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セントレア争奪バトルロワイヤル作戦会議会場

「戻りましたわよ!あら?どうしましたの?」


お、戻って来たか。


「いやね?杏華が漢らしいよなって話をしてて」


「あら、いまさらそんな話をしてましたの?」


「いやー結婚するなら、しいなっち見たいな人がいいよねーって?」


お、おい。それセントレアに感づかれないか?ハニーさんと相談してセントレアは絶対俺らの阻止をしようとしてくるから内緒にするってことで決定したじゃん。


「なるほどですわ、杏華と結婚……いいですわね!」


「だよねー、あっ、でもせれあっちそもそも結婚したいん?」


「結婚というより恋愛が、甘酸っぱい青春に憧れますわ!……といっても実際わたくしがまともに恋愛することはないと思いますわ。杏華と結婚できるなら最高ですわね」


鳳花、もしかしてセントレアに探りを入れたのか?俺らがセントレア争奪バトルロワイヤルの情報を仕入れたとバレる可能性もあるってのによくやるぜ、そこにしびれる憧れる。


このおかげで、セントレアが結婚を望んでなさそうなことが明らかになって、要らん世話の可能性が潰えた。もしかしたらセントレアが結婚相手を本当に探してる可能性もあったからな。


「僕はよくわからないんだけどさ杏華モテすぎじゃない?学校でも杏華兄貴って呼ばれて椎名組ができるくらい慕われて……」


「あら、流石私たちの娘ね」


「由衣さんも昔は呼ばれていたの、懐かしいな……父としては、少し複雑だけど」


確かに。娘が兄貴呼びされていて、しかもよくわからない団体として担がれている、そしてめちゃくちゃモテていると……女の子から。うん、複雑だな。


「百合取られないように頑張るのよ?」


「大丈夫、それはない。百合ちゃんのお母さんは、安心していい。彩雫と百合ちゃんは、いちゃいちゃしてる」


「あらあら、そうなの?これはもううちに養子に来てもらうしかないわね」


「あらー、百合ちゃん今すぐうちに来ない?」


「「あら?」」


その瞬間、会場は激しい吹雪に包まれた。空気は冷え切り、強風に煽られた雪は肌を打ち付け芯まで冷やして行く。


……そんな幻影が見える。というか感じる。


「うふふ、彩雫くんはうちで預かります。家は広いから部屋は余っているし、学校からも近いですし、私なら学業の指導だってできますよ?」


「そんなこと言って彩雫が八重家を継ぐための勉強もしないとでしょ?それじゃあ2人の時間が減っちゃう。それに百合ちゃんは実家でいいの?やっぱり新婚たるもの二人っきりで同棲しないとねぇ?今なら今彩雫が住んでいる家にそのまま住んでもいいわよ?親の私が許可するから」


さっきまで仲良さそうに話してたよな?なのにどうしてそんな目の後ろが笑ってないのかな?怖いわ。


「というか、え、何?俺いつの間に結婚することになったの?しないからね?」


「さ、彩雫くん……してくれないの?」


「……未来はどうなるか分からないが、今すぐはする気はないからな?母さん、前に高校生なんだから節操を持った付き合いがどうこう言ってたのは何だったんだ?一回落ち着いて、な?」


「お母さん、私は彩雫くんと居られればどっちでもいいの」


「ついつい、気持ちが逸っちゃって、ごめんね?」


「うふふ、そうよね。ごめんなさいね?」


まったく、大の大人2人が何をやってるんだか。父親ーズは何してるんだ?


