表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
喜劇・魔切の渡し  作者: 多谷昇太
第一場 魔切の渡し場
5/34

お邪天に来た天使

再びBGM「矢切の渡し」。天使の乗った船が下手から現れる。陸に上がった悪魔の頭を竿で叩く。BGM止む。


悪魔「っ。あっ、またお前……」

天使「何がまただ、このお。誰が色男だ?おめえが色男なら俺なんかどうなっちゃうの?さしづめ神様か天使……あ、俺天使だっけ……?」

悪魔「なーにをゴチャゴチャ云ってやがる。このかっぺ天使!いっつもいっつも俺の邪魔をしに来やがって」

天使「邪魔っつうんならおめえだって云うの。(観客に)この意味わかります?おい、悪魔。また何か悪だくみしてっぺ。こんどの目当ては、ははあ、向こうさ歩いて行くあの子だな?ダメだよ!あの子からは綺麗なオーラが出てるっちゃ。逆立ちしたっておめえなんかにゃ靡かねえ。諦めな」

悪魔「置きやがれ、かっぺ。このおせっかい野郎。いいか?都会はな、この俺様、悪魔の領分よ。てめーみたいなかっぺは福島でも能登でも、とっととけえりやがれ!」

天使「なんで福島か能登なのよ」

悪魔「当た棒じゃねーか。この地震で天使の助けが要るだろうが?おお?政府の救助活動は遅いしよ。(観客に)ねえ、皆さん、そうですよね?はい、拍手ーっ!」

天使「このやろ、受けやがったな。そっちの方はまんず、はー、おらの仲間が大勢行ってるずら。万事抜かりはねえよ。おめえの餌食にされるあの子の方がまんず心配だっちゃ」

悪魔「てめえ、いったいどこのかっぺだ?福島か秋田か静岡か、ハッキリしろい。だいたいな、あの子にはある婆さんを介して因縁があるんだ。婆さんから元を取りに来たまでのことよ」

天使「お米婆さんだっぺ?あの業突く婆の」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