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報告と免許皆伝

クリスマス会とかやりたいけど、いつになることやら……

「で、どうなったの?」


「SNS交換して、ご飯食べて帰った」


「めっちゃ仲良くなってるじゃん」


「それな?八重家でゲームやる人全然いないみたいでリアルでゲームは久しぶりって梅さんが放してくれなくてな」


「うぅ、気が付いたら彩雫くん取られてた。まさか叔母さんにとられるなんて」


「えー何ー?さいだっち熟女も行けるのー?」


「八重さん?!その言い方だとだいぶ人聞きが悪いんですけど」


「だって、2人でずっとゲームしてるし」


「それはごめん」


まさか、梅さんがあんなに強いとは思わなくて、ついつい張り合ってしまった。


「いいな、私も、やりたかった」


「本当にそれだけだったの?もっと面白いこととか期待してたんだけどな」


「何もないぞ?あ、やっぱり飯は美味かったな。すっぽん料理とか、鰻とか、牡蠣とかな?」


「いやそれって……」


「かえでっちしぃー!知らぬが仏っしょ?」


「彩雫、八重さんの家で泊まりとかしてないよね?」


「してないぞ?めっちゃ誘われたけど、やっぱり家族で過ごす時間も大切だろ?」


「あーうん、なら、いいんだけど」


「あっはっは、さいだっちまじさいだっちっしょ!ゆりっちどんまい」


「わ、私は知らないわよ?!お母さんが、勝手に!」


「はいはい」


なんだ?


「……?あ、わかった。精の付く、食べ物」


「って、そういうことか!」


「あら、本当に気が付きませんでしたの?そんなじゃ貴族社会で生きていけませんわよ?」


貴族社会はそんなことが日常的に行われてるの?!怖いわ!


「通りで……」


「通りで?」


「いや、何でもないっす」


なるほど、だから夜に収まらなかったわけだ。


「これ、もしかしたら叩いたらもっと出るんじゃねー?」


「じゃあうちは背中から叩くから、かえでっちは前からお願いするし」


「任された」


「ちょ、出ないって。た、助けてしいなえもん!」


「ん、彩雫いじめだめ」


しいなえもん、助かった!


「でも、相棒なら何でも知る権利があるんじゃない?」


「確かに、隠し事は、よくない」


「……あ、そ、そういえば、梅さんも皆と会いたがってたし、今度はみんなで行くか!ね、八重さん」


「うん、お母さんも喜ぶ!」


「露骨に話逸らしていますわねぇ」


「あっ、そういえば、セントレアさ八重家とつながりないの?」


「無いと思いますわよ?昔はあったそうですが、八重家の方は近年教育係として一人にかかりっきりになるのではなく、広く生徒を集っていると伺っておりますので」


「じゃあ、やっぱり叔母さんのことは忘れて……」


「な、何をですの?」


うん、本当にセントレアは残念な子だ。肝心なところを覚えてないんだから。


「梅さん、八重さんのおばあちゃんはセントレアが5歳くらいの時礼儀作法の教育係だったってよ?」


「……も、もしかして梅婆のことですの?」


「知らないけど……覚えてるのか?」


「昔のことですが今も記憶にはっきりと残っていますわ……当時のわたくしは好奇心旺盛で落ち着きのない子供でしたわ」


まぁ、それは想像できるな。


「そんなわたくしを笑顔で、いや暗黒微笑ダークネススマイリングで脅し、じゃないですわ、諭して頂きました。その結果、今なお天才と目されるわたくしのスタートダッシュを礼儀作法で切るきっかけになった恩人ですわ」


「な、なるほどね?」


つまり、思い出したくはない過去に蓋をしていたと。


「あ、あいさつしないとですわ……」


ふむ、やっぱり……


「アワアワ、慌ててるセントレア、かわいい」


それな。


「あいさつなら急がないと明日から用事があるみたいで、今日帰っちゃうって……」


「い、行ってきますわー!」


『ガチャ』


セントレアあの状態で大丈夫か?


