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第126話 ここは何処?神様の世界なのか?

 1574年12月29日 早朝


「ここは何処なのだ?神様の住まう世界なのか?」


 イングランド王女エリザベス1世と同じく、29日早朝拉致されたのが、アンリ3世(23歳)フランス&ポーランド国王。


 但し爆睡していたため織田信長ドームスタジアムタウン・ODAホテルリゾート99Fにあるスペシャルスイートルームのベッド上で覚醒した。


「それにしても凄い眺めだ……普通なら雲の上から下界を見下している気分になる。だがここはどうだ!他にも同じような高さの建物や空飛ぶヘリ?ん?ヘリだと?

 あれは織田Newsでいつも見るアパッチとオスプレイじゃないか?って事はここは?もしかして大日本皇国?

 だとしたらどうする…噂に聞く転移ルームとやらを使えばパリに戻れる。大人しく従順なふりをして油断させておき、先ずは場所を把握するのが先だろうな。

 この豪勢な部屋にこの景色。

 優遇はされているらしいな。日本人め考えが甘い奴等だ、もし信長が来たら人質に取って強行突破でもするか?」


 ズン!突然現れた信長

「おっ!やっとお目覚めか?アンリ3世よニヤリ」


「うっ!!やはりそうか!!

 Newsで毎日見ている大日本皇国織田信長の顔だ。ここは大日本なのだな?お前ごときが俺をどうするつもりだ!事と次第によっては絞首刑にしてやるぞ、そこへ直り跪かぬか!

 フランスとポーランド国王の余に対して無礼であろうが、この極東の蛮族が身分をわきまえろ!!」


 跳ねっ返りの若者に業と横柄な態度、荒い口調で返答する信長。

「喚くな小僧!どうもしやしねーよ。それより絞首刑だの無礼だの、小僧ごときが1人で俺に何が出来るんだ!」

 その瞬間、音もなくアンリ3世の後ろに回る信長。


「はっ!!消えた?」


「おいおい冗談だろwいつものスピードの10%しか出してないのに消えた扱いw

 お前も元ポルトガル王のクソ餓鬼セバスティアン1世と同じく口だけ小僧だなw」


「うっ!ぐうぅぅぅ……」

 裸絞めで呆気なく意識を刈り取る。


「どいつもこいつも……骨のある若手国王は居ないのかね~。しかし一瞬で落としたのは不味いな、恐怖感を叩き込めてない。おい!起きろコラ!」


 背中に膝で活を入れ無理やり意識を戻す!


「ぐぶっ!!ゲホッゴホッ!」


「どうした!手応えのない小僧だな簡単に気を失いやがって!俺がその気なら今頃お前は死んでいたぞ小僧!」


 ボギャ!「ブギャアァ!!」

 信長得意の右ストレートを顔面に叩き込まれ、ベッドを通り越し窓際の壁にぶつかり止まったアンリ3世。


「いだいよぉーーごめんなはいーーゆるじでくらはい(大泣き)」

 眼底陥没&鼻骨粉砕の激痛にワンワン泣きながら床に這いつくばるフランス&ポーランド国王様。


 そんな姿に全く構わず右腕を肩からへし折った。バキッ!ボキッ!


「ガアァァァ!!!」

 脳が痛みを回避させるために、身体中を痙攣させ再び気を失わせる。

 シュッポ!


 テレパシー会話

『帰蝶、口の聞き方を知らない身の程知らずの小僧を収納した。ショック死したら困るから、今からそこに連れて行くのでヒールを頼む。』


『了解です、ショック死って…やり過ぎないで下さいよ。』


 帰蝶の待つ東京都江戸東区・織田城幕府濃姫クリニックに転移した。


 ズン!


 濃姫

「これは……やり過ぎでしょ!まったく……ヒール極小」


 信長

「ん?ヒール極小?それは初めて聞くのだが?重体患者にいつも"チート"ヒールを使っているのに今回それでは無いのだな?」


 顔面と右肩の修復は完璧に終えたのは見た目でも分かるが、脂汗を流しながらウンウン唸っている口悪小僧国王。


「ここまで痛めつけるのは、セバスティアン1世より酷い横柄な態度に物言いだったのかと?」


「ああ。余を絞首刑にしてやるとか、そこへ直り跪けとかさんざん喚いてなw終いには蛮族扱いしてくれたわいw本能寺の頃の余であれば、即座に斬り捨てたであろう。」


「なんですって!右肩ヒール極小解除!」


「ギャァーーーーーーー」

 右肩を抱え再び悲鳴を上げる口悪小僧国王。


「帰蝶!何をしたのだ?」


「はい、ヒール極小は痛みを半減させる低レベル治療です。"口悪小僧国王"にはそれで十分かと判断しました。ですがそれすら勿体無いと思い、右肩のヒールを解除、傷は元に戻り痛みがぶり返します。」


