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楽しい時間は終わらない

「みんな帰ったか」


ちょっと前までは一人でいるのが普通だったのにああも騒がしいと、今の静寂が寂しく感じる。


「飯でも食うか」


八重さんに最近はご飯作ってもらってたからな。今日はみんなと一緒に帰っちゃったけど。


確か、カップラーメンがまだあるはず。いや、その前に風呂入るか。


頭から初め、右手左手と体を洗ってく。そして最後に顔。


「ふぅ、マリパ面白かったな」


やっぱりみんなで盛り上がれるパーティゲームをリアルでやるのはゲームの中でもダントツに面白い。たまにゲーム内で椎名さんとかとやったりしてたけどレベルが違うね。またやりたいな。いや、モンハルやるじゃん。とは言っても、あれは初心者が楽しめるかというと難しいからな。性格的に向いてるとは思うけど。


「よし、カップラーメン食べるかって……何で全員いんだよ」


「ちょっとドッキリさせようと思ってね?」


「皆でご飯にするには材料足りなかったから、買っていこうとしたんだけど……」


「こっちの方が面白いっしょ?」


「いや、こっちの身にもなってほしいけどな?俺風呂入って落ち着いたところなんだけど?」


「でも、彩雫くんちょっと嬉しそう」


「実は、一人で、少し、寂しかった、でしょ」


「そうだよ、お前らも一人暮らししてみろ?なんか寂しく感じる時があるから」


全く、こいつらわかっててやっただろ。知られすぎるのも困るな。楓は昔からの付き合いで俺の事よく知ってる上に心理を読むのがそもそも得意、高宮さんも心理を読むのが得意で気遣いが出来る、八重さんに関しては言わずもがな。椎名さんは相棒だし、セントレアは……まぁ万能で頼りになる。俺が自分でも気が付かないうちに?認めたくはないが?さみしい顔でもしてるのを見て気を使ったんだろうよ、ありがとうな!


「はぁ、一応感謝するよ?」


「僕がいえることじゃないけど、彩雫は昔から関心の無い物にはとことん関心がないせいで人が嫌いとか、苦手とかじゃないのに深く人と関わることなんてなかったから心配してたんだけど人の心を取り戻したみたいで安心するよ」


「本当にお前がいえることじゃないけどな?お前も女性、特にギャル嫌い治って来たんじゃないか?な、高宮さん」


「かえでっちもううちら友達だよねー」


「……そうだね」


おっと、まだ溝はあるみたいだ、失敬失敬。


「彩雫くん友達いないの?クラスの人と仲良くしてそうだったけど……」


「いなくはないよ?サッカー部の三馬鹿とか、生田とかと話してるだろ?あとはえーっと」


「そいうんじゃなくてー連絡とるような友達はー?」


「っー、いないっすね」


悲しいことを言わせるんじゃありません!高宮さん気遣いの鬼でしょうが!


「大丈夫、仲間」


「仲間ですわー!」


「ダメ人間連合が結成されてっし……てか、しいなっちとさいだっちに関しては全然悲しんでないっしょ?」


「まぁね」


「あれ、月城くんは……友達いるの?」


「え、もしかして僕友達いないと思われてる?」


「あっはっは、性格悪いし?居なさそうなのわかるー」


「僕は真の男女平等主義者だからね?必要とありゃあやることやるよ?僕は彩雫と違って結構こまめにいろんな人と連絡とってるから」


「言い返せねぇ……こいつ意外とよくわからんとこと連絡とってるんよな、独自の連絡網あるからまじ怖い」


「わかった、情報取集?」


「まぁそうなるかな?」


「友達じゃないってことね」


このグループダメかも。高宮さん以外全滅だわ。八重さん?優等生時代を思い出して?友達いないよね。あ、でも。今の八重さんならもしかすると?


「八重さん、友達出来た?」


「彩雫くんのおかげでね?」


「そう!聞いてよさいだっちー。ゆりっちようやくクラスのみんなとしゃべるようになったのにー、結局放課後誘われても断ってるんだよー?」


「え、八重さん?」


「だって、彩雫くんとの時間大事にしたいから」


でもクラスも大事だよな。俺は人のこと言えないけど。


「わかる、私も、もっと早く、遊べてたら、って思うから。なるべく多く、一緒に居たいな、って」


「ですわね!わたくしももう少し本腰入れて特定すべきでしたわ」


「いやーそれはだめっしょ」


俺は良い友達を持った。こういうことを恥ずかしがらずに直接、包み隠さずに言ってくれる友達なんて欲しくても手に入らないだろう。


「俺は本当にいい友達を持った……特定はダメだけど」


「流石にわたくしもあなた方以外でやりませんわよ?」


「それなら、別に、いい」


良くないけどね?


