第115話 第9章スタート!!羽柴秀吉と宮内庁?
1574年10月1日 10:00
東京都江戸東区・織田城幕府会議室
織田信長
「まずはスペインのジブラルタル海峡の封鎖。これで地中海から大西洋の航行を織田幕府が完全に抑えた事で、各国は交易も軍事的にも自由に動けなくなった。
次にグリーンランドの実効支配だ。この2つが今回の欧州遠征における最大の目的であり無事達成された。」
幕府家臣団一同
「「「おめでとう御座います。」」」
「それだけではないぞ。ポルトガルから天竺を奪取し経済的自滅に等しい状況に追い込む事に成功した。最終的に国王を余の息のかかった者にすげ替えた。
その者と余の息子翔平の養子縁組も認めさせ、今は内政に精を出させておる。
税率を半分にしてやりスペインの軍勢も追い払ったら、大日本皇国バンザイと民衆はお祭り騒ぎだ。これでポルトガル1国が実質まるまる手に入ったと言うことになる。」
一同
「「「おおお~~~!!」」」
「それだけでも大収穫だが、勢いにのってスペイン国内に織田空軍基地も設置した。一晩で作ったゆえ現地では織田一夜城と呼ばれている。
ポルトガルの状況と一夜城を見てフェリペ2世が臣従してきたので、日西安全保障通商条約つまり同盟を締結したぞ。
これは今後のヨーロッパ戦略にとって最高の結果である!
まだまだ安定するのはこれからだが、皆の者本当に良くやってくれたな。
この会議終了後、大宴会を行う。大いに飲んで食べて明日への活力としてくれ。」
佐久間信盛・大蔵大臣
「正式に交易が始まってまだ2ヶ月ほどですが、8月の収支だけで貿易黒字を1,500億円も叩き出しました。これは皇帝閣下の神力を使った売上は抜きとした、純粋な貨物船輸送により産み出した数字です。
織田総合物産株式会社でこれだけの数字が出せたのであれば、織田幕府商工部も希望が持てると言うもの。先行きは明るいですぞ!」
」
幕臣達
「1,500億円!きっと凄いんだよな」
「そうだろう、あの超大型輸送船団も2往復したからな。」
「皇国の穀物類や食料品は極上品と評判良いしな。」
竹中半兵衛
「1万貫が15億円だから、1,500億円は100万貫だ!」
幕臣達
「ひゃ!100万貫!!!」
「うっ!うそだろ!まだ本格的稼働では無いはず……」
「たった1ヶ月で100万貫!!」
「しかも売上じゃないよな?」
「確かに…8月の《《収支》》と言ってたぞ(汗)」
半兵衛
「では質問だ、1,500億円を石高に換算するといくらだ?」
幕臣達
「1万貫=2万石、100万貫だと200万石!」
半兵衛
「そうだ!単純に12ヵ月を掛けると年間収支2,400万石の貿易黒字となるニヤリ」
一同
「「「2,400万石(汗)(汗)」」」
半兵衛
「佐久間大蔵大臣殿、その収支に含めていない"真珠"はどうでしたか?」
「流石は竹中殿。織田総合大学・政経学部学長だけあって鋭い質問ですな(苦笑)皇帝閣下どう致しますか?」
信長
「ここにおるのは幕臣のみ、続けて構わぬぞ。」
佐久間
「はっ!では。先に結論を申せば"真珠だけ"しかもヨーロッパでの8月だけの売上で9,000億円となっておる。
但し皆も存じておる様に、これは皇帝閣下と濃姫皇后様の神力で作り上げた品である。
よって今回の売上は全て、織田総合物産株式会社への入金となる。
次回以降の取引に関しては、皇帝閣下より申し述べる事があるとの事ですが?」
「うむ、では説明しよう。
真珠に関しては装飾品としてだけでは無く、薬品としてもヨーロッパ以外に天竺や明、イスラム文化圏など世界中で重宝されておる。
今回世界初の真円真珠養殖に成功した。しかも大粒極上品に育て上げたのも神力を行使したからだ。」
半兵衛
「神力の行使なくしては不可能な事業なのですね。」
「そんな事は無いが半兵衛も知っての通り、今の皇国はあらゆる事業で人手が足りぬ。それどころか取り合いになっている(苦笑)
真円真珠養殖事業の職人は一朝一夕では育たぬ。よって今後も熟練職人(Android)のおる織田宗家の独占事業として、琵琶湖や霞ヶ浦等々で大規模淡水真珠養殖を行っていく。」
第6空母・織田有楽斎・右近衛大将兼織田幕府商工部・部長
「では幕府商工部はこの事業から締め出されるのですか?」
信長
「それでは大所帯の幕府も困るし、幕府の頂点におる皇帝の余も困る(苦笑)
真珠の販売事業を織田幕府商工部だけに任せようと思うがどうだ?」
織田有楽斎
「それはありがたい話で御座いますが、なにぶん今は織田総合物産から仕入れた、木綿衣服に寝具の国内需要が爆発的に増加しており、商工部の人員も全国を飛び回り人が全く足りておりません(汗)」
「嬉しい悲鳴かw良いではないか、平和な世になっている証拠だ。そこでだ有楽斎、適任者を伊丹トリプルタワーから連れてきたから出すぞニヤリ」
ズン!
