第113話 ネーデルラント、B-2スピリット空爆
織田信長
「ネーデルラントの反乱に対処するため、相当な出費を強いられているだろう。
両国間の条約を締結したら、今晩中に織田幕府軍で反乱軍を平定してくる。スペイン王国の経済面が上向く様に何でも協力するつもりだ。」
フェリペ2世
「今晩中に平定!!!もう1度言ってくれないか?」
「ん?駄目か?」
「イヤイヤイヤ、駄目では無いが、この6年間本当に苦しめられてきた。それを今晩中に平定とは(汗)」
スペイン帝国皇帝フェリペ2世にそう言った我らがチート織田信長皇帝閣下。
もちろん言った事はやる男です。
何故か濃姫、美幸姫、あここ姫を転移で連れてきましたが・・はて?
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1574年6月21日 20:00
マドリード郊外50km
織田スペイン空軍基地・中央司令室
織田信長
「。。。。。。。とまあ今説明した通り、ここの反乱を平定しない限りスペイン王国も安定しない。」
馬場信春・参謀総長元帥閣下
「オランダ、ベルギー、ルクセンブルクですか?」
遠藤 斎希参謀部員
「フランス北東部地域も含まれるのですね?」
徳川家康
「北海なる海にも面しておるのですか。豊かな地域なのでしょうな。」
筒井順慶
「いっそのことその地域からスペインが、完全に手を引けば反乱も収束するのかと。」
信長
「フェリペ2世もそのつもりだ。
我が国との交易で得た様々な品を、ネーデルラント地方や神聖ローマ帝国の国々に売り付け、出た利益で疲弊したスペイン経済の建て直しを図る。」
濃姫
「保健衛生面ではヨーロッパで定期的に流行するペスト(黒死病)対策ですね。
第1段階としてスペイン国内でペスト菌を持っているネズミ、ノミの駆除を徹底します。」
美幸姫
「ペストに感染すると治らないのですか?」
濃姫
「ヨーロッパでは適切な治療が出来ないので、高い確率で死に至りますよ。」
あここ姫
「まあ!それは大変でおじゃります。」
「織田家…いえ大日本皇国民は大丈夫です。大量の抗菌薬を私と皇帝閣下で保管していますから。」
みい
「それでも宿主駆除を急がれるのは、罹患すると辛いのでしょうね。」
「腺ペストの発熱頭痛ならまだしも、肺ペストになると病状進行が急速なのよ。急性進行性肺炎で呼吸困難に陥ると、ほぼ助からないわね。」
信長
「その様な事態になる前に帰蝶たちに。。。。。」
そのとき大事な評定中に突然
「ねえチンしてよ」
「はっ!織田レンジならキッチンにございます。」
「だ~か~ら~さっさとチンしてきてってば~」
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怒りを抑えながらリモコンでディスプレイ映像をオフる信長
「………おい、翔吾はどうした?」
広報室部員(Android)
「はっ!室長ならネーデルラント地域全体への、LIVE放映準備中で現地に飛んでいます。」
「ほお、翔吾が不在で織田レンジのCMが突然流れるのは何故だ?」
「はっ!今朝方、予約放送セッティングテストと申しておりましたが、おそらく日付を間違えたかと。」
「あの大たわけが!!!よりによって中央司令室ディスプレイでテストなどと!しかも間違えただとーーー」
「はっ!司令室ディスプレイは広報室の10倍は大きいと申しておりました。」
「くっ!まったく……後で広報室ディスプレイも同じサイズにしてやる。」
あここ
「今のは電子レンジのCMでおじゃりますか?」
みい
「あれは便利ですよね。子供達の食事作りにチンは助かります。」
濃姫
「オーブンレンジはケーキも焼けるのよ。」
みい&あここ
「「今度教えてください!」」
馬場信春
「奥方衆よ、、、そろそろ話を評定に戻すがよいか?」
三人
「「「し、失礼しました」」」
上杉謙信
「フェリペ2世がネーデルラントの独立を認め交易相手としたいのであれば、織田幕府軍が軍事侵攻するのは逆効果では無いですかな?」
