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第103話 織田宗家・黒海島織田総合基地

カクヨムにて先行公開中

 1574年6月3日


 織田宗家直轄領土

 黒海島・織田総合基地


 織田宗家城A棟100F

 中央司令室大ホール


 黒海から地中海に抜けるボスポラス海峡の黒海側沖合い北方10km。

 今年の1月突然出現した織田宗家直轄領土。

 東西50km×南北30km=1,500k㎡

 東京23区総面積の2,4倍の島


 それがボスポラス海峡を塞いでいる。当然ロシアツァーリ国の船は地中海に出る事が出来ない。

 オスマン帝国の帝都イスタンブールも黒海島から30km圏内にあるため、織田総合基地の短距離ミサイル射程圏内である。


 織田信長

「慎之助。3月に掘ったジョージア・コブレティ海岸からトビリシ経由でアゼルバイジャン・バクーへ抜けるカスピ海航路の使い勝手はどうだ?」


 第3艦隊・阿部慎之助大将

「はい、幅が10kmと広く途中の閘門も3ヵ所しかないので、黒海からの移動に重宝しております。」


 第4空母・岡本和真大将

「カスピ海に我ら第4空母島と第3艦隊がおりますので、ロシアツァーリ国海軍は出てきません。」


 第4艦隊・丹羽長秀大将

「我々黒海駐留海軍はカスピ海航路ジョージア・コブレティ海岸沖合い10kmに展開して動かない様にしています。

 ロシアツァーリ国海軍にもその旨伝えておりますので、南下してオスマン帝国と海戦するのは可能かと。

 ただしイスタンブールへは黒海島の織田総合基地が目の前ですので、来れないでしょうね。」


 第1空母・織田信包大将

 黒海島・織田総合基地副司令官

「正直この島の戦力だけでヨーロッパ全土を支配下に置けるかと。空軍で軍隊を壊滅させ海軍と陸軍で平定できますから。」


「分かっておる、だがそう急くな。ヨーロッパはゆっくり20年~30年ほどかけるつもりだ。

 これ以上領土を増やしても管理できる人材が足らぬ。急速な天下統一を果たした今、大日本皇国内部の平定で手一杯なのが現状だ。」


 第2空母・織田信時大将

「確かに織田幕府の人材育成にも10年は要するでしょうね。

 植民地にして現地人を奴隷にしても内乱は必ず起こる。何より武力で征服しても国は荒れ果て、復興にも時と資金が必要です。」


「そうだ、今は軍事力を後ろ楯にした交易で利益を吸い上げる。

 余の統治は100年、500年、1,000年先まで見ているからな。

 今期の軍事的最終目標は2つある。

 先ずはスペイン帝国のジブラルタル海峡。そこを抑えれば地中海から北大西洋に自由に出れない。

 それでヨーロッパの交易航路はイングランド方面を除き、全て織田幕府海軍の手中におちる。」


 丹羽長秀

「なるほど、皇国の人材が育つまでヨーロッパ経済を握りじっくり待つのですな。」


「そうだ。我等の時代だけで繁栄しても後の世で内乱による綻びが生まれる。管理・指揮官級の人材が乏しいと、どこかで敗れ戦況が一変する場合は過去にいくらでも例はあるだろう。

 これ迄は速さ重視で領土を拡大してきた。此処からはおごれることなく、人を育てながら産業交易も育て、その土地を領土を育てる。

 この黒海・地中海を平家滅亡の壇之浦にするつもりは無い。」


 小早川隆景

「壇之浦ですか。。。あのような滅び方をしてはならぬと、毛利家でも家訓にしておりました。それで2つ目とは?」


「グリーンランドだ!ここ黒海と同等の基地を作る。」


 一同

「「「グリーンランド?」」」


「ああ、国土の8割が分厚い氷に覆われている北極海に近い島だ。この時代あまり認知されておらぬ、と言うか極寒の地だから見向きもされていない。

 だが鉱物資源が豊富でな広さも日本の5,7倍もある。

 どこの国にも属していない今のうちに、大日本皇国領土である事を宣言する。」


 松永久秀

「それで先に軍事基地を作り、実効支配するのですな。」


「そういう事だ。北大西洋の更に北方にあるノルウェー海に、デンマークの領土アイスランドも領海内になるな。ニヤリ」


 森 可隆よしたか(22歳・織田宗家・空軍隊長)

