KBSN再び
どうして騎馬戦をやることになったのか……プロットがブラックホールに吸い込まれてスパゲティ化現象を起こしている。どなたかホワイトホールで止めてください。
【騎馬戦……ですか】
『これで、勝っても、物足りなかったし、ちょうどいい』
『相変わらず自由な、だがいいじゃないか!』
【椎名選手も首相も乗り気だ!なら話は早い!戦場はここ!椎名陣営と首相陣営はそれぞれ騎馬を組め!今回は怪我が多いからと全国から消えた過激スタイル、騎手が地面に着いたら負け、先に大将騎を倒した方の勝利というルールだ!】
「騎馬戦か……本来なら騎手の身長が低い分杏果が不利だけど、前にサッカー部三馬鹿とやった時に発揮した杏果の圧倒的避け力でどこまで首相に食らいつけるか」
「だね、ハチマキを取るっていう騎馬戦なら有利だったんだけど」
「でもさー余裕じゃん?首相チームの方はいかにもメガネクイッやってそうな人とか恰幅いいおっさんばっかじゃん。でもしいなっちのチームは運動得意そうな人多いし?修一も、ヤの人もいるし?」
「確かに、首相さんのチームには政界の方が多いから有利かも」
でも、知謀に長けているということだろ?ってことは作戦とかもしっかり立ててくるだろうし、何より偏見よ?偏見だけど、性格悪そうじゃん?首相に気に入られるためには何でもやってきそうだよね。ま、杏華なら大丈夫か。
「杏華の騎馬は修一さんと、ヤの人と、剣持選手だね」
「……剣持選手?」
「うん、剣持選手」
ダメじゃん。プロテニスプレイヤー、ヤの人、プロゲーマーでしょ?明らかにプロゲーマーだけ運動できないだろ。
『はっはっはっは、僕が右、虎さんが左、剣持さんは前をお願いする!全力でやって絶対勝つぞ!』
『っは、言われねぇでもやるからには勝つ。負けはねぇ。』
『いくら植物だって日差しを浴びすぎたら枯れてしまうだろう?もう少し抑えるってことは出来ないのか?……本当に、どうしてこうなったのか神がいるなら聞きたいね』
剣持選手、頑張ってくれ。後ろ2人は身長が同じくらいだから、必然的に一番重要な前になっちゃうよね、でも大丈夫だ、プロゲーマーならいける……そう、信じてる。ネバーギブアップ。不屈の精神。
『ふん、それで?作戦はどうするんだ?まさか、無策というわけじゃないだろう?』
『ん?好きなように、やる。それが作戦』
『キミ、正気か?』
『はっはっは!いいじゃないか!』
『あぁ、俺好みのやり方だぜ?』
『……馬鹿どもめ』
まぁ、ただのJKが400人の指示とか出来るわけないし、上手くまとまらないなら作戦なんて考えず各々が頑張れば良いだろ。
【さぁ!準備は出来たようだな!それぞれ100騎の合計200騎ともなると圧巻の光景だ!】
【流石私ね、最高の提案をしたわ】
【そうですね!色々としわ寄せが、特に時間が押していますが!面白くはなりそうですね!……というわけで、ちゃちゃっと、解説していくぞ?まずは首相陣営!大将を支えるその土台は、先頭に……だ!】
うん、全然知らない。知らなくて興味もないことって頭に一切入ってこないよね。
「彩雫くん知らないの?ほら、テレビの会見で見ない?」
「そもそもテレビはバレエティ以外あんまり見ないからな」
「ほら、あれっしょスポーツ的なのの推進してる人じゃん?」
「あーあの人ね?名前と顔だけじゃわからないわ」
やっぱり何をしたかがわからないとだよね。
「ほかの2人も身長が高くて運動できそうだし、立派な騎馬になりそうだね」
「うん、すごく大きい」
「あんなので凸られたらしいなっちやばいっしょ」
「そこは身長が高い故の不安定さを期待するしかないな」
【対する杏華チーム、先頭はスラブラ大会で大将である椎名選手と熱い試合を繰り広げていた剣持選手!そしてその左にはあふれんばかりの闘志……いや、殺意をたぎらせたヤの人、虎選手、その右には熱い男松岡選手だ!】
【剣持選手がどこまでがんばることが出来るか……見物ね】
やっぱりそこよな。以前騎馬戦いや、KBSNをやったときにも思った事だが、前の負担が圧倒的で、最初のぶつかり合いで一番当たり合うのは当たり前だけど前の人だし、前の人が沈まなければ上の人が沈むこともない。
【全員位置についたようだな!ここで法螺貝でも吹きたいものだが、あいにくとそんな物あるわけが】
【あるわよ?】
【あるんですか?!】
【じゃあ行くわよ?開戦!】
『ブオオオオオオオオオオオオン!』
始まった!すっげぇ迫力だ、ドラマとかアニメでしか見たことのない本物の戦みたいだ。
『みんな、突撃、あるのみ』
『『『『『『『『うぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!』』』』』』』』
『全軍突撃してくると分かっていたよ、オペレーションクレーン!』
『『『『『『『『はっ!』』』』』』』』
【始まると同時に椎名陣営攻める!対して首相陣営、鶴翼の陣をしいて迎え撃つ戦法か?!】
【力の椎名陣営、知の首相陣営ね】
「鶴翼の陣、Vの字に敵を迎え撃つ陣形だな?ゲームで見た」
「彩雫くん流石!有名どころだと、関ケ原の戦いで徳川家康に対して石田三成が使った陣形かな」
「でも関ケ原の戦いは徳川家康が最終的には勝ったよね?ということはやっぱり弱点があるってこと?」
「うん、彩雫くんのいうようにVの字、もしくは鶴が翼を広げた形ともいうんだけど、その翼の所で敵を囲い込んで包囲するのがこの陣の強み。でも、面では強くても厚みはないから一点集中されると簡単に崩されちゃうのが弱みかな」
「でもそんなの首相も分かってるよな?」
「一点集中するなら、根本の部分だと思うから、そこさえ厚ければ抜けられない。多分、首相は誘い込んでるんじゃないかな?ほら、首相も最前線に出てるし、抑えきれる自信があるんだよ」
『大将、こりゃ、誘われてるぜぇ?』
『大将どうするんだい?!』
『馬鹿どもめ、このままじゃ囲まれるよ』
『なら、誘いに乗る。相手大将は前線に立ってる。ならこっちも真っ向勝負。スピード上げて、全軍の前に立って』
『はぁ?正気か?』
『剣持、お願い』
【おーっと、椎名陣営大将騎味方の間を潜り抜け最前線に躍り出た!その視線の先には首相陣営大将騎!】
【これは魚鱗の陣ね。足の速い騎馬と遅い騎馬がうまい具合に組み合わさって三角になってるわね】
【その三角の角、一番重要で力量がいる場所にいるのは大将騎!今大将騎と大将騎が……ぶつかったぁ!】




