いざ、別荘!
「それじゃあ行きますわよ!」
今日は待ちに待った旅行の日だ。椎名さんが提案した海に行こうという話からまさかセントレアの別荘に泊まることになるとは思ってもいなかったけどな。
「あ、セバスさんお久しぶりです」
「おひさしぶりでございます、今日明日と何かご用事がありましたら是非とも気軽にお呼びください」
「ありがとうございます。よろしくお願いしますね?」
「「「お願いします」」」
「よろー」
「それでは荷物を積み込んでください。早速出発いたしますね?」
ま、荷物は全然ないんだけどね?唯一あるのがゲームとか入れてきた今背負ってるリュックだけだ。とはいっても、女の子は荷物も多そうでコロコロ引くやつ持ってきてるから大変そうだ。楓が。全員分持ってたからね。なんでか?あれよ、じゃんけんで負けたからだよ。
「今日という日が待ち遠しかったですわ!」
「セントレア、この旅行の準備って言って最近会えなかったけど、そんなに準備することあったの?」
「ですわ……プランは秘密ですが、少し整備に手間取りましたわ」
「セントレアがそこまで手間取るプランか……こりゃあ期待度が跳ね上がるな」
「せれあっち、コミケでも準備してもらったのにー今回も準備してくれるとかまじありがと!」
「おーっほっほ、そう言って頂けると嬉しいですわ!わたくしがしたいからしていることですわ!前回も今回も準備段階から楽しいですわ」
「えぇ、セントレア様は本当に楽しそうで、私の手伝う隙なんてはありませんでしたよ」
「ちょっと、セバス!ひ、人から言われると恥ずかしいですわ!」
恥ずかしがってるセントレア可愛いかよ。もう可愛すぎて、ちょっと前なら感じてたゾクッとするような八重さんのオーラがなくなったからね?むしろ八重さんもセントレアを可愛いと感じてるだろうからか温かなオーラが飛んできてる。セントレアは気が付いていないだろうけど。
「にしてもーリムジンってすごいんだな」
10人は座れるような長い家のよりも柔らかいソファーになんか高そうなお菓子が並んでいて、壁には50インチはあるだろうテレビが設置されているし、冷蔵庫もある。机はなんかでこぼこしていてコップがハマるようになってるし。
「まぁ彩雫は乗る機会なんてないよね」
「いやいや、お前もないだろ?」
「……」
「え?あるの!?」
「ないけどね」
「あっはっは、そりゃーないっしょ、だってあのゆりっちも乗ったことないんでしょ?」
「うん、置く場所もないし、そもそも運転できる人もいないから……」
確かに。買えるかどうかという問題を除いても所有するには多くの問題があるよな。一般家庭じゃこの縦長の車は置いておけないし、運転したらしたらで擦りまくるよな。その点は流石セバスさんだ。なぜだろう、出来ないことがない気がする。
「でも、外の景色見れないのは、残念」
「まぁ、有名人が乗る車だろうし中見られたら問題ありそうだもんな」
「でしたら……じゃーん!」
おお、壁が透けて外が見えるように!