「今日は本当に楽しかったよ、俺は一人暮らしだし今後、何時でも来ていいからな?」


「え、ほんと?やった!」


「いや、八重さんはいつも来てるじゃん」


「ゆりっちそんな来てるの?」


「そんなっていうか、毎日?」


「ちょ、聞いてないんだけどー?ゆりっち?!」


「てへっ?」


「やっぱりね?僕はそうじゃないかなぁって思ってたんだよ。最近彩雫の顔の色つやがいいし、調子よさそうで、極めつけはこの部屋のきれいさ。ちょっと前まではたまにきれいになってもすぐ汚れてたから」


「月城くん、ちょっと、知りすぎて、きもい」


「ですわね、ストーカーですの?」


「月城くんストーカーだったんだ……」


「セントレアさんと八重さんには言われたくないけどね」


やっぱりこのグループだめかもしれない。6人中3人ストーカーじゃん。


「いや、待てよ?見ようによってはゲームで知り合った女性2人とオフ会してる俺もストーカーと思われているのでは?」


「彩雫さん直結厨ですわね」


「ん、最低」


「ちょっけつちゅうって、何?」


「ゲームで直ぐ女性と結びつこうとする人、略して直結厨。簡単に言えばゲームの質が悪いナンパ師みたいなものかな?」


「彩雫くんがそんな人だったなんて……」


「あーあ、さいだっちゆりっちに嫌われたー」


まさか、俺がゲーマーとして忌み嫌うべき存在……直結厨だったなんて。そんな……


「でも、そんな彩雫くんを支えて愛してあげられるのは私だけ……彩雫くん、一緒にご飯を食べよ?ね?」


そうか、八重さんはそんな俺を……。


「はい、ストップ。それ以上は僕が許さないよ?全く、高宮さんも楽しんでるん場合?君の友人よくない道に進んでない?」


「いやーゆりっちがここまでになるとは面白くてね。はいはい、ゆりっちそこまで。さいだっちーモンハルは?」


「楽しい」


「FFは?」


「最高」


「マリパは?」


「神」


「じゃあさいだっちは?はい、せれあっち、しいなっち?」


「「ゲーマー」」


「そうだ、俺はゲーマー……っは!危ない、危うく飲まれそうになるところだった」


「ごめん、悪乗り、した。大丈夫、三矢くんは、ゲーマー」


「そうですわ」


「だよな?」


良くない冗談はやめてくれ。これ、実際にゲームで知り合って結婚したやつとかにも絶対言ったらだめだからな?言ったら最後その場の空気が凍るから冗談でもいうんじゃないぞ?本人たちがあれ?直結?って少しでも気にしてたらそれが最後だからな?


「はい、ゆりっち復唱」


「もうしません」


「はい、さいだっちには?」


「ごめんなさい」


「あっはっは、だめだ。ちょ、さいだっちがネガティブになってる姿思い出すと、だめだ。さいだっちーちょろいねー」


「ん、まさか、あんな簡単に洗脳できるなんて、私もしようかな」


「だめですわよ?立場的にわたくし止めないといけませんわ。そんな面白そうなイベントわたくしも参加したいですのに。ふふっ、でも普段見れない彩雫さん、面白かったですわね」


「ごめんね彩雫君、正直私もびっくりした」


お前ら笑うなっ!


「そんなことより、八重さん、夜ご飯作ってくれるんでしょ?今日は何?」


「……今日は、今日はみんないるし、餃子にしようかなって!」


「いいねーじゃあ、皆で、餃子パーティーっしょ」


「ん、1回、やってみたかった」


「それでは今日2回目のパーティー開始ですわね!」


おっしゃ、楽しんでいくとしますか!


この作品はフィクションです。洗脳が出来る方、例え友達でも洗脳はしないでください。その後の関係に大きな亀裂をもたらす可能性や予測不可能な事態を招く恐れがあります。絶対におやめください。

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