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水泳対決と罰ゲーム

「彩雫くん、日焼け止め塗って?」


「ちょ、高宮さんとか、椎名さん……にはハードル高いからセントレアとか先に頼むべき人いるよね?!」


ま、まだ俺は海に入れないのか?


「みんな、海に向かって走っていっちゃったから……」


「っく、青春してやがるな!」


「だからね?私のこの白い肌わかるでしょ?日焼けって肌荒れの天敵だし、私すぐ赤くなっちゃうから……」


「はぁ、ほら、横になれ」


「うん!」


……さっき肌の白さを強調なんてするから、変に意識しちゃうな。いや、ダメだ。煩悩滅殺悪霊退散焼肉定食!


よし、無心だ。


「彩雫くん、どう手触り?」


「……柔らかくて、すべすべしていてとても美しいです」


「あ、ありがとう」


「っは!よしおっけー!」


やべえ、無心になるあまり本心をさらけ出してしまった……まぁ、八重さん喜んでるみたいだし、恥ずかしがってるなら、意趣返し出来たしいいか。


「お、来たね。彩雫も水泳勝負しようよ」


「おっしゃやるか!で、水泳勝負って?」


「あそこに見えるブイまで行って戻ってきてこの砂浜に埋めたフラッグを取ったら勝ち」


「結構遠いな、50メートルくらいか?」


「ですわね」


「まぁ行けるか。勝負するからには何か賭けないと面白くないよな?」


「そうですわね……」


「あ、じゃあ負けた人は勝った人の言うことを何でも一つ言うことを聞くにしよ?」


「何でも、つまり、巨乳を、何でも?」


「さ、彩雫くん?!」


「しないが?!何?楓自信あるの?」


「自信しかないね、セントレアさんもそれでいい?」


「もちろんですわ!」


「あ、せれあっちいいんだ」


「負けなければいいだけですわ!わたくしも負ける気はしませんわよ?」


「まぁ、やればすぐわかるな。じゃあ八重さん、審判お願いしてもいい?」


「……何でも一ついうことを聞く、私も勝負に参加する!」


「え、まじ?じゃあ高宮さんお願い」


「おっけーじゃあスタート!」


「ちょ、いきなりすぎでしょ!」


「おーっほっほ、先頭はいただきましたわ!」


「何でも、彩雫くんに何でも!」




「おー早いねー」


「ん、百合ちゃんも、セントレアも、月城くんもさすが」


「さいだっちわかってるのかなー元から勝ち目ないってこと」


「気がついてない、絶対。馬鹿だから」


「まーだよねー。うちらが結束してさいだっちとゆりっちをくっつけようとしてることも気が付いてないみたいだし?」


「ん、才能的にも体力的にも、策略的にも、勝てない。でも、気が付いてても、勝負は、する」


「馬鹿だから、ねー」


「そう」


「お、戻って来たし、えっと……見える限りせれあっちが先頭で鼻差でゆりっち、数メートル離れてかえでっちが続いてて、あ、さいだっちがようやくターンに入った」


「おーっほっほ、どうですの?わたくしの優雅なクロール!」


「っく、彩雫くんをせっかく自由にできそうなのに!」


「ちょ、2人流石に早すぎ!」


「ぷはぁ、ぷはぁ、ぷはぁ」


まじ、体力ない。息継ぎが精いっぱいだ、往復100メートルがこんなにきついとは……あの3人バケモンかよ


「このままわたくしが1位ですわ!」


「セントレア、ゴールは、そこじゃない」


「彩雫君に何でも!」


「ゴール!1位ゆりっち」


「ギリギリ抜けなかった……」


「2位かえでっち!」


「つ、つい泳ぎ切って止まってしまいましたわ」


「3位せれあっち!おっちょこちょいでかわいい!」


「ん、自信満々、からの、ぬかされた瞬間の、へ?って顔、可愛かった」


「セントレア、これは真剣勝負だから1位は貰っていくわね?やった、これで彩雫くんに何でも!」


「いや、その彩雫はまだゴールしてないんだけどね?」


「……ぜェ、はぁ、ひぃ、ふぅ、う、もう……無理」


「さ、さいだっちリタイア―!」


燃え尽きたぜ……真っ白にな……


「さ、彩雫くーん!」





「で、だれが勝ったの?」


「わたし!」


「……」


「勝者の命令は?」


「っく、ゼッタァーイ!」


くそ、正直一番勝ってほしくない人が勝ってしまった。


「でーゆりっち命令は?」


「彩雫くん、私……な、名前で呼んで欲しいかな?」


「……」


「こないだ私の家に来たときは名前で呼んでくれてうれしかった。セントレアは名前で呼んでるのに……私は苗字なのちょっとやだ」


「それはみんな八重さんだし、セントレアは愛称みたいなもので……いや、わかった」


断る理由はない。ただ、仲のいい女の子を名前予呼びするだけだ。なんも問題はない。


「百合さん」


「百合!」


「……百合」


「うん!」


「青春だねー」


「……私も、相棒なのに、苗字呼び、そろそろ、名前で、読んで欲しい」


相棒なのに苗字呼びは距離が遠いか、それは俺も思ってた。アプリコットと分かった日に椎名でって言われたからそのままだったな。


「杏華でいいか?」


「うん、彩雫」


「はーいじゃあうちもー」


高宮さんも?まぁ、いいか。


「鳳花さん?」


「まー呼び捨てでもいいけど、おっけー」


「ちょっと、杏華?!鳳花?!」


「安心して、百合ちゃん、ただの相棒だから。それに……名前を躊躇ったのは百合ちゃん、だけ。意識してる、証」


「うぅ、確かに」


「何、こそこそ話してんの?」


「いや、彩雫、煽って、盛大に負けてた、から」


「……言い訳はしないけどさ。流石にきつすぎたわ、あんなの一般人には無理」


特にセントレアとやえ、じゃなくて百合さんは普通じゃないからな。


「そりゃそうっしょ!」


「100メートルとか、走っても、きつい」


それはもう少し運動する習慣を身に着けようね?


「私も、泳ぎたく、なった」


「わかるー、マジ熱いしねー。しいなっち、一緒に行こー」


「わたくしも行きますわー、百合さんも行きますわよ!」


「うん!」


おーいいねー。美少女たちが水着で遊びまわっているのは見ていて花がある。


「僕からすると目に毒だけどね」


「確かにな、そう言われると楓だけじゃなくて、男子には良くない」


「普通は真っ先に気が付くところだけどなぁ、って彩雫日焼け止め塗ってないの?」


「そういや、塗ってないな。なんで?」


「いや、手以外真っ赤だよ?なんか手袋してるみたいになってる」


「百合さ、百合に塗ったからな……すまんが楓塗ってくれ。流石にこれは……キモイ」


「はいはい……こんなもんかな?」


「あざす」


「うん、たまにはこうして海でゆっくりするのもいいよね」


「そうだな」


皆と出会ってから数か月みんなが仲良くしてるのを見ると感慨深いものがあるな。


「彩雫混ざらなくていいの?正直、ゆっくりしてるよりも遊んでる方がいいでしょ?」


「まぁ、もう少ししたらな?」


「……疲労が取れてないんだね」


「うっせぇ」


それもあるけど、楓と話してるとやっぱり落ち着くからな。



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