「最新技術で外からは見えずとも中からはガラス窓のように見えるのですわ!」
「ってことはー、え、マジックミラー号ってことじゃん!」
「ロマン、マジックミラー号、まさか乗れるとは」
「ち、違いますわよ?!最新技術ですわ!」
まぁ、マジックミラー号だとそんなきれいに外見れなさそうだけど、この車だと壁なんて元から無いように外を見ることが出来る。その点はすごい技術ではあるんだろうね。マジックミラー号であることは変わらないけど。
「まぁ、ですのでいくらはしゃいでも外からは見えないですわ!」
「じゃー盛り上がるしかないっしょ!ミラーボールもあることだし、やっぱやることなんて一つっしょ!」
「ま、まさか……」
「そう、トランプっしょ!実は持ってきたんだよねー」
そうだよね、知ってた。
~~~~~
「じゃーん、ここが別荘ですわ!」
「「「「「おぉー」」」」」
「え、どこまでが家?」
「てか、プール2つあるし!」
「すごい、お庭のお手入れもされてる」
俺の実家、何個分だろう……
「庭園に気が付くとは流石は百合さんですわね。有名な建築家に合わせて、世界的にも有名な庭園のデザイナーの方にも多く建築の段階からかかわっていただいて、最高の別荘を作り上げた見たいですわ!ですので、家は大体東京ドーム1個分のサイズなのですが、庭園は3個分になりますわ」
ってことは東京ドーム4個分の別荘か……家って単位じゃなかったな。ははっ。
「これ、観光としても楽しめるくらいきれいな建物だね」
「確かにな」
白を基調としているが、屋根などの一部分に赤を使うことでクラシック調建築になっているが、庭園やすぐ近くにあるだろう海が見えるようにガラスもふんだんに使われており、とても神秘的な雰囲気を纏う建物になっている。例えるなら国会議事堂か?屋根が赤か青かという差はあるし、セントレアの別荘はもっと複雑だがイメージは似ている
「さいだっちなんか詳しくなーい?」
「いや、ブロック建築ゲームで培った知識がね?」
「わかる、リアル建築を、参考にしてた」
「だよな、流石相棒だぜ」
「さぁさぁ、早速中に入ってくださいですわ!」
「……」
っは!見とれていて思考が停止してた!こ、これはやばい。頭の中に世界で一番金持ちな人の家を想像して?はい、それです。宝石か何かは知らないがきらきらしたものがいっぱいある。
「ちょ、え?まじで今日ここに泊まっていいん?」
「おーっほっほ、その反応を見るだけでもこの別荘に来ていただいた甲斐があるというものですわ!」
「……セントレア、何か壊したりしたらどうなるの?」
「大丈夫ですわ!もちろん、故意に壊したりといったことがあれば別ですが……」
「ふぅ、良かった」
「いやいや、八重さんの家にも高価な物はいくつもあるでしょ?盆栽とか壷とか、俺も怖かったんだからな?」
「彩雫くんの気持ち少し理解できたかも……えへへ」
「いや、そんなことで喜ばれても」
「どんどん紹介していきますわよ、付いてきてくださいまし?」
浴室、トイレ、寝室、キッチンといったものから、本格的な調理場や、ジム、シアタールーム、Barカウンターと言った普通はない部屋も含め順番に見ていく。
「私、今日から、ここに住む」
「それな、1日だけとか寂しいな」
「わたくしもそうしたいところではありますが、普段はここを管理してくださる使用人の方が住んでおりますので……」
「あーねー。だから全然傷んでないし、人が普段いる形跡もあったのかー理解したし」
「高宮さんよく見てるね、僕は全然気が付かなかったよ。流石、ちゃんと掃除してるなーくらいにしか思わなかった……」
「かえでっちもまだまだっしょ」
「っく、負けた」
いや何の勝負?
「ふぅ、歩いたら、疲れた、ちょっと休憩」
「そうですわね、車移動もつかれますわ。セバス、飲み物お願いしますわ!」
「ご用意しております……こちら、この別荘に併設されている一条家の施設にて栽培されているリンゴを使ったリンゴジュースになります」
こりゃ美味い。部屋を歩くだけでも30分くらいかかったからな。ところでセバスさん部屋歩きしてる時も常にとなりにいた気がするけどいつこんなに冷えた美味いリンゴジュースを?あと、休憩しなくて大丈夫?車運転して一番疲れているのはセバスさんじゃない?
「彩雫様安心してください。わたくしはセントレア様の近くで従えることが一番の喜びなのです」
うん、聞いていた通りだ。ただの超人なんだろう。
「この後はあちらに見えている海で遊びますわよ?休みながら準備いたしましょう!」
海か……休憩してる場合じゃない、行くかぁ!!




