【第一話】大人気のメスガキVtuber①
作品タイトルの通りほのぼのとした(?)話なので、肩の力を抜いてリラックスして読んでほしいです()
「にーはおよわよわ奴隷ちゃんたち♡飼い主がぶりえる様の登場だぞっ♡」
○ぐはっ、もっと罵ってくれ
○今日も可愛いね♡
○がぶ様今日もたくさん罵ってくだちゃい><
「なぁに〜？ざこの奴隷ちゃんの癖して罵ってほしいとか生意気な口利いてるんだあ♡
いい歳して恥ずかしくないのぉ？♡」
○サービス精神旺盛な飼い主たん♡♡♡
○いっぱい貢いじゃおうカナ‼️(笑)
よし、今日も平和に配信が始まった。
今の技術に度々感激することがある。
キャラの3D立ち絵はぬるぬる動くし、場合によってはボイチェンによって
声も色々変えることができ、その作った声をリスナーたちに届けることができる。
そう、この今挙げた二つは、自分にとっては最重要である。
Vtuberでの設定は次の通り。
・リスナー(奴隷)を飼育する飼い主
・14歳のメスガキ
・お金を恵むと機嫌が良くなる
次は幻滅されたら悪いが、中身の話をしよう。
・酒が大好きな小デブの男
・今年で43の中年真っ盛り
・会社で重大なミスをやらかして自主退社し、Vtuberの世界に出会う
と、こんな風に雲泥の差がある。
すなわち中身を少しでも晒してしまえば、俺のVtuber人生はあっけなく終了する。
そんな不安を抱えて毎日配信をしているのだ。
しかし配信のときには俺はリアルを忘れ、この設定の中に入ってくかのように
メスガキVtuber、『がぶりえる・るーらー』を演じられる。
「今日もたくさんお金がほしいなぁ♡よわよわな奴隷さんたちはもちろんくれるよねぇ？♡」
○全財産あげちゃお
○ぐはっ、尊い
○おいっ！今日も尊死者を出しやがって…ゆるさ、くはっ…
○言ってるそばから尊死してんの草……ぐはっ
○このノリすきwwwww
普通こんな中年ジジイが金をねだれば即塀の中にぶち込まれるが、ここでは合法である。
「今日はほらーげーむ実況をするよぉ？こわくなんてないけどみんなそばにいてね？♡」
○一生がぶたんのそばにいるよ♡
○いや俺が
○逆ハーレム！？！？
○おじサンが全員しばいてがぶたんと2人きりだもぉん^ ^
○きもいwwwww
このリスナーたちの盛り上がりようは見ていて楽しい。
例えるならどこかのなろう小説のモテモテキャラに転生したおじさんになった気分だ。
こうして今日も配信が終わった。いつも通りの日々だ。
今日は二時間の配信だけで200万のスパチャを貰えた。なかなかの稼ぎである。
しかしこの時の俺は知らなかった。
まさか後にこんなことになってしまうなんて。
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