ハニーさんとサトウさんのリアルに迫る
「おー、ひっろ!」
「やばー貴族のパーティじゃん!」
「ん、貸し切り、最高」
「あっはっは、お父さんが固まってるの見るの最高」
そりゃ固まるって。天井におっきなシャンデリアは有るわ、机の上には食べきれない量の一目でわかる高級食材で作られた最高級の料理が並んでるわでびっくりする要素しかないぞ?
「これセントレアは全然絡んでないんだよな?」
「全部ハニーさんが準備しましたわよ?」
「つまり、ハニーさんはセントレアレベルって事っしょ?」
「そういうことだろうね」
俺としてはサトウさんも気になるな。アバターは男性だけど中の人は女性っぽいし、杏華と同じようにロールプレイしてたから全然中の人の想像がつかない。
「あ、来ましたわよ」
つ、ついにか緊張するな。
「いやはや楽しそうに話すものでついつい傍観してしまいました」
「私は早く話に行った方がいいんじゃないかと提案していたのだけどね?」
「リアルでも皆が変わらないっていうのは見ていて感動に値すると思うがね?」
「そのことには同意するわ。でも今日は私たちのオフ会でしょう?」
「そうだな」
一人はおじさん……いわゆるイケおじだな。でもスーツの着こなしからか、本人の立ち振る舞いからかは分からないがただものではないと分かるオーラを感じる。
もう一人は女性で、高身長で女性に持てる女性って感じだ。こちらもスーツを着ており、やはりオーラからただものではないとわかる。
ゲーム内とは姿かたちも、それどころか声まで全然違うけど……おじさんがハニーさん、女性がサトウさんだと直感的に理解できる。
「ごほん、皆様方お初にお目にかかりますな、私は蜂須賀虎徹と申します」
「初めまして、佐藤恵美です」
「蜂須賀虎徹に、佐藤恵美だと?いや、まさか……一条だけでも……信じられん」
「イケおじもいいわねぇ」
「うむ、OL系美女も中々」
「本日は無理を言ってご参加いただきまして誠にありがとうございます。本日は是非とも楽しんで行ってくださいね」
「すみませんね?もう少し余裕を持ってご招待したかったのですが、急なお誘いになってしまいました」
「いえいえ、こんなイケおじ……じゃなかった、パーティに参加できるだけでもうれしいですよ」
「そうだね、ラッキーだったね。編集さんに連絡したら休みにしてくれるなんて珍しいことがあったおかげだな」
「私の仕事もーなんか?納期変わった?とかで休みになったし?まじ運良すぎじゃね?って」
「ふむ、私も、相手方の都合で日程が変わったが……改めて考えるとそんな偶然あり得るのか?」
「……何かやりましたね?」
「ちょいっとお願いはしましたがね?」
「聞いていないのだけど」
「言ってませんからな」
つまり、うちの親がこれたのも他の家族がこれたのも全部蜂須賀さんが手回ししてたからと、え?日本牛耳ってる?ほら、流石にうちのお母さんですら固まっちゃってるよ?
「さて……挨拶はこれくらいにして、ソーダちゃん、アプリコットちゃん」
「ん、ようやく会えた」
「ハニーさん、サトウさん……初めまして、いや、こんにちはの方がいいか。写真で知ってるとは思うけど、俺がソーダ、リアルだと彩雫です」
「会えて、嬉しい、ゲーム名はアプリコット、リアルは杏華。どっちで呼んでも、いい」
「うふっ、色々人生やってきたという自負はあるけどオフ会は初めてで緊張しちゃうわねぇ。私は蜂須賀虎徹。でもハニーさんでお願いね?仲がいい人にはそう呼んで欲しいわぁ」
「私がサトウ、リアルもゲームも同じ名前だから分かりやすかったでしょう?」
「言ったらだめなんだろうけどあのロールプレイの達人のサトウさんがロールプレイしてないの凄い違和感だな」
「さっきまではハニーさんが、違和感だった。でも、やっぱり、変わらない」
「うふふ、あなたたちも変わらないわねぇ。ほら、普通はあなたたちのかぞ……杏華のお父さん見たいに固まるものよぉ?」
「つってもなぁ?むしろイケおじすぎて驚いたわ」
「ん、サトウさんも、めちゃくちゃかっこいい、憧れる」
