硬度を上げ、見た目も良き物に変えてやる。
そうだな鮮やかな朱色で慶次郎に自慢してやるかw」
そう単なるファッションです…