「デンマークとやらを空爆しますか?」


「オスプレイで大量のビラをまき、アイスランドの領有を告知する。同時に模擬爆弾を沿岸部に投下して派手な水柱を毎朝100本見せ付けてやれ。

 それでも仕掛けて来る戦船は、旗艦を1隻沈めてやれば無抵抗になるだろう。」


 森 可隆

「はっ!ラジャーであります。」


 丸佳浩・イラン・タブリーズ駐屯地司令官

「皇帝閣下、今期の軍事的目標は理解しました。

 経済面においてバクー・アスタラ大穀倉地帯で収穫した穀物の初出荷、そろそろ行いたいのですが?」


「カスピ海航路を使っての地中海方面への輸出だな。元親!輸送船団のイランへの実践航海訓練、仕上がり具合はどうだ!」


 長宗我部元親(35歳・織田総合物産株式会社・輸送船団長)

「はっ!明後日3度目の運河航海訓練を行い、連携に問題無ければ何時でも行けます。

 10隻の超大型輸送船乗組員の技術、格段に進歩しておりますので。」


「よし!訓練結果に関わらず第1回バクー産穀物類輸出は6月20日とする。

 丸!出荷準備を整えておけ!」


「はっ!ラジャー!」


 元親

『え?もし万が一にも訓練結果が芳しくなければ・・・どうしよう(汗)』


「ははは元親、不安が顔に出ておるぞw」


「うっ!!!(大汗)」


「心配するな。お主に預けておる10隻以外に、余の直轄輸送部隊から超大型輸送船90隻を出す。」


 一同

「「「90隻!!!」」」


 元親

「あんな化物のようなデカイ船が他に90隻もあるのですか!」


「うん?う~ん、まあもっとあるかなハハハハハ(苦笑)」


 織田信包

「相変わらずですな兄上様……皆がドン引きしております。」


「……まあ良い、皆の者!織田総合物産株式会社の初商いだ。

 超大型輸送船90隻と元親船団10隻が合格であれば、総数100隻の大輸送船団となる。

 第3空母・第5空母で護衛しルイス・フロイスを連れてポルトガルとスペインへ行く。ニヤリ」


 松永久秀

「ほお~考えましたなあ(笑)ルイス・フロイスとは、流石に御座いまする。」


「ああ九州での大友宗麟の付けをタップリ払ってもらおうニヤリ。翔吾!」


 浅野翔吾

「はっ!」


「出荷日までにポルトガル・スペイン両国への売込み営業を済ませておけ!

 APC9部隊50万人乗せて、信包の第1空母で軍事外交だ。

 挑んでくる敵は返り討ちにしてもよいが、犠牲者数は100人以下だぞ。民間人は1人も殺すな!骨の2~3本なら折っても構わん。」


「ラジャー!その時にルイス・フロイスをお借りしても宜しいですか?」


「もう策が浮かんでおるのか。ニヤリ」


「はっ!細工は流々、仕上げを御覧じろ。で御座いますニヤリ」


「ふはははははは、好きにせい!信包頼んだぞ。」


「ラジャー!織田総合物産株式会社にタップリ利益を出してもらい、織田幕府への業務請負料金を弾んでもらいます。ニヤリ」


「よお言うた!それでこそ幕府特殊部隊大臣・大納言だ。抜け目ないのおw大蔵大臣の佐久間がお主の事を褒めるはずだw」


「織田幕府も大所帯故稼がねばなりませぬからなw」


「うむ、大切な事だ。

 では皆の者!作戦日程は決まった!初出荷までにスペイン帝国ジブラルタル海峡を抑える。

 それにより浅野翔吾の営業にも掩護射撃となるだろう。

 この件は既に参謀本部へは伝えており明日18:00陣立て発表がある。

 出陣は明後日1574年6月5日だ!それまで励め!」


 一同

「「「ラジャー!!!」」」


 ーーーーーーーーーーーー


(内政・人材)

 信長は日本国内の天下統一は時間との勝負と、可能な限り急ぎました。

 復興・平定もチート創造・錬金術を使いまくり、富国強兵を推し進めてきたのですが・・・


 やはり人材・技術の育成が追い付かず、これ以上領土を増やしても管理は信長と濃姫がやらねば立ち行かなくなる事に、自分達が亡き後の日本に危機感を覚えています。

 人材育成なんて20~30年は必要ですね。それでも足りないかも。


(織田総合物産株式会社)

 本格的にヨーロッパとの交易(脅しw)が始まります。

 信長は大日本皇国を世界の台所として位置付け、欧州人の胃袋を掴む政策を取るつもりです。


 何時の時代も仮想敵国の食糧自給率を低下させ、その国の食品流通を握っていれば、戦乱時に有利ですからね。


 あれ?それ?もしかして?

 どっかの島国・・・

 俺たち住んでる???

 ぎゃーーーーー


 また明日。



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