織田武蔵(濃姫)幕府将軍専属参謀長官・権中納言・伊丹トリプルタワー在
「ここは!織田城会議室。着いたのですね皇帝閣下。」
一同
「「「おお!武蔵様!!」」」
信長専属参謀長官として普段は伊丹に在住。東京の織田城には滅多に顔を出さない織田武蔵。
信長の実弟であり、その武力と戦術眼の高さに的確な判断力。何より慈悲深い性格で、織田幕府軍の皆に慕われている武蔵久々の登場に全員喜びが隠せない。
濃姫とテレパシー会話をする信長
『相変わらずモテモテだな帰蝶よw』
濃姫
『まったく……天下統一達成後まで武蔵をやらされるとは、トホホです。』
信長
「どうだ有楽斎、お前の兄でもある武蔵が真珠販売部長なら文句あるまい。」
有楽斎
「もちろんですとも!お久しぶりです武蔵兄上様!」
武蔵《濃姫》
「そんな、3ヶ月先に生まれただけで年齢は同じだろ!兄上様等と呼ぶな、武蔵で良いぞ有楽斎!」
「いやいや兄上様と呼びたいのです。」
「まったく…まあいい。それで皇帝閣下!某の御役目は真珠の販売と聞いておりますが?」
信長
「ああ、国内はもちろん全世界への真珠販売を織田幕府商工部・真珠販売部長として武蔵に任せたい。」
「それで兄上はスペインやポルトガル・ドイツ・ロシア・イングランド・フランス等の言葉を覚えろと某に特訓させていたのですね。」
竹中半兵衛
「なんと!武蔵殿はそれだけ多くの外国語が話せるのですか?」
「いえいえ挨拶とか日常会話くらいで、商談レベルの流暢な言葉は英語…失礼イングランド語とスペイン・ポルトガル語だけです。」
半兵衛
「3か国も凄い!」
「スペイン・ポルトガルは文法や単語などが似てるんですよ。どっちかを習得すればもう一方も大体は理解できます。」
佐久間
「それにしても凄いですな。尾張弁しか話せない儂からすれば、皇帝閣下や皇后様の神力に等しい能力です。」
信長&武蔵(濃姫)
『『ドキ!こいつ本当に勘が鋭い』』
信長
「早速今月からスペインとポルトガルはお前に任せるぞ。フェリペ2世もポルトガルのエンリケ国王も、顧客をたんまり紹介してくれる。みんな貴族の金持ちどもだ。ごっそり踏んだ食ってこいニヤリ」
武蔵
「分かりました。織田総合物産様が格安で卸してくれるんですよねw」
「早速交渉かw経費は原価でサービスしてやるが、人件費は多めに貰うぞ。真珠養殖は繊細で忍耐力のいる大変な作業なんだ。労力に見合った給料を支払って、働き甲斐のある職業にしてやりたいからな。」
「ごもっともです。それであれば仕入れるのでは無く委託販売の形式にしましょう。」
幕臣一同
「「「委託販売???」」」
竹中半兵衛
「生産者の宗家が販売者の幕府に品物を預け、売れたら委託販売手数料を支払うやり方だ。
価格は委託者である織田宗家が決める。例えば真珠を100万円として売れたらその何割かを、販売代理人で受託者である織田幕府が受け取れる。」
幕臣(優秀)
「ん?ですが学長?売上の100万円は受託者?ですか?幕府の元にある訳ですよね?」
半兵衛
「まあ確かにそうだな。無事売れて100万円が幕府の元にある。ただ仕入れた訳では無いからその金は全額幕府の物では無いであろう。ここまでは良いか?」
「はい!理解しました。」
「受託者の幕府は仕切書を作成する。それには売上額から、かかった経費とあらかじめ両者で決めている委託販売手数料など控除した金額を記入する。
そして残りを委託者である織田宗家に支払う…では無いな、納める訳だ。」
幕臣(優秀)
「では例えば今回の場合、手数料を30万円と両者で合意したとして、100万円の売上から70万円が残ります。そこから更に武蔵様の経費、例えばスペインでの滞在費・食費・往復の交通費等を引くと、通常なら遠いスペインですから宗家様に納める金額は殆んど残らないですよね。」
「そうだな通常ならなw」
幕臣(優秀)
「であれば最初の決め事として、交通費は全て転移ルームを使用する。
