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第122話 豪雪再利用からの気候改革

 1574年12月23日


 越後県・春日山城ビル

 80F副将軍執務室


 上杉謙信・副将軍

「(汗)雪は分かる…いや分からないが百歩譲って分かる。だが何で空の雪雲まで全て収納できるのだ!太陽サンサンサンシャインではないか。」


 織田信長

「何だサンサンサンシャインって…普通に日本晴れとかピーカンで良いだろ。」


「どこまで非常識なんだ…自然には勝てないなんて言葉すら通用しないとは…」


「さてと次に行くぞ」


「何処へだ?」


「収納したら出さないとなニヤリ」


 シュン!


 越後の民衆達

「雪が消えた!!!???」

「あああ神様~~~(祈る)」

「雪降ろしやんなくていい!」

「あ~り~が~た~や~」

「お天道様じゃ~洗濯しよう」

「奇跡じゃ~織田皇帝閣下さまの奇跡じゃ~」


 当然この様子はキャメラwにて撮影され、夕方17:00~の全世界Newsにて放映されます。


 *****


 インド・ゴア地区

 織田幕府・新ゴア州ヴァスコ駐屯地


 1億㎡=100k㎡の広大な土地に

 織田ゴア城

 織田ヴァスコ空軍基地

 織田ヴァスコ海軍基地

 APC9部隊30万人が常駐する

 織田家インド全域支配の中央基地である。


 織田長利

 幕府関白殿下直属軍参謀長・権中納言

「兄上様!副将軍殿も!灼熱のゴアにようこそ歓迎致します。」


 織田信長

「励んでおるか長利、今日はプレゼントを持って来たぞニヤリ」


 上杉謙信

「まさか!あれを出すのか?」


 長利

「あれ?とは何で御座いますか?」


「連日35℃を超えるらしいな。越後の豪雪地帯からたんまり雪を収納してきたぞ、上空1万mから降らせてやる。"パウダースノー"にして降らせてやるゆえ、地上には雪解け水の雨となり降ってくるであろう。

