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喜劇・魔切の渡し  作者: 多谷昇太
第三場 和子の自宅と通り

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あとには引かない(?)良夫

和子「ねえ、お父っつぁん、あちし行ってくる。お光様を励ましてあげたいよ。そんなに遅くならないからさ。ね?いいでしょ?」

良夫「ダメだと云ったらダメだ!……ったく。だいたいお前たち、信心信心っていい加減にしろよ。毎日の生活に差し支えるようなそんなもの……止めてしまえ!」

金子「何ですってえ?!……」

為子「ま、ま、金子さん。金子さん……」

金子「(為子に)うるさい!」

為子「まあ、凄い……」

金子「(良夫に)そんなもんとは何よ!この薄ら……(ハゲ!と云いたいが和子と為子の手前グッと堪える)」

良夫「薄ら……何だ」

金子「う、薄ら……無信仰人間!と云いたいのよ。良夫さん、あなたねえ、あなたさえこのあすなろ教に入信すれば、この家の福運がグッと増すのよ。まったく……為子さんと和ちゃんに任せっ切りで……あなた、和ちゃんが可愛くないの?奥さんを愛してないの?!」

良夫「愛してるう?……まったく。飯がまずくなるようなこと云うなよ。愛だの恋だのって云う年かよ。ああ、もういい。母さん、もう帰ってもらいなさい(そう云って冷蔵庫を開けビールを出そうとする)。あら?ビールが2本入っている……」

和子「あちしが入れておいたの。それとおつまみにわさびと、それに、御数もしゃけを一品増やしておいたのよ。両方ともお父さんの好物でしょ?」

良夫「う、嬉しい!……和子、愛しているよ。(金子に)ほら、愛してるって云ったろ?もう引き取ってくれ」

和子「もう、お父っつぁんたら……愛してるんだったら行かせてよ」

良夫「ダーメだ。愛してるからこそ行かせないの!まったく、こんな夜に人の家に上がり込んで、大声で好きなことのたくってよ……そんな無茶で勝手な奴には、例え相手が誰であっても、お父さんが一歩も引かないことはお前もよく知っているだろ?ダメだ。はい、終わり……ああ、ビール飲みてえ……やっと願いが叶うよ(冷蔵庫からビールを取り出し栓を開けようとする)」

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