滞在費は現地の織田基地もしくは織田空母等とする。あるいは転移ルームで日帰りとかにすれば経費が削減でき、宗家様に納める金額も増える事になるで宜しいでしょうか?」
半兵衛
「その通りだ。通常ではない事が可能な織田大日本皇国ならではの利益率が確保でき、国家も民も潤うな。」
武蔵
「その通りです竹中殿。分かりやすい説明、流石は政経学部学長ですね。」
幕臣(馬鹿な命知らず)
「なるほど。しかしその仕切書とやらに、例えば相手と会食して支払ったとか実際より多く経費を記載しても、委託者は調べようが無いですよね。」
そう言うと武蔵をチラッと睨み付けた、馬鹿な命知らず幕臣君。
シュッ!!はらり~
「ひっ!ひいいい~」
幕府の制服はとっくに洋服になっていて、そのズボンのベルトごと片側に刃が付いた特製手槍で突き破られ、下着が丸見えとなる馬鹿な幕臣君。
信長
「ほお~手槍で突いて引くときに片刃で引っ掛ける様に斬るとは、、、中々どうして腕を上げたな武蔵w」
武蔵
「はい皇帝閣下ありがとう御座います。
がしかし例え話にしても"俺を"愚弄し、あろうことか睨み付けるなどと。。。
お前は"俺が"幕府将軍専属参謀長官で権中納言であることを知らぬと見えるな。」
馬鹿な幕臣君
「ひいいいいいいーーーも、申し訳御座いませんでしたーーーーー」
有楽斎
「そいつを捕らえろ!武蔵兄上様の優しい言動につけ込み信じられん暴言!ましてや皇帝閣下様の御前において何たる物言い。磔でも軽いくらいだ!」
一同
「「「はっ!許せん!!」」」
馬鹿な幕臣君
「ぎゃあぁぁぁーーお許しをーー」
あっという間に後ろ手に手錠拘束されドナドナで静寂が戻った。
信長
「う~む、天下泰平な世の中になると、そろそろあの様な輩が出てくる。奴の足取りを徹底的に調べろ。
織田幕府の権威を振りかざし、弱い立場の商人や民達に賄賂等を要求している可能性が高い。」
第2空母・織田信時大将・幕府情報諜報部大臣
「はっ!今すぐ偵察ドローンの映像記録を、あの者の登録DNAに集中させ遡ります。AI超高速行動解析を行えば、10分以内で判明しますので失礼します。」
すぐに情報諜報部室に向かおうとする信時に
「良い、連絡を取り部下に申し付けろ。お前も連日ジブラルタル海峡封鎖任務をこなしておる。今宵の宴会の名目は慰労会でもある。その前に嫌な思いをする事も無かろう。。」
信時
「はっ!お気遣いありがとう御座います。あの者の所属と階級はどこだ?」
幕臣
「はい、宮内庁・長官官房室財政管理課長です。元は羽柴殿の配下、蜂須賀家臣団の1人です。」
有楽斎
「この会議に宮内庁?しかも財政管理課長?」
信長
「宮内庁は余が呼んだ。ヨーロッパ土産としてパールネックレスを皇室に渡してやろうと思ってな。戸籍上天皇・方仁は余の子供だからな。
真珠は霞ヶ浦産だがネックレスの彫金をフェリペ2世のお抱えに施してもらった。
それにしても蜂須賀、、、小六と宮内庁では接点が無い。ましてや宮内庁は幕府の管理下……考えられるのは秀吉か?何か動いておるのか?」
濃姫テレパシー
『羽柴秀吉…鑑定しましょうか?』
信長
『いや、鑑定ならレンタルで余も可能だ。それに今の秀吉に大それた事など出来る戦力も無い。今日の宴はヨーロッパ遠征部隊のみだが急遽奴も呼び出す。』
「小姓!羽柴秀吉に連絡を頼む。本日16:30からの宴会に参加しろと。
余が"ねね"にヨーロッパ土産を買ってきたと言えば断れまい。」
「はっ!」
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さてさて第9章スタートしたというのに羽柴秀吉様の御登場なのですか?
来年の大河は(豊臣兄弟)らしいですし。。。どーすっかな?
少し描いておこうか悩みどころ。
小栗旬の織田信長が楽しみでしょうがない。主役食われないようガンバっすね。
来年の話をするには早すぎるか
m(_ _)m
また明日