 温度も下がり大地の渇きを癒し快適な気温になるぞ。」


 長利

「パウダースノー??何ですかそれは?」


「粒子が細かいサラサラの粉雪だ。仮にそのまま落ちて来ても被害は出ない。まあ外はこの気温だ100%雨になって降ってくるだろう。」


 謙信

「皇帝閣下!1つ宜しいですか?」


「うむ、申せ」


「1万m上空へは自動操縦ラプターで飛ぶんでしょうか?」


「ああ~狭い地域ならそれでも良いがインドは広いからな、ここから遠隔操作で降らせてやる。まずは織田ゴア城の半径50km圏内で良いだろう。」


 謙信&長利

「「遠隔操作!!!」」


「ん?何を今さら驚いておる

 そんな物いくらでもやって来たぞ。例えば幅・深さともに100mの深さで掘った垂直の堀。あれも全て遠隔操作だろうが。」


 謙信

「それは分かりますが、此度は1万mもの遥かなる上空です、100mとは訳が違うと思いまするが。」


「ん?もう忘れたのか?天罰!比叡山延暦寺・天上落下を。

 あれは上空5,000mから岩石や瓦礫木材などたっぷり降らして、土砂崩れ状態にしてやった。まあもうすぐ5年になるから忘れるのも無理ないかw」


 謙信&長利

「「いやいやいやいや、忘れないから!!」」


 謙信

「あれを知らない日本人など存在しません。」


 長利

「噂は流れてましたが、やはり兄上様の仕業だったのですね……」


「言ってなかったか?」


「はい聞いてません。と言うより怖くて誰も聞けませんでした。」


「比叡山延暦寺天罰のことは越後にも直ぐに伝わったが、まだ皇帝閣下に会う前で確認しようがなかった……」


「あの頃はまだ延暦寺も石山本願寺一向衆もやりたい放題。

 名ばかりの室町幕府に朝廷も役に立たぬ、手のつけられない状態であった。世の中が滅茶苦茶になるのも無理はない。だからこそ天罰という名の強烈な1手が必要だったのだ。」


 謙信

「皇帝閣下は創造神の使徒様ですから、閣下が下した罰は即ち天罰!これ必定かと。」


「あれから余の神力もより強力になった。長利、今日ここに来たのは微妙な位置調整をするためだ。

 明日以降は余が東京の織田城にいながら日本各地の雪を遠隔収納し、ゴアや信照のドバイ支所等に遠隔放出する。」


 長利

「東京からの遠隔操作……もう神その者ですね。でもそれが実現すれば本当に助かります。

 ここは連日熱波の猛暑が続き、地元の民達は12時から17時まで屋外作業はしません。と言うより暑くて出来ないです。

 ランチタイムに降らせて頂ければ屋外作業も捗るかと。」


 謙信

「越後や他の豪雪地帯も山のように積もった雪が無くなれば、昼間に仕事ができるゆえ本当に助かります。」


「ああ。では早速やってみるぞ。我等も屋外に出て実際に気温変化を体験してみようではないか。ターゲット上空1万m半径50km!!」


 肌を射す様な強烈な陽射しが遮られ、指定された範囲が薄暗くなる。


 ゴア市民及び織田幕府軍

「なんだ?どうして薄暗いんだ?」

「急に空の様子が変だな?」

「おかしい?雨雲は見当たらん。」

「この時期に雨なんか降るわけないだろ。」

「でもなんか涼しいな?」


 ポツポツ・ポツリポツリ・ザザーザザザー


「な?雨だ!雨だぞ!!」

「わーーーーー雨だーーー」

「やったーー涼しいぞ!!」


 越後雪解け水の冷たい雨が1時間降り注ぎ、35℃の気温が一気に22℃まで下がった。


 長利

「急な気温の変化で涼しいというより寒く感じますね。」


 信長

「まあ22℃あれば風邪はひかぬと思うが、寒暖差疲労は厄介だからな。

 明日からもこの時間に降らせる故、もう1枚着る物を用意するとか対策は任せる。慣れるのも早いとは思うがな。」


 謙信

「皇帝閣下、あの雪雲は如何なさるのでしょうか?」


「ああ気温が30℃を超えたら取り出すようにする。それで苛酷な直射日光が遮られ雪を降らせるであろう。もっとも今と同じで地上に着く頃は雨になってるだろう。」


 長利

「雲?あの空に浮かぶ雲ですか?皇帝閣下はもう何でもありなんですね(苦笑)

 いっそのこと大気そのものを入れ替えて、冷気と暖気が上手く混ざり会えば、灼熱地獄と豪雪地帯も20℃前後の快適な環境に生まれ変わるやも知れませんね。」


「それくらい造作もないことだ。」


 謙信&長利

「「えっ!!可能なのですか??」」


「中東地区に初めて降り立った時あまりの暑さに辟易としてな、その考えが閃き行動に移そうとした。ゲネ…いや天御中主神あめのみなかぬしのかみが枕元に現れ、その行為の危険性を指摘されたのだ。」


 長利

「危険性?」


「各地の環境はいにしえの時代から長く受け継がれ、動植物の生態系も土地の風土として受け継がれているとな。

 それを急に変えてしまうと、絶滅する動植物が出てくる。1度失った種は2度と復活する事は無い。」


 謙信

「確かに道理ですな。越後の冬は厳しいですが、冬大根は甘味が増します。儂は夏大根の辛味が好きですがな。ブリなどの魚も極寒の日本海で生き抜くために、真冬は脂の乗った大きな寒ブリが取れますな。」


「それよ、逆に梨などの果実は夏の暑さがあるからこそ甘くなるんだそうだ。ただ空間創造神が言うには大気入れ替えはやり過ぎとして、今日の様な多少の変化なら生活環境が良くなり、影響は少ないだろうとも言われた。」


「越後の経験で言うと3~4mの豪雪さえ無くなれば10cmくらいの積雪等さほど苦にはならない。

 雪降ろしをして眠りについても、夜中に降り積もった雪の重みで家が潰れ、圧死した人々を何人も見てきた。

 その時ほど自然に対する己の無力感を思い知らされた事はない。

 もしそれが救われるのであれば

 あらゆる豪雪地帯で実行して頂きたく、切にお願い申し上げます。」


「ああ極端に変えすぎるのは問題も多い故、先ずは雪国の積雪を9割減らす。だが気温はプラス5℃程度に抑える。収容した雪はこの時期雨の降らない関東平野の水瓶(ダム)に持っていく。夏場には全国に行き渡らせる。大日本皇国の水事情が劇的に改善するであろう。」


 長利

「ゴアや中東の灼熱地獄はどの程度の緩和に?」


「35℃の暑さは異常だが、冷夏だと農作物の成長に甚大な被害が出る。今日は少しやり過ぎたが、最高気温30℃を目安にしよう。その代わり大気中の水分を収納して湿度を落とせば、ネットリした暑さがサラサラの気候に変化する。」


「身体中にまとわりつく様な不快感。それが解消されるだけでも助かります。」


「農作物の不良や生態系の破壊に細心の注意を払いながら、大日本皇国領土内の気候改革を進める。どーだ謙信、越後の豪雪も役に立つであろう?ニヤリ」


「はっ!雪に悩まされる生活から抜け出せれば、これ以上望む事など御座いませぬ。」


「織田幕府はやれる事は全てやる。それもスピードが大事だ!武力に裏打ちされた安心で安全な国家。その繁栄を支える経済力も民衆が働きやすい環境整備が肝になる。今後も内政に手抜きはせぬぞ、幕閣の御主等もしっかりと励め!!」


「「はっ!!はは~~」」


 豪雪や不快指数の湿気まで弄り倒す織田信長皇帝閣下。湿度下げすぎて自然発火の山火事にも気を付けてな。ああ~雪雲をそこに持っていけば良いか。チートですからwまた明日。



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