「セントレアさんなら大丈夫でしょ」


「それもそうか」


『ガチャ』


「家の場所知りませんでしたわ!」


……かわいいかよ


「おかえり、あいさつできたの?」


「分かっていて聞いていますわよね!わたくしが出てからまだ数秒しか立っていませんわよ?!……うぅ、恥ずかしいですわ」


……かわいいかよ


「てか、八重さんに連絡してもらえばいいじゃん」


「た、確かにですわ!」


「じゃあ、ちょっと連絡してみるね?」


……


…………


………………


「叔母さん帰っちゃったって」


「ガーン、ですわ……うぅ、次あった時叱られそうですわ」


「いやいや、5歳の時の記憶なんだからしょうがないんじゃない?」


「そうですが……」


ま、考えても仕方ない、次の機会だな。


「そんなことより、旅行の話」


「そうだな」


そういえばそのために昨日今日と集まっていたはずなんだよな。


「まー?昨日ゆりっちとさいだっちが居なくなっちゃった後にー、少し話したんだけどー……」


「わたくしの別荘に招待しますわ!」


「という、話に、なった。プライベートビーチ、あるし。……タダでいいって」


「え、まじ?プライベートビーチ付き別荘タダ?」


「まじですわ。でも、問題は今回、選択肢が一つしかないことですわね」


「ん?どういうこと?」


「いやーうちもね?気にしなくていいし?って思ったんだけどー。なんか、本来なら日本各地に別荘あるみたいなのに?今回は一つしか使えないからみたいな?」


さすが、一条家だぜ、一般人とは価値観が違うな!別荘はいくつもあるのが普通なんだな!


「たまたま使用人の使用申請と被ってしまいまして……」


「使用人が優先なのはもちろんだからな。別荘に行けるだけでもテンション上がるってもんよ」


「プライベートビーチ、漫画だけの存在だと、思ってた、楽しみ。ありがとう、セントレア」


「感謝するといいですわ!選択肢はありませんでしたがとてもいい場所なのは保証しますわよ!わたくし皆さんと行くならこの別荘がいいと思ってましたの」


「えーたまたまその別荘残ってるとかラッキーじゃーん」


「なんか、用意するものとかある?」


「……何もないですわね、着替え等も別荘に用意があると思いますし」


「まじ?」


「まじですわ、多分セバスがやってくれますわ」


「さすがセバスさんね……」


「セバスさん大丈夫?過労死しない?」


「気にはかけていますがそのような様子はありませんので大丈夫、だと思いますわ。多分、おそらく」


「……」


自信が尻すぼみしてってるじゃん。


「しょ、しょうがないんですわよ、セバス「セントレア様のためになるのが一番の休みでございます」と言って休まないんですもの」


「さすが、セバス。略して、サスセバ」


確かにみなが想像する執事っぽいけどリアルでそんなのやってたら死ぬよ?


「どうしますの?別荘でいいんですの?」


「俺は賛成!こんな機会じゃないと行くこともないだろうしな」


「ん、普通の海なら、いつでも行ける」


「プライベートビーチ……ふふ、彩雫がまた面白いことになりそう」


「おい、邪念を出すのはやめてもらおうか」


「おっと、つい。僕も賛成かな」


「私も……彩雫くんがいるならどこでも」


「じゃあ決定っしょ!」


「やることとか細かいことはどうします?皆で決めますの?それともわたくしの方で準備しておいても大丈夫ですの?」


「まぁ、海は行くだろ?」


「あ、うちはBBQしたーい」


「私も遊べるだけ遊びたい」


「僕は任せるよ」


「私も彩雫くん、じゃなくてみんなと遊べるなら」


「なるほど、ですわ。じゃあその点を踏まえてプラン立てておきますわね」


「おねがーい!」


「おーっほっほ、任せてくださいまし!」


「それじゃあ、セントレアの別荘に?」


「「「「「「さぁ、行くぞ!」」」」」」






「って、アニメネタに八重さんがついてきた、だと?」


「私の成長速度すごいでしょ?」


「ん、これで百合ちゃんも立派なオタク」


免許皆伝、か。





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