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アフタートーク

「居酒屋の、最初は、ぼんじり、一択」


「流石相棒、分かってるな。あとはやっぱ砂肝だな」


「ん、脂っこいぼんじりと、相性が、最高」


「ふーん、甘いね。ねぎま、もも、むねが黄金コンボだ。ぼんじりから行くなんて流れがわかっていないよ」


ぐぬぬ、確かにぼんじりを食ったときの幸福さはあるがそのインパクトが強すぎてそれ以外が若干霞んでしまう。


「それだけじゃないよ?そのあとにせせり、はつを頼むことで僕の黄金コンボは聖闘士コンボへと進化する!」


「っく、なかなかやる。でも、心の中で、思っているはず。若かったら、って」


そ、そうだそうだ!本当はぼんじりで行きたいけど脂っこいものはきついから、だから行かないだけなんだ。もあと数年若かったら絶対ぼんじりから入ってたな。


「あのさぁ、さっきから聞いていたが、君たちは全然わかっていない。いいか?最初に頼むのはつくね一択だ。異論は認めん」


「なんで?」


「分からないか。なら教えてやろう。つくねは店によって色が出るだろう?重要なのは個性、こだわりだよ。それらがわかりやすいつくねこそ最初に頼むべき品じゃないか?!」


「一理、ある。月見つくねとか、美味い」


流石首相だ、つくねを頼むとは通だな。中にシソが入っていたり、なコツが入っていたり、生だったり、チーズが乗っていたりと首相の言う通りどれだけつくねにこだわって力を入れているかでほかの串への力の入れ方も分かるってもんだ。これは1本取られたな。焼き鳥だけに。


「彩雫くん達は何を争ってるの?好きなもの食べればいいのに」


「ねー何食べても美味しいし?楽しければ良いっしょ」


「まぁ、総じて男って言うのは細かいところにうるさいからね。焼肉しかり、なべしかりね」


「はっはっは!僕も普段料理しないのにカレーだけはスパイスから作ったりするからね!」


「俺もついつい凝っちまうところあるぜ?」


「そういうものなんだ……」


「確かにーかえでっちも意外と細かいとこあるし?」


「いやいや、そんなこと言ったら女性だってあるでしょ?お互い様だって」


「そうですわ!首相さんが言っていた通り個性が大事なのですわ!細かい所は気にしてちゃいけませんわ。食べたいものは全部頼むのが正解ですわよ。我慢はよくありませんわ。というわけでシェフの方々お願いしますわ!」


相変わらずのセントレアクオリティ。


「忘れがちだけど居酒屋にいるようでセントレアの実家なんだよなぁ」


「ん、普通はそんなこと、ない。どうして、家に、居酒屋?面白いから?」


「簡単な話ですわよ?わたくし含め首相も、美食四天王の方々も気軽に居酒屋にも行けない。なら家に作ればいいじゃないってことですわ」


そうだよな、現代のマリーアントワネットだもんな。俺らじゃ不可能すぎて思いつかないような脳筋な方法を無理やり通して来る。


「馬鹿なの?」


「でゅふ、実際ものすごく助かっておりますからね」


「でゅふふ、そうですな。我らが訪れるとそれだけで噂になってしまいますし」


「じゃあさー自分で理想のお店作ればいいっしょ?」


「でゅふふふ、我らは食べる専門。経営も、調理も出来ない落ちこぼれ故」


「なるほど、ん?落ちこぼれ?」


「彼らは実家を継げなかったことを気にしているんだよ。ふん、実にくだらないと思うだろう?」


「わからない、もうちょっと、聞きたい」


「でゅふ……あれはもう十年も前になります。我ら4人は落ちこぼれ同士仲良くなり、全員の趣味であった、いやそれしか楽しみの無かった食事をするために集まっておりました」