信長
「徹底的に破壊しては交易どころではなくなる。しかしスペイン側だけが譲歩した場合、下手をすれば攻めてくる可能性が高い。
相手は長年、虐げられてきた。怨念も深いだろう。」
柴田勝家
「手加減をしながら攻めさせない。。。それはやりにくいですなあ。」
信長
「そこで最初が肝心。ネーデルラントと言っても、スペインと国境を接しているのはフランスのみ。
東西400km弱の国境地帯には、西端のオンダビリア地区から80km間隔で、初期の浮島型東京ドームを5基地設置する。APC9部隊20万人が常駐し空軍と短距離ミサイルを配備している、そこを突破できる軍隊はいない。
オランダとベルギーに対しては空と海から攻撃を加え威圧する。手始めに今夜、両国の戦船を半分ほど海に沈める。そろそろ信包の空母から爆撃機が飛び立つ時刻だ!」
家康
「もうそこまで手筈が整っているのですか。」
謙信
「相変わらず打つ手が早いですな。」
信長
「ああ、作戦立案すべて舅殿に丸投げしたからなw」
馬場信春・参謀総長元帥閣下
「あっ!それは言わない約束ですぞ。今回は織田幕府軍では無く、織田宗家直轄軍の戦であると宣言するのに、幕府参謀部に丸投げしたと自ら語っては
(苦笑)」
利家
「えっ?それでは我等の活躍の場が………」
勝家
「戦働きで武功を挙げたい幕府軍兵士も大勢おりますが。」
信長
「確かにそうだなwすまん許せ。まあだがその辺は余も考えておってな、舅殿」
馬場
「はっ!では今後の幕府軍ヨーロッパ遠征部隊の軍事行動を説明致す。手元に配った資料を見ながら聞いてほしい。」
そこには遠征部隊を一旦解散後に再編成。新たな赴任先の詳細が記載されていた。
(スペイン・バルセロナ沖)
第1空母・織田信包大将
第1艦隊・織田信治大将
(織田スペイン空軍基地)
織田信忠・関白殿下
第6空母・織田有楽斎大将
(ジブラルタル海峡封鎖)
第2空母・織田信時大将
第2艦隊・滝川一益大将
(グリーンランド占領海軍)
第8空母・柴田勝家大将
第8艦隊・徳川家康少将
(織田グリーンランド空軍基地)
第10軍団長・宮城大弥
(アメリカ新大陸占領海軍)
第3空母・織田信興大将
第3艦隊・阿部慎之助大将
第7空母・織田長利大将
第7艦隊・本多忠勝少将
(織田アメリカ新大陸空軍基地)
第3軍団長・戸郷翔征
第8軍団長・吉川尚輝
(カスピ海・駐留海軍)
第4空母・岡本和真大将
(黒海ジョージアコブレティ海岸・駐留海軍)
第4艦隊・丹羽長秀大将
(地中海キプロス島駐留海軍)
第5艦隊・前田慶次郎大将
(地中海クレタ島駐留海軍)
第6艦隊・小早川隆景少将
(シチリア島・織田総合基地)
第1軍団長・村上宗隆大将
(黒海島・織田総合基地)
第9軍団長・牧 秀悟
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第3空母・織田信興大将
「グリーンランド占領までは作戦通りなので分かりますが、アメリカ新大陸占領海軍とは初耳ですが?」
信長
「ああそれは余が説明しよう。実はフェリペ2世に直々に頼まれてな。
スペインが撤退した後、ネーデルラントの特に海軍が強いオランダや、同じく強力な海軍を持つイングランドが必ずアメリカ新大陸占領を目指すと。」
第7空母・織田長利大将
「なるほど、フェリペ2世としては新大陸から得られる莫大な利益が、ヨーロッパの敵国に渡るのは阻止したいでしょうな。」
「勿論それが一番だが大日本皇国が新大陸を占領すれば、日西同盟の通商部門でお零れにも与れるとの思惑も大きいだろうw」
第7艦隊・本多忠勝少将
「フェリペ2世も利口になりましたな。占領を継続するには経費も莫大でしょう。そこは織田軍に任せ、美味しい通商部門だけは絡みたいですか(苦笑)」
「まあそう言うなwその代わり形式的にドン・エンリケ摂政の養子とした将平のポルトガル次期国王就任を認めさせた。
