表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
喜劇・魔切の渡し  作者: 多谷昇太
第二場 和子の自宅

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/34

良夫帰宅

悪魔と天使、和子宅に上がり台所と風呂の間の壁に背を付けて2人並んで立つ。為子は台所で茶碗や皿を並べている。舞台奥から良夫が現れる。玄関前、涼み台の上に将棋の駒を見つけて拾う。


良夫「ん?なんじゃこりゃ?……あ、わかった。あの爺どもがまたここで将棋やってやがったな。ったく……(家に入って)ただいま」


台所から玄関に向かう為子。悪魔が「よっ」とばかり片手を上げ、天使が「どうも」とばかり頭を下げるが為子にはいっさい見えない。


為子「お帰りぃ。お勤め、ご苦労さんね。暑かったでしょ?さあさ、風呂に入って。汗流して」

良夫「和子は?」

為子「もう帰ってるわ。あんたが入るまで風呂待たせてんの。早く入ってあげて」

悪魔「そうそう早く入って。俺も入りたいんだから」

天使「んだ。お願いしますだ。(口を手で押さえて小声で)はくしょん」

良夫「(居間に入って背広を脱ぎながら)母さん、涼み台にこんなの落ちてたよ。これ、きんって、もっと金稼ってぇ当てつけ?」

為子「(駒を受け取りながら)ああ……違うわよ。あたしがそんなことする分けないでしょ?これでも感謝してんのよ、あんたに。これはきっと布袋と寿老の爺さんたちが落として行ったのよ。あとで返しておくわ」

良夫「いいよ。そもそも使わせんなよ、涼み台を。だいたい何でわざわざここに来て将棋なんかしやがるんだ?あのハゲとヒゲ。ったく……」

為子「ハゲって、あんただってハゲてんじゃない」

良夫「俺のはまだ毛が何本か生えてるよ」

為子「似たようなもんよ。とにかくだめよ。あの人たちは町の顔役なんだから。涼み台くらい使ったってどうってことないわよ。さ、風呂入って」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