「でゅふふ、懐かしいですな。そうして集まること幾度も重ね、気がついたら美食四天王と言われるようになっておりました」


「でゅふ、ですが逃げたに等しい我らに現在多くの方々が賛同し、実家でさえも丁重に扱われるようになるのに違和感を感じておりまして」


「なるほど、わかった。やっぱり、首相の言う通り、くだらない。気にすることなんて、一つもない」


「でゅふ……我らも分かっているのです。散々首相さんにもセントレアさんにも言われておりますし、ですが我らは食事を楽しんでいるだけで他意など何もなかったのです。にもかかわらずこうして一種尊敬される立場になってしまい、本当にその尊敬を享受してよいものなのか」


「うだうだ、めんどくさい。そんな精神だから、落ちこぼれた」


「でゅふ……落ちこぼれ」


「前向きにいたから、成功した。なのに、また後ろ向いてちゃ、元通り。今が楽しいなら、自分達でも、誇るべき。自分で言ってる。尊敬される立場って。ならそれが、答え」


「でゅふ、杏華様ちょっと前向きになれそうです」


「ふっ、流石杏華くんだ。私が見込んだだけのことはある」


「僕も相談乗ってもらっていいかな!」


なんか相談室が始まったな。巷じゃ相談は聞いてほしいだけで答えなんか要らないというけど、ここにいる人がそんなちゃちな精神してるわけないし、実際に答えが欲しいんだろう。ならまぁ杏華はズバッと物言うし相談しやすいんだろうな。あとはなんて言ったって頼りがいがある。


というか、修一も悩みとかあるんだな。


「彩雫くん失礼でしょ?」


「まぁ、そうだよな」


心の中で謝っとこう、すまん。


「僕、最近……日本から出たら駄目だって言われてるんだ!確かに僕だってこの国を愛している!でも、この国以外にも僕に会いたがっている人が居るかもしれない!そう思うと僕は居ても立っても居られないんだ!」


「失礼あった?」


「……なかったかも」


それが心配……あれでしょ?修一がいると日本の気温がちょっと上がるから冬とかは特に日本にいてくれってネットミームね?夏は日本にいるなとか言われるけどポジティブすぎてそんな意見気になんないだろうし、そもそもそんなミームわからないんだろうな。だからこそのその相談か。


「「「しょうもな」」」


「しょうもな?!こんな反応初めてだよ!相談なんて初めてしたけどさ!」


「そうだんするまでもありませんわよね?行きたければ行けばいいじゃないですの!」


「ん、たとえ修一がいなくても、日本は大丈夫。そんな、もろくない」


「ふむ、確かに!ちょっと過保護だったみたいだ!ありがとう!」


日本全体を過保護する漢修一。


「いい機会だ。俺も相談させてもらおうじゃねぇか」


「ん、何?」


「俺は友達が欲しいんだがよ?出来なくて困ってんだ」


「私たちが、いる」


「あぁ、そう言ってもらえるのは嬉しいぜ?だがよ?同じ趣味の友人が出来ねぇ」


「趣味?何が、好きなの?」


「……お菓子作りだ」


「ふふっ、その風貌と声でお菓子作り。笑っちゃうね」


「あぁ?」


「そういう所じゃないのかい?」


「まぁ自覚はしてるんだがよ?結局自分じゃどうすることも出来ないだろ?」


かっこいいんだけどな。


「なら、今度、一緒に作る。色々、教えて」


「そりゃあ、ありがてぇ。だけどよ」


「大丈夫、学校のお菓子作りが、好きな人、誘う」


「嬢ちゃんの紹介なら行ける!相談して良かった、助かったぜ」


解決したし?細かいことを気にしないのはいいんだけどさ、JKとヤの人が隣に並んでお菓子作りしてる構図面白すぎるだろ。




ここまで読んで頂きありがとうございます!これにてセントレア争奪バトルロワイヤル編は終了になります。


章分けしてないので適切な言葉が分かりませんが、次の章?編?が最終章になります!是非とも最後まで彩雫達の日常を楽しんで下さい!

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