「普通は仲いい人でも最初は引かれるのよ?なのに、彩雫ちゃんと杏華ちゃんだけじゃなくて新菜様に和哉様、由衣様、凰様、鳳花様、百合様、こんなに引かれない人が居るとは嬉しいわねぇ」
「というかですね?ただのオフ会の癖にこんな規模でやる方が引かれると思いますよ?実際、何か裏で色々やってた見たいな話し聞いて引きましたし」
「ん、意味がわからない、どういうこと?」
「うふふ、ちょーっと伝手を使ってアシスタントさんを融通したり、問題を解決したり、お願いしただけよ?みんなと会いたくてちょーっと頑張っちゃった」
「今まで聞きにくかったけど、ハニーさんって何なの?日本を裏から牛耳る裏大統領みたいなのやってる?」
「流石、彩雫それ正解よ?」
「あら、私そんな風に言われてるのね、傷ついちゃうわぁ」
「大統領はともかくとして、日本を裏から牛耳っているのは事実でしょう?」
「私はそんなつもりないのだけど……ただ少しお金があったから投資をしていただけなのにねぇ?」
「気が付いたら、世界的にも有名な投資家になっていたなんて信じられないわよ」
「彩雫さん、杏華さん、ハニーさんは人柄を重視した投資を行い成功を収めたことで、一部から救世主なんて呼ばれて、とても慕われているのですわ!そのため、ハニーさんと敵対するとものすごく多くを敵に回すことになる、その人脈は一条家以上とも……つまりは日本最強ですわ!」
リアルで救世主なんて呼ばれることあるんだな。ハニーさんの人柄なら納得だけど。
「うふふ、私はもう一線を引いているわよぉ?」
「でも、起業して成功してるでしょう?」
「それは趣味よ趣味」
趣味で起業ってのも一般人からすると理解できないんだけどな?
「そんなこと言ったらサトウちゃんだってものすごく若い時から女性社長として頑張ってるのよぉ?」
「救世主と社長か……そりゃ頼りがいあるわ」
相談相手としてこれ以上はないだろ。
「何でも相談して?特に美容系だったら相談に乗れるわよ?美容系の会社だから」
「そうよぉ、サトウグループって知ってるかしらぁ?」
「ん、いつも、使ってる。サトウさん、もしかして、そこの社長?」
「はい、正解よ。この試供品あげるわね」
「やった、ありがと」
その試供品どっから出した?
「はい、彩雫もどうぞ」
細かいことは気にしないでもらっておこう。
「それにしても、さっきからちょっと引っかかってたんですけど、もしかしてこの料理、ゲーム内の再現してます?」
「うふ、流石彩雫ちゃん。よく気が付いたわねぇ」
やっぱり、なんか既視感があったんだよな。
「気が付かなかった、何の、料理?」
「あれでしょ、猫たちが料理するやつ。ですよね?」
「正解!じゃあこの金塊をあげるわねぇ」
「は?」
「冗談よぉ」
だよな。つい、は?とか言っちゃったわ。
「セントレアとか、ハニーさんが、そういう冗談言うと、冗談かわからない」
「ちょっと私もびっくりしたわ。普段はこういう冗談言わない人だし、なおさらびっくりよ」
「お願いされたわけでもないし、流石にいきなり大金を渡すのはよくないってわかってるわよぉ」
「お願いしたら、くれる?」
「そうねぇ、あげちゃおうかしらぁ」
「ハニーさん?!俺たちただの高校生ですからね?」
「わかってるわよぉ、杏華ちゃんも彩雫ちゃんも本当に必要な時じゃないと言わないってわかってるからこそよぉ?セントレアちゃんもわかるでしょ?」
「わかりますわ!本当はもっと頼ってほしい所ですのに何も言ってこないのがむしろ不満でもありますわね」
「セントレアには、もう、頼ってる」
杏華の言う通り、結構お願いしてる気がするんだけど。それこそ、こないだの別荘とか俺たちだけじゃどうあがいても用意できないものだからね。
「まだまだ足りないですわ!友達なのだから遠慮しなくていいんですわよ?じゃないとわたくしも遠慮してしまいますわ!」
「え、セントレア遠慮してたの?」
全然そんな風に見えなかったけど?もし遠慮しなくなったらどうなってしまうんだ?
「というか、どういうことをお願いしてほしいんだ?」
「そうですわね……百合さんと2人っきりでいちゃいちゃできる家欲しくありませんの?」
「いらんわ」
ナチュラルに家くれるのか……




