目があああああ!
「わかった、じゃあ、連れてく」
「助かる」
ん?連れてく?
「ぷはぁ、百合ちゃん、戻ろ?」
「「杏華?!」っは!彩雫くんごめんね、目つぶし!」
ぐわ!目が、目がぁぁぁあ!
「し、しいなっち?ちょ、裸!」
「ん?あ、忘れてた。でも、大丈夫、相棒なら」
「大丈夫じゃないけど?!今の状況見えてる?俺は何も見えないけどね!」
目つぶしされてるからね?
「それは、ごめん。でも、私の裸なんて、安いもん。見られても、別に、減るものない」
「流石相棒だな、凄い漢気だ!今はその漢気要らないが」
「ん、照れる、恥ずかしい」
「杏華、恥ずかしがるところそこじゃない」
「いや、百合も同じようなもんだろ」
こいつら何なんだ?
「おーっほっほ!楽しそうですわね!」
「さいだっちごめん!目つぶし!」
ぐわ!また?俺既に見えてないんですけど?!
「せれあっち隠して隠して!」
「ちょ、なんで2人も来るわけ?」
「楽しそうだったのでつい」
「ついじゃないでしょ、俺がおかしいの?もうちょっと恥じらい持とうぜ、皆。」
この中で一番女々しいのおれじゃん。
「わたくしだって恥ずかしいものは恥ずかしいですわよ?ですが、彩雫さんでしたらそんなに恥ずかしがることもないじゃないですの?」
「ん、問題ない」
「うん!むしろもっと見て欲しい!」
「流石に、ガン見は、恥ずかしい、それは、百合ちゃん、だけ」
「わたくしはも大丈夫ですわよ?」
「……それは、巨乳、だけ。」
「うちは普通にハズイし?!ちょ、まじ、いくら水で隠れてるとはいえハズイ物はハズイし、こっち見ないで欲しいんだけど?」
「いや、目つぶし2回されて何も見えてないから。ありがとう」
目つぶしされてるおかげでいろいろな物を見なくて済んで……
さて、ここで男の性質をここで一つ思い出してみよう。そう、全裸より服を着ている方がエロティシズムを感じるということである。ではなぜ、そういった現象が起こるのか……それは、男という生き物は未知にひかれるからである。小さい頃は冒険に憧れる。でも、そんなことは叶わない、ならどうするか?答えは一つ、想像する。自分が求める物、期待するものをその未知に託すのだ。
……つまり、見えない分想像してしまう!
「戻れ?」
「今更だしこのままでいい?」
「ん、確かに」
「ですわね」
「まー確かに友達なら別にいいっしょ、見られても」
「はぁそうだな。友達相手に変な気使うのもおかしいか」
「ね?彩雫くんは分かってないって言ったでしょ?」
男扱いされてないのか、信頼されてるのか……百合の言うように俺はまだ理解できてなかったみたいだな。
俺も気合入れるしかないか。
「ふぅ、裸同士の付き合いで深まる仲もあるか」
それが日本の伝統だしな!
「ですわ!」
「で、いつまで、目つぶってるの?」
「あー、目つぶしされてて?うん、目が痛かったから」
「あーごめん、やりすぎ?」
「いや、もう大丈夫」
「じゃあ、何で、目つぶってる、の?」
「つい、ね?ずっと目つぶってたからね?うん、今開ける、すぐ開ける」
ちょっと待ってね?もう少しで、心構え出来るから……よし、大丈夫、俺ならいける。
「お、まぶし」
お湯で体半分は隠れてるけど上半身と一部が水に浮かんでいる。果物風呂かな?でも、これはなかなか
「絶景かな絶景かな」
っは!脳内の言葉が出ていた。
「ん、絶景」
「石川五右衛門?確かに、温泉に浸かりながら立派な庭園見れるのすごくいい」
あ、あぶねぇ。想像を現実が超えてきたから俺の気合がはじけ飛んでどっか行ってたわ。うん、もう大丈夫。
「だ、だよな!いやぁ、この温泉もいい具合に濁ってて、すごくいいな」
濁ってるおかげで多少隠れてるから……
「この温泉は硫黄を多く含んだ硫黄泉ですので白く濁ってるんですわ!生活習慣病等様々な効果が期待できますし、疲労にもよく効きますわ」
「最高、私たちに、ちょうどいい」
「そこまで考えて作られてるんだろ?流石だなぁ」
「でも、硫黄泉の中潜ってきちゃったから、結んでたのにほどけちゃったし髪が痛みそう」
温泉に髪を付けるのはよくないっていうからな。
「そうですわね、あと10分くらいなら大丈夫ですわ」
「じゃあまだまだ話せるね?」
「そうだな」
「いつも、思ってるけど、百合ちゃんの、黒髪すごい、綺麗」
「ですわね、つやつやしてますわ。手入れどうされていますの?」
「特別なことはしてないんだけど……」
「あれっしょ、好きな人が居る女の子は輝いて見えるってやつ?」
「ん、確かに、そういう話、ある」
混浴に憧れてる皆に伝えたいことがある。何を話せばいいのかわからん。
「さいだっちも意外と肌とか綺麗だよねー」
意外って、何も言い返せないけどさ、オタク男子だって身なりには気を使うんだからな?
「最低限やってるし、俺そこまで自堕落な生活してないからな」
「ん、ゲーマーは、体調が、命」
「だからしいなっちも可愛いってこと?」
「ですわね。杏華さんの可愛さは私の知りうる限りの方々を思い返してみても圧倒的可愛さで、ついつい抱きたくなってしまいますわ……ぎゅーですわ」
ちょ、そんな立って移動したら!あー杏華を上に持ち上げない!
「う、うへ……へ」
「セントレア、杏華息出来てない……」
「はいはい、そこまでっしょ」
あ、俺もうダメかも……
「あ、ご、ごめんなさいですわ!」
「ぷはぁ、死ぬかと思った、でも、これで死ねるなら、最高」
「彩雫くん?!こっちに倒れこんできて、ふふ、みんなの前なのにどうし……大丈夫?!」
あぁ、柔らかくて暖かくて、体が離れることを拒んでいる。天国はここにあったんだな。
「っは!あーすまん、ちょっとクラっとして」
「あら、のぼせてしまった見たいですわね。ちょっと脱水症状気味だったのかもですわね」
そういえば、そそくさと風呂来ちゃったから水飲むの忘れてたな。だからか。
「さて、ゆりっち流石に戻るし」
「うん、でも、彩雫くんが……」
「いや、大丈夫これくらいなら」
多分、一人の方が頭すっきりする。
「ってわけで、先に戻ってくれ」
「ん、気を付けて」
ふぅ、これで一息つけるけど……早く上がらないと、本当に倒れそうだ。全然ゆっくりできなかった。
「まぁ、でも楽しかったし後から考えると役得だったな」




