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① 運命の人の落としたそれを頼りに

ふぅ。エリザベースルートはどういう状況かしら。

どうやら仮面舞踏会から帰って2週間くらいのようですわ。特に何も変わったことはなさそうですが、ラインホルト様が遊びにいらしてます。すっかりお友達になってしまいましたのよね。

「君に朗報だよ」

「またどちらかへお誘いですか?」

「それもあるが。君、あの仮面舞踏会の夜、靴を片方脱ぎ捨てて帰っただろう?」

「あら、どうしてあなたがそのことを? 脱ぎ捨てたわけではないのです。いつの間にか、片方落としてしまったのですわ」

「靴が脱げたらすぐ気付こうか」

「少しだけ大慌てしていただけです」

「とある侯爵家の令息が、あの舞踏会で令嬢の片方の靴を手に入れて、その持ち主を探しているそうだ」

「……!」

「最初はその靴を持っていくつかの貴族の家を周り、令嬢方に試させたようだが」

「どなたかいましたのっ履けた方は!?」

「全員履けたそうだ」

えっ。

「エリザベースの足は横幅でかすぎるピコ~~」

なんで知ってんのよピコピコ! でもそうなの、縦幅普通なのに横幅広いせいで、大きめの靴履いてるの――!(悲哀)

そんなのバレるなんて恥ずかしいですわ……。

「まぁ靴なんて、拾う方も拾われる方もちょっと嫌な代物だピコ」

「なので、もう色で絞り込むしかないとみたようだ。私の従妹のところにも来たし、君の家にも来ていたはずだが……」

そうなのピコピコ?

「そうみたいだピコ。お母様が応対したピコ」

じゃあどうしてそんな話、エリザベースが知らないの?

「ラインホルト様が紅茶を飲んでる隙に、モニターでその時の様子を見てみるピコ」


【あ――ら、うちのエリザベースがそういった青い靴を持っているかどうかですわねぇ? 少々お待ちくださいませぇ。……確認中確認中……うちにはそんな青い靴ござぁいませんでしたわ~~。お達者でぇ~~】

「お母様の完全個人プレイだったピコね」

えええ、蜘蛛座の怪人のコスプレドレスに合わせたから、片方青で片方赤の靴なのに!!

「そんな奇抜ファッション考慮に入れてもらえるわけないピコ……」


「ラインホルト様、その靴の持ち主探しは結局……?」

「ああ、青い靴を持っていると主張する令嬢が多すぎて、とん挫したようだ。しかし私は、それは君のものではないかと見てね。ずいぶんと濃い青の靴だったそうだよ」

「今から私がそんな主張をしても、大勢の令嬢と同じですわよね……」

「でもこれは一発逆転のチャンスだピコ~~。侯爵家の令息なんて~~」

でもあの時、私はろくに殿方と踊っていませんわ。唯一のお相手が、あのバグったピータン……。やだ、思い出したらドキドキしてきましたの!

「そこでだ、明後日のパーティーにその御仁が参加されるとかの噂があってだな」

「それにあなたがお誘いくださるということ?」

「まぁ来るかもしれないし来ないかもしれないし、ちょっと顔出して帰るかもしれないし、帰らないかもしれない」

「要するにあまり期待するなってことですわね。でもその方がいらっしゃるかどうかは別として、情報は手に入れたいです」

社交場へレッツゴーですわ!



ラインホルト様は明後日迎えに来ると約束して帰られました。

「そういえば、のりえ、今回まだプレゼントボックス開けてないピコ~~」

「あぁ。だってルートチェンジしたらすぐラインホルト様が遊びにいらしたのだもの。おめかしするのでいっぱいいっぱいでしたわ」

クローゼットの前に来ましたが。またなだれてくるんじゃないでしょうね?

そぉっとそぉっと。

「あれ? なだれてこない……。これは?」

「男性用の、ジャケット?」

なんで? 誰の?? なんか見たことあるような……でも思い出せない。私自身、洒落っ気ないから男性の服装とかそんな見てないし。イケメンなら顔見ていたいしね。

「メッセージカードが届いてるピコ~~。【このジャケットの持ち主が君の運命の相手だ!……なーんちゃって。BYジェイムス】」

ジェイムスって誰!!!

ここにきてまた新キャラ登場するとは思わなかったですわ。

「んー。新キャラ出てきてもおかしくはないけど、彼はたぶんモブだピコ」

モブに予言?されちゃってますが。

「なんちゃって付けて予防線張ってるピコ」

新米予言師かしら?

「ええ~~? これ、誰のだろう。分かる? ピコピコ」

「……い、いやぁ。分かんないピコ……」

「じゃあフランポフルトの男全員に試着させてみて……」

「普通に着れる人いくらでもいるピコ」

「じゃあ犬に匂いかがせて」

「それでも範囲が広すぎるピコ」

「じゃあパーティー会場内で」

「ペット連れ込み禁止だピコ」

これを普通に持ち歩くくらいしか、方法はないか。



 パーティーの会場へラインホルト様と向かっています。なんとなく分かってきましたわ。ラインホルト様は新しくお相手を探すためでなく、正体の分からない愛しの方の情報を探るために、社交場に顔を出すのですね。たとえ雲を掴むような話であっても。協力して差し上げたいのだけれど、まずは自分のエンディングをなんとかしないと。


 パーティー会場にて、ラインホルト様はまた令嬢方に拉致られたので、ひとりになってしまいました。本日はとても広くて人の多い場ですわ。情報が欲しくても、どなたとどんな会話を交わせばいいのか見当つかず。

 こういう時マリーヤの方がコミュ力あって使えるのに……。


 その後、ラインホルト様が令嬢方をまいて、私の元にお帰りになりました。

「エリザベース、例の令息の情報を得てきたよ」

まぁラインホルト様有能!

「女性たちがいくらでも話してくれたからね」

あぁそういう……。

「しかし君にとっては残念な話だ」

「え?」




お読みくださりありがとうございます。

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