芋バトル
投稿遅れまして申し訳ありません。言い訳じゃないんですけど……本当にいいわけじゃないんですけど1週間ほど旅行に言っておりまして、無事体調も崩したため遅れてしまいました。
今日この日から最終回に向けて毎日投稿していきたいと考えておりますので最後までよろしくお願いいたします_(._.)_
「わたくし、さつまいも掘りは初めてですわ!」
「ん、私も、小学生、ぶり」
「私も……新治さんスコップとか使わないんですね」
「素手が1番いいからな。ほれ、手でこうして優しく包み込むようにして……」
色々収穫したが、汚れるという事で最後になったさつまいも堀りに勤しむ。昔はおじいちゃんとよくやったが、最近はしてなかったからな、ちょっと楽しみだ。
「うちさつまいもは秋に取れるものだと思ってたし」
「これは紅さつまっていう種類でな?6月から9月が収穫時期になっとる。焼き芋とかポテチにするとうめぇぞ?」
「へー、楽しみ。早く採る」
「えっと、こうして手で周りを掘って……」
百合がしゃがんで一生懸命に芋をほってる。とおじいちゃんがほってて、反対では鳳花と楓がほってる。なんか面白いな……っと芋がだいぶ露出してきたな。
「そうそう、いい感じ。そしたらツタを引っ張ってみ」
「よいしょ!すごい、いっぱい取れた!」
「おお、だいぶ立派だな」
一房に5個ついていて傷もなく、きれいに掘れてるしそのどれもがいいサイズ。焼き芋にしたらうまそうだ。
「おーっほっほ、わたくしの芋の方が立派ですわよ!ほら、見てくださいましこの色艶を!とっても美しいですわ!」
「そんなこと言ったら?うちの芋の方がでかいし?」
「いやいや、私の芋の方が」
「いやいや、わたくしの芋の方が」
「いやいや、うちの芋の方が」
「いやいや」
「いやいや」
「いやいや」
……
「「「芋バトルで決着をつける!」付けますわよ!」付けるし!」
わっつはぷん?何が起こった?え、芋バトル?
「説明しよう、芋バトルとは切り口、つや、サイズ、形、魅力といったポイントで戦うことを言うぞ?」
「どうしておじいちゃんは自然に説明してるんだ?」
「彩雫多分考えても無駄だよ」
それもそうか、だが芋バトルか……有利なのはやはりセントレアと百合だな。料理についての知識はそのまま良い芋を見極めるための知識になる。だが、鳳花も直感は鋭い。十分戦えるだろう。つまり、いい勝負になりそうだ。
「それじゃあ5分じゃな。5分で芋を掘りここまで持ってきとくれ、私が判定しちょる」
A FEW MOMENTS lATER
「じゃあ私の芋はこれ」
「うちはこれー」
レディ芋バトル……ファイト!