「……そんな事まで行えるとは……緩和された痛みが再び襲ってくる方が、何倍も辛いだろうな。」


「実はこの能力ついこの前備わったばかりで、試すにもなかなか非人間的な行いかと躊躇っていました。

 そこに井の中の蛙、口悪小僧国王の我が皇帝閣下へのあまりの態度の悪さに、思わず憤りを覚え行使したのです。」


「しかしこれでは泣きわめいて煩いぞ。年末連合稽古の邪魔になるし、下手をすれば本多忠勝か又左《利家》に斬り殺されかねん。」


「それなら声帯を毒で麻痺させます。無音で静かになりますから。」


「……まあ待て帰蝶落ち着くのだ。ヒール極小だけは掛けといてやれ。」


「はぁ~分かりました。これ"口悪小僧国王"今度悪態を付いたら肩だけでは無く、顔面も元の大怪我に戻すと心得なさい。極小ヒール」


「うぅぅぅぅ……」

 いまだにうめき声をもらす口悪小僧。


 濃姫

「それだけの複雑骨折、しかも3ヵ所。半減したくらいでは歩くのも辛いでしょう。

 これからお前の態度次第で痛みを取り除いてあげます。それはお前次第だから精々努力しなさい。」


 信長

「それと今日はイングランド女王エリザベス1世も招待している。

 プロテスタントのエリザベスと、フランス国内ではカトリックと言わざるえないお前とでは、婚姻の話も出ていたが現実的ではない。

 宗教的な対立にまで余がとやかく言う気は更々ないがな。それよりも小僧!きさま18歳年上の彼女のことを下賤の売春婦とうそぶいていたらしいな。」


「なんですって!!!」

 ヒュン!ヒュン!ズガズガ!


「キヒイィィーイヤアァァァ」

 いまだ床に座り込んで立てない口悪小僧の胯間すれすれに、濃姫の光槍が光速で発射され2本突き刺さる。

 生暖かいのでしょう胯間から湯気が立ち、みるみるズボンを濡らしていく……


「……折角のスペシャルスイートルームが臭いぞ……帰蝶どっちがやり過ぎなんだ?」


「女性に対して下賤の売春婦などと口に出すこいつは、最低最悪の人間です。両太ももと粗末なイチモツを貫いてやるところを自制心で抑えました!!!」


 怒りにブルブル震えながら答える濃姫の前で、恐怖でガクガクブルブル震えている口悪フランス国王小僧。


「………(汗)まあ何だ、小僧の小便と臭いだけは帰蝶のチートクリーンで清潔にしといてくれよ。とにかくエリザベスに心からの謝罪をしてもらうぞ。分かったか《《小便小僧》》」


「分かってますか?《《小便小僧》》!」


 濃姫に対してガクブル状態で必死に土下座をしながら、上下にブンブン首をふり肯定の意思を示すアンリ3世。

 どうやら信長より濃姫に生命の危険を感じているようである。


 その時ドアをノックして入室してきた浅野翔吾。

「おはようございます皇帝閣下!皇后陛下!《《小便小僧》》」


「うむ、早朝からご苦労。どうだ?これまでの様子全て収録したか?」


「はいバッチリです。5キャメラ駆使して顔もアップで使用前・使用後・ヒールで元通りニヤリ」


「うむでかしたぞ翔吾。当然最後までだなニヤリ」


「もちろん湯気まで詳細に顔入りでニヤリ」


 アンリ3世

「えっ??もしやもしやもしやーーー」


「では確認どうぞ!スタート」


 そこにはアンリ3世が目覚めてから小便小僧になるまでの全てが録画されていた。


「どうでしょうか?皇帝閣下、皇后陛下様」


「うむ、申し分無いな。しかしチョロチョロチョロと排尿音まで演出しおってwあんなものが全世界に流されたら、とてもでは無いが生きてはおれんぞ。」


「録画していると分かっていれば、もっとバッチリメイクアップきめてたのに(イラッ)」


「何をおっしゃいますか濃姫様。大日本皇国1の美女にこれ以上きめられたら、世界中の女性の嫉妬心をあおるだけ。視聴率低下につながります。」


「まあ相変わらず御上手な事、ウフフフフ。」


「うん?どうした?小便小僧?白目剥いて倒れているが?」


「これは現実逃避型の気絶ですね。まさか映像に撮られているとは創造もしてないでしょうから。どれどれ手のかかる小僧です。ヒール!」


 もっと気を失って現実から目を背けたかったハズだが、それすら許さない濃姫の回復神力。


「分かってるな小僧!少しでも逆らえばパリにこれがNewsで流される、勿論世界中にだがな。

 どうだ少しはエリザベスに謝罪したくなったであろう?」


「ふぁい!もひろんれふ!こころはら、しゃさいいたひまふ!」


「??帰蝶。言葉だけは何とかしてやれ。」


「仕方ないか…ヒール。さあ謝罪するのですね?」


「はい!心からの謝罪をエリザベス1世女王様に捧げます。今日は色々と御迷惑をお掛け致しました事、皇帝閣下様・皇后陛下様に謹んで御詫び申し上げます。」


「最初からそうしておれば良かったのだバカ小僧。これからちゃんとやれよ!ネーデルラントを潰すのなんざ朝飯前だからな。」


 翔吾

「その前にこのお漏らし映像を、朝から夜まで放映しますけどね。」


 小便小僧

「何でもすべて言うとおりに致しますので、どうかどうか放映だけは許して下さいませ。」

 プツン、、、ドサッ、、


 ここまで必死に喋っていたが痛みの限界を超えたのだろう、気を失いドサッと倒れ込んでしまった。


 濃姫

「しっかり反省したようですし、この辺にしときますか。でも多少の痛みは残しておきます。ヒール7割!」


 信長

「wまだ3割は痛いんだな。小僧も帰蝶の恐ろしさが身に染みただろうw」


 翔吾

「は、ははははははは(汗)」

『全回復はしないんだな……』


 濃姫

「翔吾!何か良からぬ事を考えてませんか?」


「とんでも御座いません(大汗)では某、会場チェックがありますので失礼いたします!!」


 ビューーーン!

 翔吾くん逃げました。


 これでフランスの無条件無血降伏が1歩前進したのでは?と思われる濃姫無双劇場が幕を切ったかも?ですねwまた明日。






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