これでポルトガル全土&織田スペイン空軍基地を本拠地として、ヨーロッパ中を織田の経済圏に組み入れられる。これのもたらす利益に比べれば新大陸占領経費など些細な金額だ。ニヤリ」
馬場信春
「皇帝閣下。失礼は承知で申しますが、随分と悪い顔になられてますぞニヤリ」
遠藤 斎希
「元帥閣下!失礼とは思いますが《《極悪非道》》な顔になられてます。」
「こら斎希!儂のどこが"極悪非道"な顔なのだ!!」
本多忠勝
「プッ、、、、、」
「うん本多殿?世界中で首狩り族と恐れられている、お主にだけは笑われたくないぞ!」
「元帥閣下殿。お言葉を返す様で申し訳ないですが、首狩り族と極悪非道なら、首狩り族がマシでございますニヤリ」
「マシだと?何故最後にニヤリと笑う。まったく最近の若い者は礼儀がなっとらん!!」
松永久秀
「まあまあ御二人とも、鬼のような顔同士がいきり立っては評定が進みませぬw」
馬場&本多
「「誰が鬼だ!!悪党面が」」
松永
「何だと!聞き捨てならぬ!この極悪人面どもが!」
馬場
「はあ!表に出。。。。。」
信長
「やかましい!!いい加減にしろ!!3人共この作戦から外すぞ!!!」
3人
「「「ぐっ!!!……………」」」
『ピーピーピー第1空母・織田信包空軍!オランダ・ベルギー主要軍港上空に達しました!間も無く空爆飛行体制に入ります!10秒前・9・8・7・6・』
偵察衛星よりディスプレイにLIVE映像と音声が届けられた。
信長を始め織田スペイン空軍基地・中央司令室にいる面々は、大型壁全面ディスプレイに目を移す。
爆撃機B-2スピリット100機が停泊中のオランダ・ベルギー艦隊に次々と投石していく。
宮城大弥
「えっ!石?」
戸郷翔征
「そんなわけ無いだろ?ただの石であんな破壊力出る?」
織田有楽斎
「いやどう見ても石だな……皇帝閣下!何か細工でもしているのですか?」
信長
「ああ、石と言っても直径1m長さ2mの円錐形でな。B-2スピリット発射装置に細工をして初速マッハ1で飛び出している。」
上杉謙信
「マッハ1に落下速度が加速され円錐形となると、戦船の竜骨部分でも真っ二つですな。」
織田長利
「映像を見ている限り、百発百中のようですが?」
「石の先端に特別誘導センサーを取り付けた。1度ロックオンされたら終わりだニヤリ」
吉川尚輝
「爆破しない訳は人命ですか?」
「そうだ爆薬だとほぼ全員死ぬ。優れた航海術を身に付けた水兵を無駄に殺すのは損失だろ。
石で開けた穴で船を沈めるのが目的だ。運悪く石の直撃を受けた者には…ご免なさいだな…」
一同
「…………石でも勝つんだ…………」
偵察衛星
「各機2石発射!全弾命中!
オランダ・ベルギー両軍それぞれ100隻のガレオン船を撃沈しました。第2次攻撃どうしますか?」
信長
「石はもう良い。軍港周りをバンカーバスターにて空爆せよ!但しステルスドローンと連携し人間のいない場所に落とせ。
1機1発で十分だぞ。明朝100ヵ所の巨大な穴を見ても歯向かってくる奴がいたら、蛮勇ただの馬鹿だからAPC9部隊フルオート射撃で蜂の巣にして構わん。」
偵察衛星
「はい!その様に第1空母・織田信包大将に通信します。空対地バンカーバスター(無人場所限定)攻撃までの所要時間80秒!カウントダウン開始します。
79・78・77・76・」
その晩、オランダとベルギー艦隊は主力艦船を8割以上沈められた。
それだけではなく港の機能もバンカーバスター空爆により、深さ30m以上の穴を各地に開けられ、壊滅的打撃を受けたのである。
夜のNewsでLIVE映像を見た各国の首脳達。中には震え出す者まで出る始末。
しかしたった1人だけ歓喜に沸いているフェリペ2世
「信じられん……ネーデルラントの反乱に6年も苦しめられてきた……たった一晩で相手の海軍は終わった……我がスペインは全面降伏し同盟国になっといて良かった!自分で自分を褒めてやりたい!」
大日本皇国初代皇帝・織田信長と織田幕府軍の軍事力はまたも、全世界を震え上がらせたのでした。
まさかの投石か~~
また明日m(_ _)m