最高に幸福な時間
実話?
気がついたらオレは、暗闇の中にいた。
たった一人だった。孤独だった。
まてよ、でもすげー幸せな気分だ。
こんな気持ち、初めて味わう。
ほっとするし、絶対的安心感がある。
最高に幸福な気分だ。
何日か過ぎて、気がついた。
向こうにうっすら、明かりが見える。
人の声もする。何か賑やかで楽しそうだ。
オレは、好奇心をくすぐられてちよっとだけ覗いてみようと思った。
そっちの方に道があった。
でも直ぐに嫌気がさした。
道がすごい狭い。無理したら通れないこともないけど、でもしんどいのは嫌だ。やっぱり戻ろう。後ろを見た。
なんて事だ、帰り道がない。
いや違う、しぼんでいる、道がどんどんしぼんでいってる。
ウワーッやばい、この道を進むしかないのか。
やっぱり狭い。なんとか体をねじ込んでいく。
ちくしょう。下手にスケベ心を出したばっかりに元に戻れなくなった。
狭い、狭い。クソッ、クソッ。狭い、狭い。クソッ、クソッ。狭いーーー
「うギャー~ーアアアッ」
「元気な声ね」
「ほらっ、産まれましたよ。元気な男の子ですよ。おめでとう」
暑いですね。クーラーガンガンかけますね。電気使いますね。二酸化炭素増えますね。また、暑くなりますね。