「頑張っておののいもこ!」
「いもっちなら勝てるし!」
「まずは両者にらみ合っていますね」
「ん、微動だにしない。最初は、観察が、大事」
そりゃあ芋だからね。動けないからね。
「八重さんの芋、おののいもこに動きがあったようです」
おじいちゃんが鑑定を始めただけだな、芋だからね。
「まずは八重ちゃんだが、ほぉ、切り口は完璧だ。流石は彩雫の彼女さんといったところじゃな」
「ありがとうございます」
「対して、鳳花は?」
「うむ、素晴らしい!文句の付け所もないな、というか、鳳花ちゃんわしより上手くね?」
「いえーい、ま、こういう細かいの得意だし?」
「ぐぬぬ」
「いもっちまずまずの出だしですね」
「でも、ここからが、本番」
「うむ、つやはおなじくらいだろうな。だが、サイズで見ればいもっちの方が高得点」
「おっと、ここでさらにいもっちが追い打ちをかける!」
「百合、ピンチ」
「よし、決めたぞ。この勝負、勝者おののいもこ!」
「おおーっとまさかの逆転!」
「な、なんでうちのいもっち負けたし!」
「何より形が良かった。ここ、くびれちょるだろ?きれいな瓢箪の形をしとる方がおいしく見えるからな」
「ん、確かに。じゅるり、美味しそう」
「流石百合だな」
「ありがとう彩雫くん」
「おーっほっほ、勝者を称えるにはまだ早いですわよ?わたくしのスーパーあるてぃめっといもーたるがおののいもこを打倒しますわ!と言いたかったのですが……これしか見つからなかったですわ」
「遅かったじゃんセントレアって、その芋」
「あっはっは、めっちゃセクシーじゃん!」
「ん、初めて、見た」
普通なら規格外品で弾いちゃうし店売りじゃあ見ないからな二股に分かれた芋。SNSじゃ良く見るけどね。
「とはいえ、その芋でおののいもこに勝つのは……」
「うぅ、ですわよね」
「ふん、彩雫もまだまだ青いな?この勝負セントレアちゃんの勝ちじゃな」
「そ、そんなぁ」
「ん?どうして?」
「そんなの決まっとろう?笑いが一番ってことよな」
「なるほど、確かに」
「流石は彩雫のおじい様ですわね!」
「それに、やはりあの形の野菜にはロマンがある!そうは思わないか彩雫、楓くん」
「……さすがが彩雫のおじい様ですわね」
「俺は別にそうはおもわないからな?!」
「もちろん僕もね?ちょーっとレベルが高すぎるかな」
「つまり、彩雫のおじいちゃんが、変態ってこと?」
「……ほら、いつまでそこにいるつもりなんだ?ほれ、ほよついて来い。じゃないと昼ごはんに遅れてばあちゃんにしかられるぞ」
おじいちゃん……
「んー!めっちゃ美味いし!」
「トウモロコシ、すごく、甘い」
「そうだろう?なんて言ったって私の自信作だからな!」
「それだけじゃないかも。このお味噌汁も、野菜のお浸しもだしの取り方とか細かいところまでこだわっているところがよく分かる」
「ですわね、わたくしは作れそうにないですわ」
「あら、嬉しいわねぇ」
「なのにどうして母さんは……」
「あら、私だって頑張ってるのに」
「新菜は昔から細かいことが苦手だったからねぇ」
「私はそんな新菜さんも好きだぞ?」
「和哉さん!」
両親、息子、友達の前でよくイチャイチャ出来るな。ほら、引いて……ないな。おばあちゃんとおじいちゃんはやれやれって感じだけど、セントレアと杏華は羨ましそうに見てるし、百合に至っては私達もと言わんばかりにこっちを見てくる。
「それにしても話には聞いていたけれど、かわいい子ばかりねぇ。目の保養になるわねぇ」
「そうだな、ここら辺は年寄りしかいないけな」
「そうねぇ、でも……おじいちゃんは保養にしちゃ駄目よ?」
「うぐ」
「彩雫ったら彼女に興味がなさそうだったからねぇ、孫は見られないかと思っていたけどこの様子ならすぐに見れるかしらねぇ」
「ぶふぉっ!ちょ、おばあちゃん?!いきなり何言ってんの?」
「あら何かおかしなことを言ったかねぇ?」
「はぁ、価値観が昔だからな」
「おばあちゃんもこう言ってるし早く孫作らないと、ね?」
「百合は百合で何言ってんの?!」
友達どころか家族の前なんですけど?恥じとかないの?あ、それより百合は外堀埋めるほうに執着するタイプか。
「実際、どう?した?」
「してないぞ?!何なら杏華たちの方がやることやってる疑惑あるからな?!」
「それは、してる」
「杏華?!何言ってますの?!」
「セントレアが、寂しがりで、欲しがるから」
「あう!」
「まぁ、それは知ってる」
「彩雫くん、ここは見習って私達も……」
「しないぞ?」
もちろんしたい気持ちはあるがな。人生それだけじゃ行かない、しっかりとストッパーを付ける必要がある。じゃないと百合と沼に落ちていく未来が簡単に想像できるからな。