「そんな目で見られても母さんを止められるわけないでしょ?正直僕も百合ちゃんがうちに来てくれればと思ってるし?」


「がっはっは!俺が桔梗に逆らえるわけないだろう?」


父親ーズ、駄目駄目じゃねぇか。何、仲間を見つけたって手を合わせてるんだよ。あ、杏華のお父さんも寄ってきた。ダメ男やーズ結成だな。


「やれやれ、私を見習ってほしいものだな」


「あら?あなたも似たようなものでしょう?」


「ふむ、一理ある。だからそれくらいにしておいて欲しい」


うん、男はみんな奥さんには弱いんだね。昔あった亭主関白という言葉は何だったのか。まぁ仲がよさそうで何よりだ。


「そういえば、杏華の弟とセントレアの妹は?」


「あら?来ませんでしたの?杏介くんが先に戻るようでしたので、ダリア……私の妹を付けて送り出したのですが、来てないのはおかしいですわね」


「……不安ねぇ」


もしかして俺らの会話が聞こえてたのか?杏華の弟もセントレアの妹も場の雰囲気を読んでかあまりしゃべってなかったから性格とかはよくわからない。


が、少なくとも互いに姉のことを大切に思っていることは理解できた。なのに、いきなり姉が姉の友達の女の子と結婚すると言い出したらどうだ?しかもセントレアの妹はセントレアから聞いていなければ姉を取り合うための大会が開催されることを今不意打ちで聞かされることになる。


「探さないとだな」


「ここから出たらハニーさんとサトウさんに連絡が入るはずですし、大丈夫だと思いますわよ?」


「ん、探したほうがいい」


「そうねぇ、一応探しときましょう?」


だな、これは探してケアする必要がある。


「その必要はありませんですの……お、おねぇさま!どうしてわたくしに言ってくれませんでしたの?!」


「姉ちゃん、本当に結婚するのか?俺以外の奴と……じゃなくてそんなの普通じゃないだろ!俺は認めないぞ!」


「なっ!わたくしのお姉さまを認めないとはどういうことですの!」


「そういうことじゃねぇし!」


いた。と言うか出て来たな。とりあえず安心は出来そうだが……案の定取り乱してるな。


「ちょ、ちょっと待ってくださいですわ。なんの話をしているのですわ?それに、杏華が結婚って誰と……どういうことですの?!」


「結婚話を進めていたのはお姉さまですの!そんなことわたくし知らされていないですの!」


「もしかして、あの事ですの?!それは杏華の結婚とは関係ないですわよね……そもそも、誰にも言っていないのにどうして知ってますの?」


あーバレちゃったな。セントレアの妹、ダリアちゃんも動転して、隠しているのかもしれないってところまで頭が回ってないからしょうがない。


でも、ハニーさんどうするんだ。俺らが知って対策を考えてると分かったらセントレアのやつ絶対そんなことしなくていいって阻止してくるぞ。


「ちょっと、失敗したわねぇ。どうしようかしらぁ」


「……そもそも、隠してるのが、間違い。最初から、こうすればよかった」


「ね、姉ちゃん!本当に!」


「杏介」


「ッ!姉ちゃん……」


弟だからな。姉ちゃんのことなら何だってわかっちゃうだろうよ。もう杏華は、姉ちゃんは止まらない。そして止めることも出来ない。だって、そんなお姉ちゃんが好きだからな。


「セントレア、聞いて。私が、セントレア争奪バトルロワイヤル、に出て、セントレアと、結婚する。他の人には、絶対渡さない」


「きょ、杏華?!何言ってるんですわ?!杏華はそれでいいんですの?!」


「いい。むしろいい機会。セントレアと、結婚したい」


「はうあ!」


「セントレア、と結婚出来る、なら、嬉しい」


「はぅ!」


「相談、乗ってもらった、凄く頼れる、信頼してる」


「ひぃ!」


「でも、ちょっと抜けてて、可愛い」


「うぅ……」


「ん?セントレア、大丈夫、顔赤い、あ、死んだ」


杏華、それはオーバーキルだ。




「うぅ……あれ、わたくしどうして寝ていますの?」


「杏華の告白をクリティカルで食らったからな」


「あっ、そうでしたわ……」


また顔赤くなってきた。倒れるなよ?話進まなくなるから。


「セントレアは、もっと私達を、頼るべき」


「でもですわ」


「でもじゃない、黙られる方が、いや。困ってるなら、一緒に悩む」


「はい、ですわ…はぁハニーさんから聞いたんですわよね?」


「ごめんなさいねぇ?」


「正直わかってましたわ。そしてそのあとの対策も色々と練ってあるのですが……杏華にここまで言われたら、私にできることは一つ、応援するだけですわ。杏華、絶対に優勝するんですわよ?わたくし待っていますわ」

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